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富士見ヶ丘に「いざかや」が開業。ローカル駅の酒呑み需要に応えた水餃子の立ち飲み「きくらげ」に続く2店舗目、33年続いた居酒屋を引き継ぎ、古さの中に新しさを散りばめた多国籍料理をリーズナブルに楽しめる隠れ家

12月1日、富士見ヶ丘に「いざかや」がオープンした。ひとひねり効いた多国籍料理をリーズナブルに楽しめる隠れ家酒場だ。オーナーの鈴木貴也氏は、メディア事業の会社に勤務後、ベーカリーやカフェ、際コーポレーションの西荻窪「ちょもらんま酒場」で修業し、富士見ヶ丘の立呑み酒場「きくらげ」で独立。ローカル駅の住宅街で酒呑み需要に見事に応え、地域住民を中心に根強いファンを獲得した。今回は、創業33年の「酒処ひふみ」の物件をリニューアルして創り出したモダンな居酒屋業態で、富士見ヶ丘でのプレゼンスを高めていく。


ベーカリーやカフェ、中華居酒屋で修業。住宅街の富士見ヶ丘に酒呑み需要を見出し、「きくらげ」で独立

京王井の頭線の各停駅、閑静な住宅街が広がる富士見ヶ丘。駅を挟んで南北に伸びる富士見丘商店街には、新旧入り交じる個人店が並ぶ。南側の一角にあるマンション1階に「いざかや」がオープンした。マンション入口から奥へ進んでいくと古風な格子戸が現れる。「ここで合っているのか?」と少し戸惑うロケーションだが、扉を開くと広がるのは、昔ながらの雰囲気を残しつつも、作家のもののランプシェードやカウンターにはモダンな印象のタイル、アクセントにカラフルなアクリル板が使われるなど、どこか新しさも感じる空間だ。

オーナーの鈴木貴也氏は、大学卒業後にメディア事業を行う会社に就職するが、携わったのはメディアではなく会社所有のギャラリーの運営業務。ギャラリーで販売するお土産用クッキーとして、国立の焼き菓子店の商品を取り扱うことになり、それが飲食業界に興味を持つきっかけとなった。

「梱包・運送の手伝いでそこに週に1度通うようになったのですが、スタッフたちが楽しそうに働いていたんです。飲食業には労働時間が長く大変というイメージがあったけど、意外と明るい職場なのかもしれないなと。ものづくりの楽しさにも触れて興味を持つようになりました」。

鈴木氏は一念発起して会社を辞めると、飲食業界へ。まずは国立の焼き菓子店のオーナーに紹介してもらった、長野県上田市のベーカリーで修業を積んだ。その後は東京に戻り、高井戸の「しましまカフェ」(現「しましま」)において、3年ほど修業。ランチ・ディナー営業だけでなく、お弁当やケータリングの準備まで、多岐にわたる業務に従事したという。この頃には「30歳までに独立したい」という思いもあった。餃子が好きだったこともあり、際コーポレーションが運営する西荻窪の「ちょもらんま酒場」で中華料理を2年半ほど学びながら、物件を探し、独立の好機を探っていた。

もともと独立は「ちょもらんま酒場」と同じ西荻窪近辺で検討していたが、家賃相場は高く、飲食店の激戦区だったため、「激しい競争は自分には合っていない」と、より地域密着型で飲食店の需要が見込めるエリアへと方針転換。そこで見つけたのが、古巣の高井戸と住んでいた久我山の間にある富士見ヶ丘駅北口の5.9坪の物件だった。「富士見ヶ丘はワインバーが多いイメージを持っていましたが、ビールやサワーを呑みたい人も多いのではないかと。 帰りがけにサクッと呑んで帰れるような立ち呑みも需要があると考えました」と鈴木氏。こうして2023年8月にオープンしたのが、水餃子をメインに打ち出した立呑み酒場「きくらげ」だ。鈴木氏の狙い通り富士見ヶ丘エリアのお酒需要を捉え、近隣住民を中心に高い支持を得た。

富士見ヶ丘南口から徒歩2分。地域に根付いた「ヨシダベーカリー」や「慶珈琲」などが入ったマンションの向かい。奥まった入口には、中の様子がやや透けて見える昔ながらの格子戸

店舗データ

店名 いざかや
住所 杉並区高井戸西1-21-16 田熊ビル106

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アクセス 京王井の頭線 富士見が丘駅から徒歩2分
営業時間 18:00~23:00
定休日 水曜
坪数客数 6.8坪16席
客単価 2000~3000円
オープン日 2024年12月1日
関連リンク いざかや(Instagram)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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