創業1918年の老舗パン店「神戸屋」の関連会社・神戸屋レストラン(関東事業本部:神奈川県海老名市、代表取締役社長:川地良作氏)が、PCP丸の内ビル1階に1月21日「神戸屋シルフィー」をオープンした。同社は、「神戸アーバンダイニング」、「ベーカリーレストラン」、「神戸屋キッチン」、「スタッツォ」など8業態を、関東・東海・関西地区に41店鋪展開。「神戸屋シルフィー」は、大阪店に次ぐ2店鋪目となり、今回が関東初上陸のブランドとなる。「大阪店は料理中心のメニュー構成ですが、東京店ではモーニング、ランチ、カフェ、ディナーメニュー展開の他に店頭での物販も行ないます」と店長の天野肇氏は話す。
店名の“シルフィー”とは、フランス語で風の妖精のこと。「焼きたての窯だしパンの香りを届けたい」という想いが込められている。広場に面した全面ガラス張りの店内は天井が高く、開放的な空間が特徴。入口すぐに設けられた物販スペースでは、毎朝届く「神戸屋」自慢のパンが50種類ほど並ぶ。メインターゲットは、近隣で働く会社員や、東京駅から銀座・有楽町などを回遊する買い物客。物販スペースで購入したパンは、レストランスペースで食べることも可能で、気軽に利用できる間口の広い店を目指す。
同店最大の売りは、10種類の焼きたてパンが食べ放題の「窯だしパン」(480円)だ(1品以上注文の場合のみ)。パンにはイーストや乳化剤を一切使用せず、自然の恵みを活かしたレーズン酵母のみを使用。低温長時間発酵することで中はもっちり、表面は香ばしくパリっとした食感を表現する。焼成には、同社オリジナルで開発した「トンネルオーブン」を使用することにより、通常数十分かかる焼き時間を3~5分に短縮し、スピーディーな提供を実現した。「本来レストランで焼きたてのパンを提供するのは難しいですが、それを可能にしたのが当店です。料理との相性を考えた自慢の食事パンを、気軽に味わって頂きたいですね」(天野氏)。
平日7時30分~11時、土日祝日9時~11時まで提供を行なうモーニング・ブランチは、パン3種とゆで卵、ドリンクがついた「トーストモーニングセット」(500円)や、女性人気の高い「モーニングパンケーキ」(780円)など3種類を用意。11時~14時までのランチでは、「天草さくら鯛のあさりのボッリート」(1300円)など定番2種と、「北海道知床どりとキタアカリポテトのグラタン」(980円)などの月替わりを3種揃える。また、「優雅なアフタヌーンティーセット」(1300円)や、ケーキとドリンクがつく「プレミアムケーキセット」(680円)などのセットメニューでカフェ利用客に訴求。ケーキは2個目以降の注文で1個につきプラス150円と、女性客に嬉しい価格となっている。
11時から営業終了までは「じっくり煮込んだ牛ほほ肉シチュー」(1680円)などのアラカルトや、「ムール貝と活アサリのワイン蒸し」(680円)、「スパニッシュオムレツ」(580円)などのタパスも充実し、軽くつまめるメニューを提供。グラス500円~、フルボトル2500円~のワインを11時から提供することで、休日の昼飲み利用を促す。「通し営業ですので、早めの時間から軽く飲む0軒目使いから、ゆっくりと腰を据えてタパスとパンにワインを合わせるという楽しみ方もご提案できると思います」と天野氏。客単価はランチで1200~1300円、ディナー2000円程度と、よりカジュアルにカフェ感覚で利用してもらえるベーカリーレストランを目指す。