4月8日、銀座1丁目に自然派ワインと本格イタリアンの店「confire3519」がオープンした。飯倉キャンティなどで経験を積んだ滝谷雄亮シェフが、徹底して食材にこだわり、素材の美味しさを活かした料理を提供する。「イタリア料理をベースとしていますが、ジャンルにはこだわらず、素材のおいしさを引き出せる料理方法で提供出来たらと思っています」と滝谷シェフは話す。店名の由来だが、関連会社が弁当箱や保存容器として使用される「折箱(おりばこ)」の製造を行っているため、フレンチやイタリアンで使われる保存方法「コンフィ」と、ラテン語で”はじめる・生み出す”を意味する「コンフィケーレ」からとったという。エゾ松の木を使った「折箱」は、それ自体を焼き型としてパンを焼いたり、ショープレートとして料理提供に使用するという。銀座という立地から、「折箱」を利用した食のプレゼンテーション方法も発信していきたいと考えているそうだ。店内はテーブル席16席、カウンター6席の隠れ家風のつくりとなっている。テーブル席は接待やグループ客でゆっくりと。カウンター席は近隣の住民が帰宅前の食事目的で気軽に訪れる。
夜のメニューは「本日のコース」内容をベースに、お腹の具合と相談して3種類のパターンから選べるスタイル(4,000円・6,500円・7,500円)。銀座1丁目の立地ながら、お財布に優しい値段設定も女性客を惹きつける一因だ。ランチも1000円~3つのコースを用意し、近隣のワーカーからゆったりとしたランチを好むグループ客まで既に幅広い層が訪れている。夜のメニューで「はじめの一皿」として提供される「旬菜のひとくちスープ」は、その時々の無農薬・有機の旬野菜を使った、野菜本来の美味しさが味わえる一品。メインは、山口県から直接仕入れる新鮮な魚介や、北海道十勝の契約農場から仕入れる肉、埼玉県の露地栽培の野菜など、シェフが一つ一つ産地に赴き、これはと思ったものを使う。築地から仕入れるのとは違い、仕入れ先管理の手間や物流費がかかるが、抜群の鮮度や普通では扱えない面白い食材が届くことも醍醐味の一つだという。自然と”今日は何が食べられるのか”といった常連客の期待も膨らむ。パンも粉からこだわり店内で焼いている。無農薬の花わさびを練り込んだフォカッチャやオリーブの葉のパンなど、常に新しい食材でチャレンジしているという。震災などを経て食の安心・安全への想いが強く、一つ一つの食材がどういう風に作られていて、どこから来ているのかという基本的なところから徹底的にこだわっているシェフの想いは、一皿一皿を通して顧客に伝えられている。
ドリンクは自然派ワインを幅広く取り揃える。グラスワインはディナー800円。現在ランチのワインはオープンを記念して特別価格にて提供している。ボトルワインも3,000円からと良心的なお値段だ。また、ノンアルコールメニューにもこだわっているのが特徴のひとつ。オーガニックのコーラやイタリアンジンジャーエール、無添加のノンアルコールスパークリングのほか、シェフの一押しはトマトジュース。無添加・無農薬で20年以上農薬も堆肥も与えずに育てられ市場には一切出回らないトマトで作るこのトマトジュースは、トマト嫌いの客も思わずもう一杯頼むほどのおいしさだという。
今後の展開だが、共同代表(石山氏、櫻井氏)が語る「”安心安全な顔の見える食材を美味しく提供する”というコンセプトをぶらさずに、ジャンルを問わず様々なことに挑戦していきたい」という想いに滝谷氏も賛同しているという。銀座の一等地から「折箱」の情報発信基地を兼ねた同店の、今後の展開が楽しみだ。
店舗データ
店名 | confire3519(コンフィルサンゴウイチキュウ) |
---|---|
住所 | 東京都中央区銀座1-14-10 松原ビルディングB1F |
アクセス | 有楽町線 銀座一丁目駅より徒歩1分、日比谷線 東銀座駅より徒歩4分 |
電話 | 03-3535-3519 |
営業時間 | ランチ 11:30~14:00、ディナー 17:30~23:00 |
定休日 | 日曜・祝祭日 |
坪数客数 | 20坪 26席 |
客単価 | ランチ 1500円~4000円、ディナー 6500円~8000円 |
オープン日 | 2017年4月8日 |
関連リンク | confire3519 |
関連リンク | Facebookページ |