阿佐ヶ谷北口、地域の人々はもとより、中央線沿線に住む人々にはよく知られ、愛される日常使いの飲食街が中央線に沿うように伸びている。古くからの店舗も多い飲食通りの入り口、駅からは徒歩30秒の距離、酒蔵の槽場をイメージしたモダンな白壁造りの構えが目を引く。「阿佐ヶ谷beco」では秋田の美味しい日本酒に合わせた、秋田産の黒毛和牛をはじめとする秋田食材で作るオリジナルの秋田居酒屋料理がカジュアルに楽しめる、新しいスタイルの日本酒業態、郷土料理業態である。 「米の秋田は酒の国」といわれるように、秋田県は美味しいお米と美味しいお酒の産地であるという。「まずは、気軽に来て頂いて、美味しい秋田の日本酒を楽しんで欲しいのです」とオーナーの菅原久典氏(ノリット・ジャポン)が話すように、秋田の米と水のみから造られる純米酒を中心にした、厳選の銘柄を扱っている。全国的にも評価の高い日本酒が多く、秋田県以外では味わえることの少ないレアな銘柄も少なくない。 オーナーの菅原氏は大学卒業後、3年間、会社務めをした後に帰郷し、高校時代の友人の伊藤氏と、秋田をPRするビジネスの会社、ノリット・ジャポン立ち上げた。菅原氏は「秋田には、東京をはじめ全国で認知されていない、多くの優れた食材、日本酒があります」と話す。「そんな郷土の物産を新しい時代に合わせた形で、積極的に紹介したく起業しました」と続ける。実際に、ノリット・ジャッポンでは「阿佐ヶ谷beco」の運営のほか、ネットで秋田産のお米、比内地鶏などの食品、物産品を販売・卸す、ネット販売業務(秋田ずらり)。秋田県産の日本酒・食材や食品、物産品のパッケージデザインやグラッフィクデザインの企画(行政・法人のカタログ制作)など、一貫した郷土活性化のための業務を行なっている。「阿佐ヶ谷beco」はまさに、秋田物産の情報発信の場であり、リアルに結果をフィードバックできるステージである。午後2時頃になると、軒先には秋田直送の漬け物なども並び、アンテナショップ的な機能も果たしている。 メニューにある自慢の秋田県産の特選黒毛和牛を使った料理、「牛串」(980円2本)。特性の焦し塩皿で提供される「ソルトプレートカルビ」(980円)。白神山地で育てられた秋田県産豚のハモンセラーノ「秋田のスペイン風生ハム」(580円)。「いぶりがっこチーズカルパッチョ」(490円)。「比内地鶏の田舎風パテ」(780円)。秋田県産豚「秋田桃豚の欧風角煮」(880円)と秋田の食材をアピールしている。秘伝のぬかで漬けた「高山のぬか漬け/ハタハタのぬか漬け・鶏モモのぬか漬けなど」(680円~780円)をはじめ、秋田名物きりたんぽ入りの「牛すきたんぽ鍋」(1280円1人前)など、郷土料理らしいメニューも揃う。 日本酒は、ファンにも話題の新政酒造・夏期限定、やまユ純米吟醸『酒こまち』(690円)。人気の高い、雪の芽舎『山廃純米』(490円)『純米吟醸生酒』(590円)『純米吟醸にごり』(690円)。秋田を代表する天の戸『美稲』(390円)『天亀純米吟醸生原酒』(790円)、都内では珍しい、山本『純米吟醸生原酒(690円)』『純米吟醸ドキドキ夏生』(690円)『サマーど』(590円)。秋田でも限られた販売店のみ取り扱いの佐藤卯兵衛純米大吟醸中取生原酒(990円)など、微発砲酒も含め約30種類(季節により内容は変わる)。量は110ccで提供。他にも、焼酎やサワー、果実酒をラインナップし、広い嗜好に応えている。 「今後は秋田に止まらず、地方の優れた食材を積極的に紹介し、相互的にメリットを造れる食の流通にも関わりたいです」と話す菅原氏は「『阿佐ヶ谷beco』では秋田流に日本酒をとことん飲んで、ぐたぐたになってください」と秋田仕込みの飲み方を紹介してくれた。
店舗データ
店名 | 地酒と肉料理 阿佐ヶ谷beco |
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住所 | 東京都杉並区阿佐ヶ谷北2-1-2 |
アクセス | JR阿佐ヶ谷駅より徒歩30秒 |
電話 | 03-6383-0395 |
営業時間 | 17:00~24:00 |
定休日 | 月曜 |
坪数客数 | 15坪・37席 |
客単価 | 2700円 |
運営会社 | ノリット・ジャポン株式会社 |
関連リンク | 秋田ずらり |
関連リンク | ノリット・ジャポン/阿佐ヶ谷beco |