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日本ワインとクラフトビールの美味しさが両方存分に愉しめる「Wine & Craft Beer Bar Aquaino(ワイン&クラフトビアバー明野)」が虎ノ門に2013年6月27日オープン。ル・コルドン・ブルーで学んだオーナーが手掛ける本格フレンチ・ビストロの小皿料理がワインやビールを引き立てる

赤いオーニングが目を引く可愛らしいファサード
店内に入るとすぐ右手に国産ワインがずらりと並んでいる
ボルドーワイングラスに注がれた同店おススメの「はこだてビール 社長のよく飲むビール」は香りが際立つ。ビールとベストマッチな「フランドル風 牛肉ビール煮込み」はトロトロの食感
芳醇な香りの「シャトー・メルシャン アンサンブル 藍茜」と、深みのあるコクが美味しい「ブルゴーニュ風 牛肉赤ワイン煮込み」
その人柄と豊富な知識とアドバイスで、茂氏(左)との会話を楽しみに来店する客も多いという

(取材=玉井 由希子)


オフィスビルが立ち並ぶ虎ノ門界隈でも、新橋に近い西新橋エリアは、イタリアン、ビストロ、クラフトビール、ヨーロッパドラフトビールなどの専門店が点在し、ランチタイムはもちろん、ディナータイムも近隣のオフィスワーカーで賑わっている。そのエリアに、昨年の6月27日、新たな美飲美食スポット「Wine & Craft Beer Bar Aquaino(ワイン&クラフトビアバー明野)」が誕生した。同店は、日本産ワイン、地ビール、そして国産チーズ(主に北海道産)が楽しめることをコンセプトに、飲食が出来るバースペースと、そのワインやビールを販売するリカーショップが併設されている。バーで飲んだワインが気に入ったらショップで同じワインが購入でき、ショップで気になったワインをバースペースで気軽に飲める(抜栓料1500円)のも人気のようだ。オープンから約半年ほど経過しているが、客のほぼ9割がリピーターというからその人気振りがうかがえる。

同店のオーナー兼シェフは、ヨーロッパ方面専門の添乗員を長年勤め、その後ル・コルドン・ブルーでフレンチを学び、ワインエキスパート、チーズプロフェッショナルの資格を持つ茂氏。ヨーロッパへの造詣が深い同氏が、日本ワインに魅せられたのは、ワインエキスパート取得時に勉強のために訪れたワイナリーでの体験や、山梨の明野農場にてワイン用ブドウ作りの手伝いをする栽培クラブに入ったことが大きい。店名の「明野(仏語を意識して表記はAquaino)」はこの農場名から名付けたという。明野農場でのブドウ作り、ワイン作りの経験を通し、日本のワインの素晴らしさや美味しさ、そして作り手の熱意を実感したからだ。自身の手で作ったブドウからできたワインは、安心、安全である上に、外国産のように輸出入による負担がワインに生じないため、ブドウ本来の“自然のワイン”に仕上がるのが最大の魅力だという。そんな日本のワインの魅力を多くの人に伝えたい、そしてワイン好きの人、ビール好きな人、どちらも一緒に楽しめる店舗を作りたいとの思いで同店をオープンした。

取り扱う日本産ワインの中には、現在は入手が困難な希少ワインもあり、ワイン愛好家にとって同店はすでに貴重かつ要チェックな店舗となっている。日替わりでおススメの「とりあえず1杯」として、取材当日は、赤ワインが、山梨県産マスカット・ベリーA種を100%使用した「セレナマスカットベリーA」(600円)、プラムやラズベリーのようなベリー系の香りが豊かに立ち上る「藍茜(メルロー)」(600円)、白ワインは、甲州ブドウ特有の柑橘系の香りが豊かな「セレナ甲州」(600円)、しっかりとした酸味と柔らかな果実味がある「グリド甲州」(600円)が揃っていた。クラフトビールは、スムーズで飲みやすい南信州産リンゴで造られたフルーツビール「アップルホップ(アルコール7%)」(600円)、酒米麹と清酒酵母を使い発酵させた純米酒のような香りと味わいの「おろち どぶろくビール(アルコール10%)」(800円)や、通常の2倍の量のモルトを使用し、1か月間じっくりと熟成させた深いコクと香りが絶品の「社長のよく飲むビール(アルコール10%)」(800円)など、都内でもなかなかお目にかかれない銘酒の数々がライナップ。ワイン好きも、ビール好きも大満足の品揃えだ。

これらの銘酒に合わせる料理は、本格的なフレンチを学んだオーナーシェフが作る多彩でリーズナブルな小皿料理。軽いおつまみから、野菜の小皿、冷たい小皿、温かい小皿と、気分や酒に合わせてチョイスが可能だ。特に同店のおススメは、クラフトビールで煮たトロトロ感がたまらない「フランドル風 牛肉ビール煮込み」(500円)や、赤ワインをたっぷり使用しコクが後を引く「ブルゴーニュ風 牛肉赤ワイン煮込み」(500円)。自家製で肉本来の味を楽しめるハードタイプのフランス・ソーセージ各種(1本500円)もあり、その中でも「ブーダン・ブラン(白いソーセージ)」などは人気の一品となっている。また、季節や仕入れ状況次第だが、ジビエ料理が登場することもあるというから、ワインやビールだけでなく、料理にも期待が高まる。茂氏をはじめ店のスタッフは、ワインやビールについて豊富な経験と知識があるので、いろいろとアドバイスを聞きながらまだ見ぬ味との出逢いを愉しめる。

インターネット通販ライセンスを取得している同店では、今後はネット店舗のオープンも予定している。現状よりも日本産ワインの取り扱いの拡大を図り、客の希望に沿える品揃えを目指すという。「現在は、土日祝日は休業ですが、今後はワイン会やサービス実技講座など、ワイン・ビール・食事のトータルサービスを提供する店として展開したい。そのために、調理スタッフも募集しているところです」と意気込みを語る茂氏。オープン半年過ぎにして、さらなる進化を掲げて走り続ける同店に大いに注目していきたい。

店舗データ

店名 ワイン&クラフトビアバー明野(Aquaino)
住所 東京都港区西新橋1-22-4 Space R 1階

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アクセス 東京メトロ銀座線 虎ノ門駅1番出口より徒歩3分
電話 03-6205-4176
営業時間 リカーショップ:月~金 13:00~22:30
ワインバー  :月~金 17:00~23:00(L.O. Food 22:00)
定休日 土・日・祝日
坪数客数 14坪 18席(カウンター席:4席、テーブル席:14席)
客単価 3500円~5000円
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※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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