外苑前駅から歩いて5分。雑貨店やアパレルショップ、ヘアサロン、カフェやレストランなど様々な店が並び、最先端カルチャーを発信するエリア。表通りから路地に入った一画に、ナチュラル、オーガニック食材を使うピッツェリア「R the TABLE(アール・ザ・テーブル)」が、昨年11月30日オープンした。経営はリグナテーブル(東京都渋谷区、代表取締役 小澤良介氏)。同社は、デザイナーズ家具のEC販売を中心に、空間デザイン事業などを展開するリグナのグループ会社だ。ワンコインピザレストラン「CONA」など飲食店を全国に展開するキャンディーBOX(東京都渋谷区、代表取締役 小島直人氏)とのコラボレーションにより実現した。ピザはすべて500円均一で提供、生地には全粒粉を使用するなど、コスパの高さとヘルシーさが、美容や健康志向の強い女性を中心に人気を博している。
同店のテーマはずばり「シェア」。食事のみならず、空間、時間をシェアして楽しんでほしいとの思いが込められている。店長の鬼塚尚仁氏は「ただの食事する場としてではなく、人が集うコミュニティプレイスでありたいですね」と語る。誰もが、気軽に誰とでも利用できるように、リーズナブルな価格に抑えている。ピザは全30種類が500円均一、ボトルワインもすべて2500円均一だ。二階建ての一軒家を改装した同店。ポップな大看板がかかり、ガラス張りのファサードからは、バーカウンターとオープンキッチンが見通せる。モダンなアメリカンダイナーを思わせる外観に、思わず足をとめて見たくなる。店内には、リグナのオリジナルソファやテーブル、ランプなどがそこかしこに配され、上質で落ち着ける空間を創り上げている。2階の中央には、まさしく「シェア」を象徴するように、大きなミューチュアルテーブルがある。
ピザの基本的な製法は「CONA」から受け継ぎ、安心して食べられるヘルシーなメニューを新たに開発した。使用する野菜はすべて国産。旬の食材を仕入れ、有機野菜も積極的に取り入れる。チーズ不使用のベジタリアン対応メニューも用意する。全粒粉を使用した薄くクリスピーなローマスタイルの生地に、旬の野菜をトッピングするなど、美容や健康を気にかける女性に配慮した。「真っ赤なフレッシュトマトの至高マルゲリータ」といった定番モノから、15種類の旬の野菜がトッピングされた「15品目のR the TABLE PIZZAオリジナル」、「パクチーとズッキーニのトムヤム風」、「本格上海ヤキソバ」など、独創的なものまですべて1枚500円で味わえる。ピザ以外のメニューもアンティパスト9種類、アヒージョ6種類も500円均一で提供している。パスタはグルテンフリー、ライスは五穀米を使用するなど、ピザ以外のメニューでも「ヘルシー」を徹底的に訴求している点も見逃せない。
食事や物件、内装にこれほどまでにこだわりつつ、提供する価格を抑えるには、同社ならではの工夫があるようだ。その一つにCONAのマネジメント方法を導入している点が挙げられる。「オールスタッフ・オールポジション。すべてのスタッフがすべての業務ができるようにしています。そうするとトータルの人数が少なくても店をまわしていけるんです。効率が上がった結果、コストカットにつながります」と、自身もCONA渋谷店などで経験を積んできた鬼塚氏は話す。
今後は全国各地にFC展開を見込む。既に地方からの引き合いが多く寄せられているそうで、同店はFCオーナー向けのショールームとしての機能も兼ね備える。地方のFC店では地元の旬の野菜を使い、形や虫食いなどが理由で規格外となった野菜も買い取る計画だ。その土地が育てた、旬の食材を使って、手作りするー。一昔前の日本では、当たり前の風景。今は、遠いどこかで、誰かが作ったものが当たり前になった。この現状に「食」を通して異議を唱え、全国展開を目指す同社のこれからに期待を寄せる。
店舗データ
店名 | R the TABLE(アール・ザ・テーブル) |
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住所 | 東京都渋谷区神宮前3-42-18 |
アクセス | 東京メトロ銀座線「外苑前駅」から徒歩5分 |
電話 | 03-6434-5741 |
営業時間 | ランチ11:30〜15:00、ディナー15:00〜23:30 |
定休日 | なし |
坪数客数 | 34坪・ 60席 |
客単価 | ランチ 900円、ディナー2500円 |
運営会社 | リグナテーブル株式会社 |
関連リンク | R the TABLE(HP) |
関連リンク | リグナ(HP) |
関連リンク | キャンディBOX(HP) |