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1月20日、馬喰町にオープン。easygoingの濱野氏が手掛ける、大人が愉しめるレストラン&カフェ「bakuro COMMON」(バクロ コモン)

並びや向いに問屋が軒を連ねる小路に突如として現れる「bakuro COMMON」
1階テラスから店内にかけて。まるで家にいるかのような心地よさ
2階のメインダイニングは、ゆったりと贅沢に席を配し落ち着いた空間
必ずオーダーしたい「フムス Hummus Bi Tahini」。添えられた自家製のブレッドには相当こだわっているようだ

問屋街として知られる馬喰町に1月20日、easygoingの濱野浩一氏が手掛ける“大人が愉しめる”レストラン&カフェ「bakuro COMMON」がオープンした。濱野氏といえば、2010年、グローバルダイニングを卒業後わずか3か月というスピードで2店舗独立開業という華々しいデビューを飾ったことでよく知られているオーナー。独自の世界感と価値観で挑む店づくりは、遊び心に溢れた独創的な店舗だ。既存の富ヶ谷・恵比寿橋の両店は、ともに東京の西エリアを拠点とする大人達を中心に愛され続けている。

それが突如として東京の東、しかも問屋が軒を連ねる小路に3号店を出店したのは何故なのだろうか――、その疑問を直接ぶつけてみると「それは、この箱にすごく魅力を感じたから」という非常にシンプルな答えだった。物件の初見時はスケルトン。2階建ての元靴屋は土地柄だろうか、どこか懐かしさの残る空間で、階段や天井などレトロな面影をそのまま活かしてリノベーションした。内装は、濱野氏ディレクションのもと、デザイナーの平井論氏が担当。平井氏もグローバルダイニング出身で、企画部に所属しインハウスデザイナーとしてのキャリアを持つ。付き合いの長さから互いをよく理解しているようで、オーナーの理想の実現に務めた。1階の入り口手前には、ゆったりと寛げるソファーを配したテラス席と、店内にはカウンターが数席並び、2階がメインダイニングとなっている。壁面や床、家具選びなどは質感にこだわったというだけあって、“古きと新しき”が最良の塩梅で混ざり合い、「人が潜在意識の中で感じる居心地の良さ」を目指したという言葉通り、肌なじみの良い雰囲気を醸している。

料理は「カジュアル・メディタレニアン(地中海)」をコンセプトに、江戸野菜など、地場で採れる素材を用いてスパイスやハーブを多用し、アメリカ大使館で公邸料理人として経験を持つシェフの山本祐士氏が腕をふるう。自家製の馬喰ブレッドを添えた「フムス Hummus Bi Tahini」や「世田谷野菜のピクルス ザクロ風味」などの小皿類はすべて530円、鮮魚・肉・野菜・チーズの4種のカルパッチョと「焼きナスのプレート ババガナッシュスタイル」、「殻エビの炭火焼きスマックフレーバー」といった前菜類は890~990円と価格設定も明確。メインディッシュは濱野氏イチオシの「濱ちゃんおすすめ!本物ドライエイジングビーフ」(100g 1950円)や香ばしく焼いた骨つきのヒナ鶏と、モロッコ塩に漬けたレモンを軽く煮込んだ「炭火焼ヒナ鶏のレモンタジン」(1600円)など、やはりどれも一捻りあるところが、美味しいものを食べなれた大人達にもささりそうだ。

アルコールも一通りのものが揃っているが、なかでもワインは充実している。今回リストを監修したのは、ネッド・グッドウィン氏(日本に住む唯一のマスター・オブ・ワイン)がバイヤーを勤めるwinediamondsのGMでありワインリストコンサルタントの尾崎裕氏。「真の意味でコスモポリタニズムに満ちたバリューの高いワインだけをセレクト」したというメニューブックのコメント通り、ヨーロッパ、ニューワールドはもちろん、南アフリカ、レバノン、ギリシア、イスラエルなど産地のラインナップは幅広く、リストに添えられた紹介コメントもユニーク。例えば「パッションフルーツと微かな円やかさ ラッセル クロウは寝起きに飲んでますよ」や「土の香りとスモークフレーバー エルブジにも愛された自然はレッド」といった具合に、ユーモア溢れるポエティックな表現が面白く、ワインをよく知る人もそうでない人も釘づけとなってしまいそうだ。価格はすべて“酒屋さんと同じ”で、ボトルチャージとして1本につき530円が上乗せされるシステムを導入している。

細やかなサービスを仕切るのは元グローバルダイニングで全盛期のタブローズを経験、その後数々の新店舗を立ち上げた小西康生氏、空間演出による心地よさや、明朗な価格設定による安心感だけでなく、テーブルに直接設置できるベビーチェアを海外ブランドから選りすぐって用意し、家族連れでも快適に利用できる環境を整えたり、散歩の途中でもペットと一緒に食事が楽しめるよう、犬連れも受け入れている。今後の出店について尋ねると「次は飲食じゃないかも?」という、なんとも気になるひと言を残した。掟や業界の流れにとらわれず、自由にクリエイトしながら“自分が本当に愛せる店づくり”をゼロベースで発想する濱野氏が次に何を生み出すのか、それが飲食店でなくとも、非常に興味を惹かれるところである。

(取材=小野 茜)

店舗データ

店名 bakuro COMMON(バクロ コモン)
住所 東京都中央区東日本橋3-12-7 鈴森ビル 1F・2F
アクセス 東日本橋駅より徒歩1分(138m)、馬喰町・馬喰横山駅より徒歩2分
電話 03-6661-1657
営業時間 12:00~23:30(日祝 22:00)
定休日 無休
坪数客数 46坪 60席
客単価 3000円~4000円
運営会社 株式会社easygoing
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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