御徒町駅からほど近い路地の角地にオープンしたワインバル「御徒町 ワインバル 八十郎」は、ジー・フィールド(代表取締役 原田智昭氏)の3店舗目となる出店。2011年12月、同グループは1軒目となるワインバル業態「船橋ワインバル八十郎商店」を船橋駅北口近くの路地裏にオープン。瞬く間に「クオリティが高いワインと料理をリーズナブルに楽しめる」と連日満員の繁盛店に。半年後の2012年6月、新富町にオープンした「東京ワインバル八十郎 築地店」はすでに人気店として話題となっている。業界注目のバル業態を展開するのは、レインズ出身の原田氏。ワインのプロ、ソムリエでもある原田氏は、現在のカジュアルスタイルのワインバルブームを「多くの人にワインを知ってもらうチャンス」と歓迎する。しかし、同氏は「安易なワインの品揃えや適正とは言いがたい価格付け」を行ない、表面的にワインバルを謳う店が少なくないことに危機感をつのらせ、「今回出店を決意した」という。同グループが経営する店舗の中で「良質な素材を使用し、手間を惜しまず作った料理をお腹いっぱい食べ、厳選したワインが飲める客単価3000円のワインバル」を目指したのが「船橋ワインバル八十郎商店」と「御徒町 ワインバル 八十郎」だった。そこには「今後、飲食マーケットを担う20代、30代の若い世代にこそキチンとした料理を味わい、美味しいワインを愉しむことを知って欲しい」との強い想いがあった。そのため、料理はアメリケーヌソースやフォンドボーなど、「手間のかかるベースや煮込み、ソーセージなどでも極力店で仕込む」という。それは、「次世代を担う料理人やスタッフを育てる」ことであり、「自社のオリジナルレシピ作り」にもなる。また、必ずスケルトンから店作りをするという点にも原田氏のこだわりが現れている。着せ替え人形のように、色を変えて看板を付け替えるだけではなく、「御徒町 ワインバル 八十郎」をきちんと表現するには、「基本からの環境作りが重要」と考えているからだ。店独自のノウハウに基づいた動線効率を最優先した空間作りは、「御徒町 ワインバル 八十郎」らしい居心地、賑わいの演出とともに、シェフやホールスタッフのサービス向上にもつながる。そしてこの企業ノウハウが健全な経営構造を生み、強力な差別化となる。原田氏が目指すのは「20年繁盛する店」、「次世代に残す店作り」。そこにはレインズに9年在籍した経験が大きく影響している。独立時に、あらためて飲食店の基本に立ち返る事を実感し、普通であることにこだわるという同氏。角地に面し、全面引き戸の解放感ある外装。反面、内装はグレイッシュな壁にアンティーク風仕上げのテーブル、職人の手によるレンガタイルの柱と、シックで落ち着きのある空間だ。オープンキッチンのカウンター席後ろにある棚は、床から天井までワインボトルが並び、「ワインバル」として信頼できる、原田氏がイメージする本場のワインバルだ。赤や白、泡を入れて12、3種類を用意しているおすすめのグラスワインは480円をメインに、580円との2価格。おすすめのボトルワインは、2500円を中心に、やはり3000円との2価格で赤白20種類以上と、気軽に楽しめるワインが揃う。他にも、ワインリストがあり、数多くのボトルワインが揃っている。ワイン好きにも嬉しい店だ。時として変わるワインは、スタッフ全員のブラインドテイスティングの人気で決められるという。そんなワインと共に楽しむのは、時間を掛けきちんと仕込まれた料理。人気は「本日の前菜盛合せ」(3種980円、5種1480円)。「ゴルゴンゾーラのポテサラ」(380円)など。温かい料理では名物の「店仕込み 特大ソーセージ」(580円)が人気。定番は「生ハム(イベリコ・ハモン)盛合せ」(1280円)。シェフのおすすめは赤ワインに1日漬け、中3日煮込むという「和牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」(1180円)。サク飲みからガッツリ飲み、食べまで、日々の状況に合わせた使いこなしができる。良質な店作りは「当たり前のことを当たり前にする」、「飲食店としての王道を守ること」と原田氏。今後は社員のために快適な環境づくにも取り組んでいくという。地域に必要とされるワインバルを目指し、首都圏や地方都市での出店も視野に入れているそうだ。
店舗データ
店名 | 御徒町 ワインバル 八十郎 |
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住所 | 東京都台東区上野3-22-3 1F |
アクセス | JR御徒町駅南口1より徒歩2分 、地下鉄上野広小路駅A1より徒歩3分 |
電話 | 03-6240-1286 |
営業時間 | 17:00~26:00 |
定休日 | 日祝 |
坪数客数 | 17坪・49席 |
客単価 | 3000円 |
運営会社 | 株式会社ジー・フィールド |
関連リンク | ジー・フィールド |