新宿から中央線で約30分、商業施設が次々と開業し、東京都下の中心地として発展中の立川。この地でスパニッシュイタリアン「CANTINA(キャンティーナ)」ブランドでドミナント展開を行うワイズダイニング(東京都立川市、代表取締役:三富義彰氏)。多摩地区のウエディング関連施設が多い立川での需要を見込み、2次会や大人数の宴会獲得に成功している。同社の強みはパーティ・宴会需要で培った実績だ。現在は三富氏の地元である所沢での店舗展開に力を入れており、ワインバー「エノテカキャンティーナ」「所沢キャンティーナ」を出店。所沢駅すぐのカラオケボックスをビルごと居抜きではじめた「所沢キャンティーナ」は全4フロア。11月7日、同店舗の地下に「居酒屋キャンティーナ」をオープンし好評を得ている。
「居酒屋キャンティーナ」は、上階のイタリアンとはまったく趣向の異なる大衆居酒屋である。メインメニューは所沢の野菜を肉で巻いた「肉巻き串」。地元生産者から新鮮な野菜が手に入るため、毎日通っても飽きないメニューが提供できる。同社はキャンティーナブランド以外にも立川で「だるま」「揚屋」などの和食業態でもノウハウがあった。また、「地元産の野菜を使った料理と、都心部とは異なるお客様の嗜好を的確に満たすことで出身地への恩返しをしたいという気持ちも大きいです」と、三富氏の地元愛も出店の動機として大きい。
肉巻き串とはその名の通り、野菜を肉で巻いて焼き上げる創作料理である。20種類ぐらいのレパートリーがあるが、地元生産者は小規模のところが多く仕入れが安定しないため、日替わりで5種類ぐらいを提供する。1本のポーションが大きく、断面から野菜の鮮やかさが見えるため、見た目にも迫力がある。一品料理としては大衆酒場の定番「枝豆」(300円)、「冷奴」(250円)などが中心だが、「火の鳥」(350円)と称する激辛の鶏唐揚げなどの趣向を凝らしたメニューもある。さらに興味深いのが裏メニューの設定。常連となると上階のキャンティーナから人気のタパスやピザといったスパニッシュイタリアンのメニューもオーダー可能としており、初見のお客には新鮮な驚きとなる。逆に、キャンティーナでも「居酒屋キャンティーナ」の和食メニューが食べられる。知れば人に言いたくなる粋な情報である。合わせるドリンクは、「ホッピー」(450円)や酎ハイ(380円)など。奇をてらわず、親しみやすいラインナップと価格設定で毎日のように通える大衆酒場・居酒屋を目指している。
所沢については近年再開発の立て続けに予定されている。大手出版社も所沢に拠点を移すという情報もある。そんな発展めざましい所沢に商機を見出して東口にも出店を決め、次いで西武沿線の田無への出店も控えている。さらに、立川・所沢にとどまらず、海外展開としてミャンマーの首都ヤンゴンへの出店も完了。今後どのように展開・成長していくのか、キャンティーナから目が離せない。
店舗データ
店名 | 居酒屋キャンティーナ |
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住所 | 埼玉県埼玉県所沢市日吉町2-2 |
アクセス | 西武線所沢駅から1分 |
電話 | 04-2937-3110 |
営業時間 | 17:00~24:00 (L.O.23:30) |
定休日 | 不定休 |
坪数客数 | 13坪・ 30席 |
客単価 | 2200円 |
運営会社 | 株式会社ワイズダイニング |
オープン日 | 2017年11月7日 |
関連リンク | ワイズダイニング(HP) |
関連ページ | Tachikawa Dining HANABI(記事) |