東京メトロ日比谷線 広尾駅から広尾散歩通りを抜け、広尾5丁目交差点を渡った渋谷川のすぐ横のビル地下1階に、健康と美容を意識し安全でカラダに良い作用を促す料理と酒を提供する「野菜Bar ぺるどま。」が7月7日にオープンした。オーナーは田島隆雄氏。同氏は、アロマフレスカ出身で、ホールサービスなどマネージャー職を歴任し、リストランテの印象を左右するきめ細やかなサービスに長年力を尽くしてきた人物だ。昨年、自身の夢であった独立を果たすため、15年間勤務したアロマフレスカを退職。その後、飲食店の経営ノウハウをより学ぶために麻布十番の和食居酒屋にて勤務し、この7月に念願だった自身の店をアロマフレスカ支援の下に開業した。同店がオープンしたこの場所は、アロマフレスカの開業の場所であり、田島氏が初めて東京で飲食の仕事をスタートした場所でもあった。この思い入れの強い広尾で独立店をオープンできたことは、同氏にとってより強いモチベーションにつながっている。
同店のコンセプトについて田島氏は、「アロマフレスカ時代、オーダーを取る際にいつの頃からか、苦手なものの確認よりアレルギーの確認をしなければならなくなったことに疑問を持ちました。体の不調は、食生活が大きく影響しますが、母になる女性がより健康で健全な遺伝子の子供を産むにはどのような食事が必要なのか、そんな体に良い料理を提供するお店をつくりたいと思いました」と熱心に語ってくれた。このコンセプトを軸に、未然に病気を防ぐ東洋医学のアイディアを取り入れ、体の不調に良いとされる中国の薬膳やアジアのココナッツやハーブ類を使った料理などアジアンテイストを活かした店を立ち上げるに至ったという。様々な食材、素材を吟味し、試行錯誤を繰り返し、日夜料理の勉強をおこない作られる同氏の料理は、「アジア風たじま流の創作料理」だ。いつ食べても美味しい、また来たい、そして体の調子が良くなる、夜中に食べても罪悪感がないとういう料理を作り、提供していくことを目指すという。
料理は、おまかせコース4800円。その時の旬の食材を使い、ハーブなどもミックスされ、さまざまな創作料理が登場する同店のコース料理は、前菜4品、魚介系の焼き物や、またはリクエストで肉類、〆にココナッツカレー、そしてデザートとカフェというのが基本になっている。取材当日の前菜の1品は「ヴェトナム風なます クミンの香り」で、トウモロコシやパクチーが入ってさわやかで夏にぴったりの一品だった。またコースの〆のカレーは、「イカとたっぷり野菜のココナッツカレー バゲット添え」となっていた。生姜を効かせて冷房で冷えた体を労わり、良質なタンパク質を含むイカで疲労回復効果も見込めるという。おまかせコースとはいえ、臨機応変に、そのお客さんの体調により、カスタマイズした料理の提供も可能というから、食生活が乱れた現代人には心強い。同店の料理はまさに医食同源と言えるだろう。
ワインは全てオーガニックで揃える。同店のキャッチフレーズ「海風のワイン」にこだわり、ワインの産地は、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガルなどの海沿い地域のものを厳選。ボトルは7000円~8000円g、気軽に飲めるグラスワインも日替わりで700円~用意している。その他、カクテルや日本酒も楽しめる。特に日本酒は、無農薬栽培の米から造られた米栽培者の名前が入った「琵琶の長寿 特別純米 堀田」(グラス700円)や、千葉外房の老舗酒蔵の「木戸泉 純米 自然舞」(1合900円)などがラインナップ。
「栄養士の方や薬膳漢方アドバイザー、スムージーの教室をされている方などとのコラボを企画・実施したり、食育セミナーなども開催して行きたい。また将来的な店舗展開として、若い女性にも気軽に利用してもらえ、少しでも食生活を意識できるようなセカンドライン的なカフェなども考えています」と今後の展望を語る田島氏。店名の「ぺるどま(Per Domani)」は、イタリア語で「 明日へのために」という意味。その名の通り、明日のためになる料理を、心地良い空間で提供する同店の今後に大いに期待したい。
店舗データ
店名 | 野菜BAR ぺるどま。 |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿2-22-10 広尾リバーサイドG B1 |
アクセス | 東京メトロ日比谷線 広尾駅2番出口より徒歩7分 |
電話 | 03-6450-2425 |
営業時間 | 18:00~翌3:00(LO2:00) |
定休日 | 日 |
坪数客数 | 15坪・20席 |
客単価 | 5000円前後 |
運営会社 | 株式会社 ペルドマーニ |
関連リンク | ぺるどま。(FB) |