外苑前駅から徒歩5分、南青山4丁目に地元の企業が「もつやき処い志井」「日本再生酒場」などを展開するい志井グループとコラボレーションした新業態店「もつやき処 豚に夢中」の1号店をオープンした。運営はオリエンタルスタイルダイニングで、今回の出店を機に飲食業に参入した。同店は、“鮮度”“仕込み”“人”にこだわりをもつ「い志井」のノウハウを取り入れた形でオープン。創業約60年になるい志井グループの原点を受け継ぐ「もつやき処い志井本店」で、スタッフらが半年間にわたって修業した。店内には、手書きで再現された昔のビール会社の広告ポスターや、昭和レトロな雰囲気をかもし出す街場の看板などが飾られ、壁、カウンター、テーブルから冷蔵庫に至るまで、新品のものをわざと使い古した状態にペイントする“エイジング”という技術が施されている。大ヒットとなった映画『ALLWAYS 三丁目の夕日』の美術を担当した人が、壁面に昭和の街をイメージしたという手書きの絵も見どころだ。さらに立ち飲みスペースは、ハンドル付のオート三輪ミゼット(昭和30年代、初期モデル)が置かれ、荷台の部分をカウンター仕様にするなどユニークなつくりとなっている。座ってゆっくり飲めるようにカウンター席と小あがりのテーブル席も用意した。青山という立地にもかかわらず調布の「い志井本店」と同じ手頃な価格で提供。もつやき串は130円から。新鮮だからこそ自慢の刺身は「レバテキ」(430円)、「白センマイ刺」(430円)などを揃え、味噌、醤油、カレー、塩味の中から日替わりで出すという「もつ煮込み」は365円。そのほかコラーゲンメニューやつまみなども豊富。ごはんものでは「和牛東京ハヤシライス」(ハーフ550円)など、“い志井ブランド”のメニューが中心。女性スタッフが独自のルートで仕入れてくるという酒類は、女性ならではのセレクトが光る。焼酎は20種類で、「佐藤黒」(730円)、「中々」(580円)、「天使の誘惑」(1350円)などプレミア物は90ccというボリュームにもかかわらず安価で用意。日本酒は2種類で、上品な甘さをもつ「村裕」(890円)とフルーティな香りが特徴的な皇室ご用達の「黒龍」(890円)をラインナップ。これらのほか「白ワインとローズヒップティをブレンドした「ハーブワイン」(370円)なども準備している。同店では「青山は高級なイメージが強い一方で、独特な雰囲気をもつエリア。い志井グループの魅力を継承しながら、このエリアに受け入れられて定着するようなオリジナリティ色をもって『豚に夢中』を成長させていきたい」と話しており、「2号店、3号店の出店も目指す」と意気込んでいる。い志井グループは1950年中野で創業、1981年に現代表の石井宏裕氏が株式会社ビーヨンシイを設立、“女性が気軽に入れる店”をテーマとしたやきとり屋「もつやき処い志井」(東京・調布)を開業、その後1999年に有限会社エムファクトリーを設立、暖簾分けにによる独立支援、フランチャイズ展開に乗り出した。2001年9月「新宿ホルモン」、2003年立ち飲み「日本再生酒場」、2006年3月もつ煮込み専門店「沼田」、2007年3月もつ鍋専門店「盛岡五郎」と新宿三丁目に次々と出店、2007年3月には「東京ハヤシライス倶楽部」を東京ミッドタウンに、同4月には新丸ビルに「日本再生酒場」を出店した。11月には渋谷に豚足焼売専門店「美肌調整所」「東京ハヤシライス倶楽部渋谷店」をオープン、「豚に夢中」は今年初出店となる。石井氏はビーヨンシイの社長を務める一方、店舗運営とフランチャイズを担当するエムファクトリー社長を長谷川勉氏に任せ、会長に就任しているが、関連店舗すべての「業態コンセプト、メニュー、店名やロゴなどは自分が考える」(石井氏)としている。
ヘッドライン
[ニューオープン]
2008.02.12
地元の会社が、“い志井グループ”とコラボした新業態店「もつやき処 豚に夢中」が1月28日、南青山4丁目にオープン!
(取材=編集部)