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池袋に「酒処 TRio」がオープン。ジェイプロジェクト出身の32歳が焼酎とワインと鶏料理のトリオで勝負に出る

池袋駅から徒歩7分。北口の繁華街からは少し離れた立地だ
ゆったりした席間、38坪24席の店内。おひとり様も来店しやすいようカウンター席も
「骨つきモモ肉の炊き鶏」。鶏ムネねぎ包み2個、骨つき鶏モモ、手羽先2本。2名からで食べきれる量にこだわった
「鶏刺し三種盛り」(980円)
左から、オーナーの竹松伸太郎氏、料理長の山中洋氏、店長の荻野遼氏。長年付き合いのあるトリオだ

(取材=福井 晶)


11月15日、池袋から徒歩7分の場所に「酒処TRio(トリオ)」がオープンした。オーナーは名古屋や都内を中心に全国で約150店舗の飲食店を展開するジェイプロジェクト(愛知県名古屋市、代表取締役:林 裕二氏)出身、弱冠32歳の竹松伸太郎氏。
同店は焼酎とワインと鶏料理が主軸。焼酎とワインは各30種類以上を一杯500円から揃え、酒が飲みなれないライトな層にはワインカクテル、焼酎カクテルを提案。鶏料理はワイン・焼酎のどちらにも合わせられるよう、和洋の2種類のアレンジを選べるメニューも用意。好み、シーンに合わせて柔軟に対応するメニュー構成で”究極に普段使いできる店”を目指し、早くも近隣住民の人気を集めている。

独立を目標にジェイプロジェクトに新卒入社

独立はジェイプロジェクトへ新卒入社した当初から計画されていたという。「ジェイプロジェクトは業界の中では正社員比率が高いと言われ、正社員になってもすぐに店長にはなれません。その分、しっかり店舗運営を学べると思ってこの会社を選びました。早く店長になりたくて猛アピールしていたので、相当生意気な若者だったと思います」と同氏は笑う。その甲斐あって、同社運営の「芋蔵」や「ほっこり」などを経験したのち、29歳で複数店舗を管理する統括店長に。入社から8年半、多くのノウハウを学んだ。

会社退社からオープンまでの期間はわずか1ヶ月半

ジェイプロジェクトを退社から開業までの期間はわずか1ヶ月半。退社が2018年9月末、翌10月に店舗物件の引き渡し、内装工事を経て、11月15日には予定通りオープンを迎えたという。「会社を辞める前の1年は統括店長などの役を解いてもらい、準備期間としてフレキシブルに動くことができました。融通を利かせてくれた上司たちに感謝しています」と竹松氏。
美容室だった物件は、竹松氏を含む開業メンバー3人で解体から内装を手がけ、電気、ガス、水道以外は業者を使わなかった。この工事に専念するため、物件の引き渡し時、仕入れ先、メニューなどは既にフィックスさせた状態で臨んだという。スケジュールを短期集中にしたことで、運転資金もうまく残せた。

駅から離れた立地でメインターゲットは近隣住民

同店は焼酎とワインの種類の豊富さ、和洋のアレンジを加えた鶏料理などが魅力でありながら、コンセプトは意外にも“究極に普段使いができる店”だという。メインターゲットは近隣住民。物件探しの際も、池袋、上野、御徒町周辺で探し、ターミナル駅の少し離れた場所を希望していた。「家賃の高い駅近物件を選んで、メニューの料金設定を上げることは避けたかったんです。近隣住民に気に入ってもらえば、口コミも期待できると考えました」と竹松氏。2ヶ月に1回の頻度で通う人が1ヶ月に1回来られる店づくりが目標だ。

焼酎ベースのオリジナルカクテルで焼酎の魅力を訴求

メニュー構成もコンセプト通り。「和も洋も、少人数でも大人数でも、お客の気分に合わせて店を使って欲しい」と、あらゆる需要に応える。
焼酎はほとんどが1杯500円均一、ワインはグラスで500円から提供し、それぞれ30種類以上を揃える。「どちらのラインナップも敢えて有名な銘柄は避けています」と竹松氏。焼酎は同氏自ら、ワインは店長の荻野氏が選定し、旬や限定ものもチョイス。
また、焼酎を使用したオリジナルカクテルは、キャッチーなネーミングと飲みやすさが大きな武器。各種焼酎を炭酸で割る「シュワッ酎」や焼酎カクテルの「紅芋スコミュール」、「紫芋トニック」(各500円)などで、焼酎の魅力をアピールする。「ジンやウォッカベースのカクテルも用意できるが、せっかくだから焼酎を飲んでもらいたい。シュワッ酎はこれから流行ると思うんです」と竹松氏。同氏の「常に変わったことをやりたい」精神が生み出したドリンクに期待がこもる。他にもワインカクテル8種類、国産有機レモン使用のレモンサワー4種類を揃え、ワインや焼酎に飲みなれない層もカバーする。
 

正統派鶏料理にプラスして、和洋のアレンジを選べるメニューも

独立前から鶏料理は頭にあったが、和洋のひねりを加えたメニュー構成にしたのは、ドリンクのテーマが決まってから。「骨つきモモ肉の炊き鶏」(1200円)、「種鶏ムネ肉たたき刺し」(680円)、低温調理の「美桜鶏の砂肝刺し」、「美桜鶏のレバ刺し」(各450円)と正統派鶏料理を目玉に据え、お客が和洋のアレンジを選べる「種鶏ムネ肉のたたたたき(和:なめろう風、洋:タルタル風)」(680円)、「マッシュポテトのオーブン焼き(和:西京焼き、洋:トリュフオイル)」(500円)など2面性のあるメニューで脇を固める。

現在の客層は、地域住民の若いカップルから高齢層まで幅広い。「おひとり様もいればグループの方もいて、1軒目から3軒目までお客様によって使い方は様々です。1杯飲むだけでも大歓迎だと思っています」竹松氏のイメージ通りに推移し、早くも常連客が定着。1週間に2回以上来店するファンも獲得している。

今後の展望を聞くと「ドミナントで3店舗です」と即答。「人間力を大切にしながら、アットホームな店を展開していきたい」と語ってくれた。店がしっくりと街に馴染み2店舗目ができるのも、遠くなさそうだ。

店舗データ

店名 酒処 TRio(トリオ)
住所 東京都豊島区池袋4-26-11 中本ビル101

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アクセス 池袋駅から徒歩7分
電話 03-6914-3533
営業時間 17:00~翌3:00(L.O.翌2:00)
定休日 日曜日
坪数客数 20坪38席
客単価 3500円
オープン日 2018年11月15日
関連リンク 酒処 TRio(Instagram)
関連リンク 酒処 TRio(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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