「恵比寿横丁」や「有楽町産直飲食街」など 、“再生”をキーワードにした複合型飲食店を総合プロデュース・運営する浜倉的商店製作所(東京都千代田区、代表取締役 浜倉好宣氏)が「産直総合酒場 日本橋下克上」を日本橋・八重洲仲通りに9月11日オープンした。同店は、蟹・ふぐ・雲丹・すっぽん・貝・牛 など、いわゆる専門店でしか味わえなかった食材と料理を気軽に楽しめるようにと開発された産直総合酒場業態。同社が「有楽町産直飲食街」をはじめ、これまでに生産者たちと築いてきたつながりによって、日本全国からの産地直送食材を使用した料理やご当地グルメを全198種類提供する。
「産直総合酒場業態は、表現は異なりますが、扱う食材やコンセプトはこれまでの“横丁”系の店と同じです。立地マーケットに合わせて表現を変えています」と代表の浜倉氏は同店について話す。これまで、同店が店を構える日本橋・八重洲仲通りには、深夜バスの停留所が近くにあり多くの利用者がいるものの、バスの発車時刻まで食事をして一息つける店がなかった。オープン以降、土日においては想定以上の来客数が伸びていることからも、店を必要としている人たちがいるのに店がなかった現状を打破している。こうして新たな“集合体のコミュニティ”として、“この街に人たちに必要とされ機能すること”を浜倉氏は立地マーケットに合わせて表現を変えているというのだ。さらに、ファサードには「gekokujou」とアルファベットで店名を表記し、店内には欄間や日本酒の升など日本をイメージする装飾を用いることで、外国人観光客へも訴求する。
メニューは、専門店でしか味わえない食材や産直食材を使った料理だけに、どれもこれもがキラーコンテンツとなるものばかりだ。たとえば、新鮮な蟹ならではの濃厚さが味わえる北海道羅臼直送の「蟹身たっぷり蟹味噌甲羅焼き」(1299円)や、山口直送「とらふぐのてっさ」(1299円)、函館小澤牧場の大沼牛を使った「牛トロ炙りカルパッチョ」(1199円)、岩手久慈ファームの佐助豚の「生ハム」(999円)や宮崎から直送される朝挽きの霧島鶏の「焼き鳥」(199円~)、全国各地の漁港から直送される旬の魚介など。さらに、最後の〆には本場さぬきで行列ができる山田家うどんの「道楽うどん」(900円)、高級食材をふんだんに使った「スッポンスープと本ズワイ蟹のだんだんワンタンメン」(1299円)までを揃え、いかなる利用動機にも対応できる全198種類を用意する。もちろんドリンク類も、日本の産直ワインや地酒を各種取り揃えている。
浜倉氏は、自分の店づくりを「キレイじゃない」「サービスも良くない」「安くない」という、3つのキーワードでできていると話す。それは、浜倉氏の店づくりが、「未完成の状態でリリースすること」にこだわるからだ。「マーケティングをしっかりして、完成した状態でリリースしても、オープンしてみると地域のマーケットニーズとのズレがあるかもしれないし、ニーズも変わっていく。店に飲みに来るお客さんと一緒にブラッシュアップして空間をつくり上げていかなくては、そのよさはどんどん下がる一方なんです。お客さんに、あの店がなくなったら困ると思ってもらえる環境になるように、日々お客さんに支えてもらいながら創り込むことが大事なんです。だから店は、マーケットと一緒に創っていかなければなりません」と同氏。あえて、未完成のままでスタートすることが浜倉スタイルなのだ。「もはや産直は当たり前の時代になりました。これからは、昔からなくならない専門業態を酒場にしていきたいと考えています。串メイン+産直酒場メニューなどです。また、ひじき、おからなどの「家庭の味」も今、家庭で食べられなくなってきていますので、おばんざい+産直酒場もいいですね。」と近い未来のマーケットニーズを浜倉氏はそう見据えている。
店舗データ
店名 | 産直総合酒場 日本橋下克上 |
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住所 | 東京都中央区日本橋2-2-21 日本橋二丁目ビル1階 |
アクセス | 東京メトロ銀座線、東西線 日本橋駅より徒歩3分 東京メトロ半蔵門線 三越前駅より徒歩4分 |
電話 | 03-6214-2478 |
営業時間 | 11:00~翌05:00 |
定休日 | 年中無休 |
坪数客数 | 17坪・65席 |
客単価 | ランチ 1000円、ディナー 3000円 |
運営会社 | 株式会社浜倉的商店製作所 |
関連リンク | 浜倉的商店製作所(HP) |
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