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品川の下町・青物横丁に根付いた店を展開するジョカーレ・ヴィゴーレの新店誕生!女性ソムリエ厳選のワインと、コストパフォーマンスの高いメニューで評価を上げる「ワイン食堂Gottsu Vigore(ごっつ・ヴィゴーレ)」が11月10日オープン

オレンジの壁に赤のベンチシートが映える店内。レンガで装飾したアーチ上の天井もアクセントとなる
「牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」(680円)。ほろりと崩れる柔らかさの牛ほほ肉。赤ワインとともに楽しみたい一品
「自家製パテ・ド・カンパーニュ」(680円)。地元客に気軽に使ってもらえるよう、価格を抑えたメニューを揃える
ジョカーレ・ヴィゴーレ=元気よく遊ぶという理念を込めた社名。一店一店楽しく作っていきたいと話す代表の森川氏

(取材=虻川 実花)


昨年11月10日、品川区・青物横丁のジュネーヴ平和通りに面したビルの2階に「ワイン食堂 Gottsu Vigore(ごっつ・ヴィゴーレ)」がオープンした。経営は、同エリアで「気まぐれ厨房ごっつ 青物横丁店」「青横酒場 立ち飲み 麺ごっつ」を、大森で「気まぐれ厨房ごっつ 大森店」を運営するジョカーレ・ヴィゴーレ(代表:森川秀一氏)。新店の「ワイン食堂 ごっつ・ヴィゴーレ」は、同社初となる洋ワイン業態の店だ。開業のきっかけは、常連客からの声。以前から「ワインが飲める店が周辺には少ない」という、ワイン業態の店を切望する声があったことや、森川氏がソムリエの資格を有していたことなどもあり、4店舗目となる新店のオープンが実現した。
提供する料理は、元有名ホテルでのシェフ経験を持つ森川氏が作る洋食。ホテル時代のレシピを再現したメニューは、「牛ほほ肉の赤ワイン煮込み」、「自家製パテ・ド・カンパーニュ」、「つぶ貝ガーリックオイル焼き」(各680円)などワインと共に楽しみたい逸品を揃える。また、生産量が少なく希少価値が高いため、他店では限定メニューとして扱われることが多い“鶏の白レバー”100%で作る「自家製レバーペースト・ドライイチジク乗せ」が680円と、コストパフォーマンスの高さで人気を博す。ホテルで提供できるクオリティーの料理が、居酒屋並みの価格で楽しめるのが人気の秘密だ。
ワインは、森川氏の友人である女性ソムリエがラインナップしたものを用意。ワイン自体、女性からの支持が高いこともあり、女性らしい切り口でワインをセレクトした。グラスワインは赤・白日替わりで3~5種類を用意し、500円~提供。ボトルは1800円~4000円内のものを揃え、相場よりも価格を抑えた。特に2000円台のボトルが、全体の6~7割を占める。「価格の面で“飲みたいワイン”と、“飲めるワイン”の差をなくしたいと思っています」(森川氏)。以前から「気まぐれ厨房ごっつ」では、値段がネックとなり「飲みたいものが飲めない!」ということをなくそうと、焼酎を一律価格で提供している。同店もそれに倣い一律とまではいかないが、なるべく良いものを安く飲めるワインの提供をモットーとした。他店では4000円台のワインを2000円で提供したり、原価が50%を超えるものがあったりと利益度返しで提供。これは同社の「企業努力」(森川氏)で、客のことを第一に考えた戦略だという。現に「金額間違えてない?」と会計時に驚かれるほどのコストパフォーマンスで、着実に常連客を獲得している。
同社が1店舗目を開業したのが7年前。その時、物件探しをする中で候補に上がっていたのが、実は現物件だったという。当時は、家主との間で契約条件が合わず、泣く泣く取得をあきらめたが、昨年に入り契約状況も変化し不動産屋から声がかかった。7年越しの巡り合わせで取得できた物件は、テナントが入らず2~3年空いたままの状態だったため、当然スケルトンからの施工となった。「私はスケルトンしかやらないという考えです」と森川氏。自分の店への想いを形にするため、白紙から始めた方がやりがいがあるという考えを持つ同氏。そのため、造作が残った状態であっても、一度造作を取り払ってから造る。「店造りに妥協はしたくない」という氏の言葉には、個性を打ち出した一軒一軒を大切に造り、育てていきたいという想いが込められている。
内装コンセプトは“入店時にパワーをもらえるような雰囲気の店”。イタリア語で“元気良く”を意味する店名の“ヴィゴーレ”にマッチする明るい店内に仕上げた。前述の通り周辺にはない業態であるため、内装にもインパクトを与えようと、情熱的な赤とオレンジをメインカラーに据えた。壁に取り付けられたグラス棚やワイン陳列棚は、海外から輸入したワインの木箱を利用して造ったもの。暖色系の店内に自然の温もりが一体となる空間を創出した。店内は、1人客に対応する対面キッチンのカウンター席、スタッフとの会話を楽しめるキッチンに近いベンチシート席、グループ客に対応するテーブル席、窓際に面したカップル向けのカウンター席と、来店客のシチュエーションを考慮したレイアウトにし、使い勝手の良さをアピール。実際に、スタッフとの会話を楽しみに、一人で訪れる客も多いという。
青物横丁で7年営業を続けてきた同社が4店舗目まで来られたのは、地元に愛され必要とされてきたため。地域に密着することで、地元客の要望がダイレクトに聞こえ、それが新規出店のアイデアへとつながる。こういったサイクルで、より地元に愛される店をつくり、青物横丁に根付いた企業へと成長してきたのがジョカーレ・ヴィゴーレなのだ。今後も地域密着型の店舗展開をする同社の成長に注目したい。

店舗データ

店名 ワイン食堂 Gottsu Vigore(ごっつ・ヴィゴーレ)
住所 東京都品川区南品川2-7-13 君嶋ビル2階

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アクセス 京急本線青物横丁駅より徒歩2分
電話 03-3472-0052
営業時間 月〜木  17:00〜24:00
金・祝前日17:00〜翌1:00
土・祝  17:00〜23:00
定休日 日曜日
坪数客数 18坪・44席
客単価 3500円
運営会社 ジョカーレ・ヴィゴーレ
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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