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三軒茶屋に「落ち着いてゆっくり美味しいものを食べる」アッパー層のための居酒屋登場! 立川からやってきた「喰わせ屋 おんど」3月30日にオープン!

オーナー自慢の一枚板のカウンター。フラットなオープンキッチンで、目の前の料理人との距離が近い!
牛テールと大根のおでん風「名物てーる大根」おろしたての山葵がのる逸品(写真はハーフサイズ)
蓋をあけた時の炊き立ての香りがたまらない「ベーコンとアボカド土鍋ごはん」
自らも食べることが大好きな鈴木オーナー。「お酒は、人をやわらかくします」

(取材=長谷川 敏子)


東急田園都市線の三軒茶屋駅から徒歩7分。駅前の喧騒から離れた三軒茶屋病院の裏手に、3月30日、居酒屋「喰わせ屋 おんど」がオープンした。JR立川駅周辺で「喰わせ屋 みつてる」「ARASHI」のKUWASEYAグループを運営する鈴木光照氏が手掛けた3店舗目の店だ。鈴木氏は楽コーポレーションの出身である。 畳敷きの店内は、一枚板のカウンターとオープンキッチン。それにテーブルが3つあり、いずれも掘りごたつ式になっている。間接照明を使った落ち着いた雰囲気で、13坪、22席というこぢんまりした店には感じられない。天井はそれほど高くはないが“あがり”にしたのは、オーナーの鈴木氏の希望だ。「靴を脱いで店に入るという、日本人ならではのリラックス感を取り入れたかったんです」という。一枚板のカウンターは、とても幅広く見える。通常だと、カウンターの上に、食材があったり、メニューや調味料があったりするが、それがない。置いてあるのは、箸と箸置きだけだ。刺身用の醤油や取り皿も、すべてスタッフがその都度出す。それでコミュニケーションが生まれたり、会話につながったりするからだそうだ。 同店の料理は和食だけではなく、バラエティに富んでいる。「お刺身も食べられるけど、イタリアンも食べられるのが、居酒屋のいいところ」という、食べることが大好きなオーナーならではのメニューだ。定番のおススメは、牛テールと大根のおでん風「名物てーる大根」(1200円)で、オーナーの名前「みつてる」と「牛てーる」をかけているという、ユニークな料理名でもある。この他、お肉屋さんのコロッケをイメージして、讃岐豚の背脂のラードで揚げた「讃岐豚コロッケ」(700円)、スタッフが手間暇かけてじっくり練って作った自家製の「胡麻豆腐」(650円)、黒コショウの香りが食欲をそそる「ベーコンとアボカド土鍋ごはん」(1400円)。また、日替わりも充実しており「刺盛り」(2000円)、「〆鯖と葱のぬた」(750円)、「いわしと旬菜のホイル焼き」(750円)などが並んでいた。飲み物は「生ビール」(600円)、「グラスワイン」(650円)、「日本酒」や「焼酎」(600円~)も各種取り揃えている。2800円からのボトルワインは、入口のワインセラーから出してくれる。 客単価は4000~4500円。「今の時代にしては少し高いかもしれないが、調味料も食材も良いものを使って、お客さんに喜んでもらいたい」と鈴木氏は話す。「客単価3000~3500円の飲食店は、もう十分いっぱいあるんじゃないかと思うんです。その上のランクを楽しみたいお客さんたちは、こういうところに行きたいのにないよね、と感じているのではないか。お金を出しても、ちょっとずつ美味しいものを食べたい、と思っている人たちにとっては、このくらいの客単価なんじゃないかな」(鈴木氏) 「おんど」という店名は、三軒茶屋でも「音頭」をとれるように頑張りたいという思いと、料理は火の通し方などの「温度」にこだわりたいという思いが込められている。例えば「白レバーのオイル漬け」(750円)を作るときは、一気にではなく、じんわりと火を通したものをオイル漬けにする。そうすることで、フォアグラのような、独特の食感が生まれるのだという。 もともと、立川の店がアットホームな感じだったこともあり「三軒茶屋のこの店も、スタッフとお客さんがおしゃべりを楽しめるようにしたい」と話す鈴木氏。「オープンキッチンにしたのは、スタッフとお客さんがしゃべりやすいようにするため。カウンターの高さは、お客さんとほぼ同じ目線で料理を作るようにしているので、全部丸見えです。お客さんに、料理をしているところも見て楽しんでもらいたいので、あえてそうしました。料理をするスタッフの方は、緊張感があると思うんですが、それも慣れですから」(鈴木氏) コンセプトは「大事な人と来て、ゆっくりしゃべって、お酒を飲んで、美味しいものを食べる店」、そのため、あえて駅から離れた立地にしたという。「駅の周辺は若者が多い。駅から離れると客層が変わって、いいお客さんというか、富裕層の方がいるし、駅前とこの辺では、街の雰囲気が変わるのも、いいなと思いました」(鈴木氏)。オープンから2ヵ月余り。立ち寄る客層は、30~50代くらいで、周辺に住む音楽業界や広告業界など、クリエイティブな仕事をしている人や、飲食関連業界の人も多いという。 立川の2店舗、そして三軒茶屋の店舗。独立前に勤務していた、楽コーポレーションでさまざまなことを学び、初めての出店から12年経ち、お客が来るのが当たり前になっている立川の店とは違い、三軒茶屋では、今日来てくれた客が、次にまた来てくれるためには、どうしたらいいかを考えているそうだ。今後について聞くと「まずは、この店を長く続けられる店にするために、どうするかですね。商売だから、長く続けてなんぼだと思う。お客さんに、三軒茶屋ならここがある、という感じで、店やスタッフの顔を思い浮かべてもらえるようにしたい」と鈴木氏は、立川に続き、三軒茶屋の「街に定着する店づくり」を目指している。

店舗データ

店名 喰わせ屋 おんど
住所 東京都世田谷区三軒茶屋1-20-6
ベルエア三軒茶屋1階

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アクセス 東急田園都市線三軒茶屋駅より徒歩7分
電話 03-3413-8807
営業時間 18:00〜翌2:00
定休日 月曜日
坪数客数 13坪・22席
客単価 4000~4500円
関連リンク おんど
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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