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次世代の飲食業界を担う、第五世代による「外食5G」が発足! ~第五世代エース狩野氏&フースタ代表大山 対談~

戦後や高度経済成長、バブル崩壊を経て、令和時代に突入した今、外食業界では5つ目の世代の流れが形成されつつある。それが、20代後半から30代にかけての若手外食経営者の“第五世代”だ。現代ならではの若い感性と自由な発想で、従来の飲食店の概念にとらわれない店づくりを行う彼ら。2019年3月、そんな第五世代が集まり、次世代外食オーナーズクラブ「外食5G(ファイブジー)」が発足した。外食業界の活性化・発展を目的に、各種勉強会や生産者視察などさまざまな活動を行い、同世代の経営者同士での交流を促す。「外食5G」発足のきっかけとなったのは、三軒茶屋で7店舗を展開する気鋭の経営者、“第五世代のエース”とも呼ばれる狩野高光氏と、フードスタジアム代表の大山 正。今回は2人に「外食5G」発足の経緯やその意義、「外食5G」を通じて実現したい未来について語ってもらった。


【写真左】和音人 代表取締役:狩野高光氏
1987年生まれ。L&S、コメールなどを経て、28歳の時に三軒茶屋に「和音人 月山」を開業し独立。そこから3年の間に同エリアで7店舗を展開。飲食店のプロデュース業も手掛けつつ、毎日、店舗の厨房に立つことも欠かさない。

【写真右】フードスタジアム 代表取締役:大山 正
1982年生まれ。2014年よりフードスタジアム代表取締役を務める。

―「外食5G」発足のきっかけは?

大山:最初の始まりは、2017年にフードスタジアムで「第五世代」経営者5人を集めて、座談会をやったことかな。

【NEXT イノベーターズ】FILE.1 新時代を担う注目の20代飲食オーナーが集結座談会「“第5世代”が考えるこれからの飲食店の価値とは」

当時、めきめきと頭角を現し始めていた「第五世代」。そんな同世代のオーナー同士で交換する意見を発信したいと企画しました。それをきっかけに、外食業界に新しい流れができればな、と。このとき全員20代経営者でした。

狩野:この記事に登場する外食経営者を始め、面白い店づくりや取り組みをしている同世代の仲間が増えてきたと感じていました。そんな人達を集めて勉強会をしたいと思っていたところ、昨年末、大山さんと「やろう!」ということになりました。

大山:これまでこの上の世代の勉強会や外食塾はあったけど、若手経営者の集まりはなかった。それなら、「第五世代」のエースと呼ばれる狩野さんをリーダーに、僕らがサポートするのでやっちゃいますか!という感じですね。

―「外食5G」の理念を教えてください。

狩野:理念は「terroir(テロワール)」。ワインやコーヒー栽培の際に用いる「土地、風土」を意味するフランス語です。“外食産業の土を耕していく”、そんな役割を担いたいという願いが込められています。

そして「外食5G」が使命として掲げるのが、「restoration(復興)」、「succession(継承)」、「Tradition」と「Innovation」を合わせた造語「Tradinovation(伝統から革新へ)」、そして「circulation(循環)」の4つ。

根幹にあるのは、外食業界の底上げ。会の中で、食の力で地方と都市部を繋いだり、異業種の人達と交流を図ったりすることで業界を活性化させたいですね。

―それらを実現するために、具体的にどのような活動を行っていく予定でしょうか?

狩野:およそ月に1回、勉強会を企画しているほか、9月には山形の生産現場の視察にも出かける予定です。

活動の軸のひとつは“異業種とのコラボ”。今までの外食塾は、「売上や店舗数をいかに増やすか」「上場するには」といったことに主眼を置いたものが多かった。もちろんビジネスとしてやっていく以上そういったことは必要ですが、「外食5G」では、より俯瞰的な視点を意識。外食でビジネスを行ううえでの新たな気づきを得られるよう、外食にとどまらず他業種とのかかわりを積極的に取り入れています。

ですので、勉強会の講師は、外食関係者ではなく他業種で活躍する人に依頼しています。視察に行くのも、外食以外、農業や畜産などの世界に触れるため。これからの時代を生き抜くための発想力は、外の世界にヒントがあるという考えのもと活動しています。

実際に5月に行った勉強会では、新しいかたちの農業にチャレンジしている若手農園経営者や、飲食業界と同じく労働集約型でスタッフの待遇改善が進まない美容師業界で、「フリーランス美容師」という働き方を提案する会社の代表をゲストに招いて講演をしてもらいました。

大山:その講演、とても盛況でした。とくに、美容業界は外食とは関係ないように見えて、実は労働環境問題など外食と重なる部分もある。そんな業界で、革新的な取り組みをしている人の話は皆刺激を受けていましたね。

このように「外食5G」は、外食業界だけではなく“他業種との交流”という点に重きを置いているのがポイント。これまでは外食業界の中だけで情報交換していたところを、外の世界に視野を広げる。これからの時代、内輪だけでなく様々な視点を取り入れていくことが必要だと思います。

―現在のメンバーは?

狩野:今は25人のメンバーが集まっています。飲食店のオーナーもしくは飲食企業の幹部で、各社1名まで。年齢は20代後半~30代が中心ですね。

―2人は今の外食業界をどうとらえていますか?その中で「外食5G」はどのような役割を果たしたいと考えていますか?

大山:売上や店舗数だけを追い求めていく、というのだけでは外食業界の未来が語れなくなってきた時代。昔は、ノウハウは企業秘密にすることがよしとされていた側面もありましたが、これからは“シェアの時代”。ますます、情報を共有し、ともに成長していこうという姿勢が重要になると思います。さらに、外食だけでなく、他業種とのコラボによって視野を広めることにも成功のヒントがあるような気がします。「外食5G」ではそういった側面から、頑張る若手オーナーを応援していきたいと考えています。

狩野:これからの時代、AIをはじめテクノロジーが進化し、人の仕事がどんどん機械に取って代わられる。そんな中で人が魅力の店、例えばスナックだったりオーナーシェフだったり、「その人に会いに行く」ような“名物スタッフ”がいる店以外、生き残れないのではと僕は思います。だからこそ、人にしかできない仕事を追求していくことが必要。それには、外食だけにとどまらず、外食の外へ踏み出すことが重要になる。「外食5G」のコンセプトのひとつである、“他業種から学ぶ”ことが大切なんだと思います。他業種と外食でコラボし、新しい価値を生み出していきたいですね。

(5月に開催された第2回「外食5G」勉強会の様子)

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(取材=大関 まなみ)

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