馬肉の知識を正しく普及することを目的とし、社団法人日本馬肉協会(東京都港区高輪、代表:小泉広記氏)が4月22日に“馬肉のバイブル”的な書籍「馬肉新書」を発売する。同書は、日本の馬肉文化から馬肉の栄養価、品種や部位の特徴や知識、馬肉料理や馬肉の雑学など、今までにはない馬肉を丸ごと網羅した一冊。4月17日には同書の出版を記念し、パーティーが開催される。 日本馬肉協会の発足は2012年7月。同協会が設立された一番の背景には、「昨今の生肉問題があった」とのこと。昔から親しまれてきた「馬肉を生で食す」という日本の文化が「このままではなくなってしまうのではないか」と、代表の小泉氏は危機感を覚えたそうだ。「肉の生食文化」を守っていくのが「日本馬肉協会の役目」と同氏。そこで、馬肉専門メーカーや馬肉を取り扱っている飲食業店のオーナー、卸メーカー、衛生事業社など、馬肉への熱い想いを持つ“各分野のプロフェッショナル”である10名が集結した。 馬肉は低カロリー高タンパクと言われているが、ほかにも鉄分や疲労回復を促進するグリコーゲンが豊富だったりするなど、優れた栄養素が多く含まれ、女性はもとより、アスリートやサラリーマンにもうれしい食材だ。同協会では、そういった「馬肉のよさ」や「品質を維持する保存法」などを伝えるべく、会員を対象にした定期セミナーを開催する予定だとか。馬肉といえば「生食」を思い浮かべる人も多いだろう。しかし、馬肉は牛や豚と同じように「加熱食材として利用できるんですよ」と小泉氏。日本馬肉協会では、馬肉を使った「ハンバーグ」や「ポトフ」「ヒレカツ」などのレシピを考案し、試食会も行なっていくとのこと。そのほか、馬肉の基本的な知識や応用調理などを“客観的にはかるものさし”として、会員に対し、1級・2級の「馬肉検定試験」を実施。合格者には証明書を発行する。 今後の活動について「まず飲食店を中心に、馬肉の魅力を伝えていく」と小泉氏。そして流通ルートを整え、一般の消費者が「高品質な馬肉をスーパーや肉屋で購入できるようにしていきたい」と語る。馬肉は長野県や熊本県など、地域により一般家庭でも食されている。日本馬肉教会の取り組みにより、馬肉がより身近な存在になる日も近いだろう。
店舗データ
店名 | 社団法人日本馬肉協会 |
---|---|
住所 | 東京都港区高輪4-1-18 高輪ビル4F |
電話 | 03-6450-4471 |
関連リンク | 日本馬肉協会 |