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池袋から大切な人の幸せのためにという「FOR YOU」理念を発信する。食を通じて、パワースポットを創造するサードプレイスバー「ほたる食堂」が、池袋西口に7月27日オープン

入口の脇には縁側が設けられており、店外でも楽しむことができるようになっている
テーブル席のほか、カウンター席や座敷席もある。黒板にはメッセージを自由に書き込むことが可能だ
テーブルパフォーマンスで切り分けられていく「絶好調ブクロから揚げ(丸鶏の半身)」
かつお節の出汁が効いている「名物!だし香るつゆだく親子丼」
代表の松本仁志氏(右)とスタッフのみなさん

(取材=三輪 大輔)


JR池袋駅の西口から劇場通りに出て、徒歩10分ほどの場所にサードプレイスバー「ほたる食堂」が7月27日オープンした。運営するFOR YOUにとって、同店が第一号の店舗となる。代表の松本仁志氏は、「私たちが大切にしている5つの価値観があります。それが『FOR YOU理念を伝える』、『サードプレイス』、『明日は絶好鳥』、『池袋の記憶を紡ぐのでR(あーる)』、『メディア』の5つです。当店では、まずビジョンありきの経営を行っています。すべてのスタッフでマインドをシェアして、5つの価値観の実現を目指していくつもりです」と話す。

大学卒業後、松本氏はアパレル業界からキャリアをスタートさせた。当時、横浜市内にあるアパレル店に勤めながら、ザ・リッツ・カールトンホテルや宝塚など一流のものに触れることを大切にしていたそうだ。こうしたなかで出会ったのが自由が丘の「てっぺん」である。松本氏は「スタッフの方が心を一つにして、仕事に打ち込んでいる姿にひかれました。店舗の営業とは別に『夢会』などの集まりも行っていたので、私も参加していたんです。何度も足を運んでいるうちに、フードビジネスの可能性に魅せられて、28歳の頃、株式会社絶好調へ転職をしました」と語る。同社では、店舗の立ち上げや営業不振店のてこ入れなどのコンサルティング業務を担当。そして2011年1月11日13時13分に池袋にオープンした「魚串 炙縁(あぶりえん)」にたどり着く。同店は業務委託の形態で、松本氏が現在も運営を手掛けている。

「ほたる食堂」という店名には、松本氏の熱い想いが込められている。「第二次世界大戦の末期、鹿児島から出撃する特攻隊員の方は、富屋食堂という店で最後の食事をしていました。そこに宮川少尉という方も来店して、店主の鳥濱トメさんに『ホタルになって帰ってくるから』という言葉を残して飛び立っていき、本当にホタルになって帰ってきたというエピソードがあります。その話に感銘を受けて、『ほたる食堂』という名前を付けました。当店で食事をした方に、少しでも輝いてもらいたいという願いも込めています」と松本氏。また、穴沢少尉と伊達智恵子さんという、別の特攻隊員に関するエピソードも、同店のコンセプトに深く関わっている。松本氏は「お二人が最後にデートした場所が池袋であったそうです。私は、縁を大切にしてきました。今回、『ほたる食堂』を池袋にオープンさせたのも、『魚串 炙縁』でできた池袋との縁を大切にしたいからです。こうした縁を大切にしながら、池袋の記憶を紡ぐ店舗にしていければと考えています」と話す。

同店のメニューには、富屋食堂で提供されていた親子丼・卵丼・うな丼をオマージュした「名物!だし香るつゆだく親子丼」(780円)や「お母ちゃんのたまご丼」(490円)といったメニューが並ぶ。看板メニューの「絶好調ブクロから揚げ(丸鶏の半身)」(岩塩780円/生ハーブ880円/淡路島スパイス880円)は、スタッフの方がテーブルで部位を説明しながら、丸鶏の半身を切り分けて提供している。この他にも池袋5大名物として「絶好調ブクロから揚げ」(780円)、「名物!豊島煮込み」(490円)、「手作り池袋メンチ!!」(385円)、「はみでる!爆汁餃子」(280円)、前出の「名物!だし香るつゆだく親子丼」をラインアップ。松本氏が「日本の食産業のあるべき姿を追求していきたい」と語る通り、生産者を訪ねるツアーも行ったりして、良質な素材にこだわった料理を提供中だ。なおメニューの多くに池袋にまつわる地名が入るのは、少子高齢化で、消滅可能性都市として取り上げられる豊島区に貢献したいという同店の想いが込められている。ドリンクに関しても、袋5大名物ドリンクと名付けられた「池袋ボール」(358円)、「森薫る池袋ボール」(385円)、「自家製ハイボール」(490円)、「下町焼酎」(358円)、「焼酎黒じょか」(2~3人前 980円)をはじめ、日本酒・焼酎・カクテルと幅広く揃う。

今後のビジョンについて、「『サードプレイス』はカフェだけでなく、大衆居酒屋や図書館、縁側など幅広い定義が存在します。当店にも縁側があるのですが、自宅でも職場でもない『サードプレイス』として気軽に立ち寄れる場所にしていきたいですね。また、マーケットインで展開しているブランドを市場に投入していきながら、プロダクトアウトとして地域に合わせたブランドを設立していきたいと考えています。大切な人の幸せのためにという『FOR YOU』の理念を多くの人に伝ええることで、池袋だけでなく日本を元気にしていきたいです」と松本氏は語る。実は、松本氏の実家は弁当店を営んでおり、幼いころからフードビジネスは身近にあったそうだ。松本氏の仕掛けるコンセプトが浸透することで、フードビジネスに新しい価値観がもたらされるだろう。

店舗データ

店名 サードプレイスバー ほたる食堂
住所 東京都豊島区池袋2-72-9 武谷ビル1F

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アクセス JR・私鉄各線・地下鉄 池袋駅 西口から徒歩10分
電話 03-6914-1885
営業時間 火~日 11:11~23:29
定休日 月曜日
坪数客数 12坪・26席
客単価 2800円
関連リンク ほたる食堂(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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