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予約困難な新宿三丁目の人気店。大八木亨氏の「彗富運(スプーン)」が待望の新スペースを11月に増床!

通りからも、そのワインセラーの存在を感じる、おしゃれなファサードが目を引く
エントランスを入ると、左手にはワインセラー、右手にはワイングラスと、テーブルに着くまでのわくわく感も前菜だ
新スペースは、スチールの椅子にウッドテーブル。黒と白のモノカラー。シンプルモダンな環境となっている
地下は、ワインが棚に並び、大八木氏が語る“居酒屋らしい雰囲気”を感じさせる

(取材=西山 登美子)


新宿三丁目。さまざまな形態の飲食店が建ち並ぶなか、ステンレスとウッドの組み合わせの空間が透けて見えるモダンでおしゃれな外観は、ひと際目を引く。特に、まるで空中に浮いたかのような、地下に降りる階段の上に設えたガラス張りのワインセラーの存在感は大きく、誰もがワインを楽しめる店と認識できる。とはいえ、看板に示された文字は「彗富運」(オーナー:大八木亨氏)。「何と読むのか」ばかりか「どのような業態なのか」と、道行く人は思いを巡らす。実は、その名を“スプーン”と読む。予約も困難な人気フレンチ業態が2011年11月、既存店舗の上に新たに増床した客席スペースなのである。 元々は階段を降りた地下店舗で、2009年6月にオープンした「彗富運」。ボリュームたっぷりでいてリーズナブルなシェフ渾身のフレンチベースの美味しい料理。合わせるフランスワインもまた、ハイクオリティでいて手頃な価格。がっつり食べ・飲みが楽しめる店は、瞬く間に人気となり、オープンから半年で、今のように予約が困難な店となったのだ。オーナーシェフの大八木氏は「料理はフレンチですが、うちはレストランではなく居酒屋です。ですから、よく食べて、よく飲んで欲しいのです」と話す。そんな大八木氏の思いは、まさに今の人気と状況に反映されているものと言える。大八木氏は、常に美味しい料理をいろいろと楽しんで欲しいとの思いから、朝から時間をかけ、料理の仕込みを怠らない。料理はどれもボリュームがありながら、驚くほどの低価格。これは、メニューを見て「あれもこれもと食べてみたい」という、食いしん坊の気持ちに応え、シェアすることを前提にしているからだ。 特別なものではなく、その時節の食材を多用し、旬の味を大切にしているという料理は、大八木氏が築地で食材を仕入れる時に決めることも多いという。フレンチ修行を皮切りに、ダイニング業態店などで10年、30歳で独立した大八木氏。そんな経験を糧にした“大八木スタイルのフレンチ料理”も少なくない。基本的に日替わりとなるメニュー。前菜はなんと全て500円と、驚き、感激の価格だ。ある日のメニューは「フキノトウとハムのポテトサラダ」、「大山地鶏の軟骨入りテリーヌ」、「車海老と高温フルーツトマトハーブソース」、「あん肝のテリーヌ仕立てバルサミコソース3種のコショウのせ」など、充実した10種類前後が並ぶ。メインとなる料理は「鹿児島産新タケノコ焦しバターケッパー風味」(600円)、「北海道産ホタテグリルフキみそのクリームソース」(800円)、「大間産本マグロ尾肉のオーブン焼きポン酢バターソース」(900円)、「天然車海老のマカロニグラタンアメリケーヌ仕立て」(小900円大1100円)、「国産豚のロース厚切りソテーしょうが風味の赤ワインソース」(1400円)などが並ぶ。料理よっては小サイズ、大サイズとあり、人数や腹具合により選べる嬉しい気遣いとなっている。 ワインはフランスワインのみでメニューはなく、その日の料理、好み、価格などの希望に合わせ、スタッフが勧めてくれる。価格は2500円から6000円台で、ボリュームゾーンは3000~4000円、60銘柄前後を置く。フランス各地方の産地から、クオリティの高いお値頃なワインを揃えた独自な構成もまた、話題の一つである。実際、多くの客が、一人1本のワインを空けるという。「うちはあくまでも飲み屋ですから、たくさんのワインを飲んで欲しい」との思いから、デザートも置かないほど、その姿勢は潔く徹底している。 店名の「彗富運」は、空を流れるように飛んで行く「彗星」と、料理を口に運ぶ「スプーン」を掛け合わせた当て字とか。読み方はあえて難解にしたが、当て字からの意味は、スプーンは富を運ぶと、分りやすい。“美味しい料理とワインで豊かになれる店”。まさに字そのままである。

店舗データ

店名 彗富運(スプーン)
住所 東京都新宿区新宿3-9-4 明石ビル1階・地下

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アクセス 地下鉄新宿三丁目駅より徒歩1分、JR新宿駅から徒歩7~8分
電話 03-6457-7703
営業時間 17:00~24:00
定休日 月曜日
坪数客数 18坪・34席
客単価 3000~4000円
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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