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池尻大橋で“食を通した健康“を提案していく 無化調イタリアン「comodo」が放つ可能性

目黒川沿いに佇む同店。温かみを感じさせる外観で、周囲の風景と調和している
シチリア料理を提供していたレストランの居抜きを活用したヴィンテージ感のある店内
見た目の色も鮮やかな「本場のジェノベーゼ」(1800円)。なお同店で使う野菜の多くは、川崎市で採れた無農薬野菜を使用
「おまかせ前菜盛り合わせ」(1300円〜)。写真には「二種のパプリカと薔薇のテリーヌ」、「田舎風テリーヌ」、「パルマ産生ハム」、「三陸産ムール貝とアサリのポワレ」が乗っている
左から、オーナーの増山大氏(写真左)とスタッフの桃原珠里氏、シェフの松𣘺ひらく氏

東急田園都市線・池尻大橋駅から東急東横線・中目黒駅までは徒歩で20分ほどの距離だ。その間には和食はもちろん、フレンチやイタリアン、中華、エスニックと多様な業態の飲食店が軒を連ねていて、日夜、熾烈な競争を繰り広げている。中でも目黒区東山は高級住宅街として知られており、芸能プロダクションが点在する背景もあって、隠れ家的に営業する飲食店が多い。食に対する感度の高い人が多く集う池尻大橋駅・中目黒駅間のエリアに、5月26日、また新しいコンセプトを持った飲食店がオープンした。それがカジュアルイタリアン「comodo(コモド)」だ。店主の増山大氏にとって、同店は初めての店舗となる。

店主の増山氏は栃木県出身の34歳。飲食業界に飛び込んだのは24歳のころで、当時、カフェを兼ね備えた雑貨屋をやりたいというビジョンを抱いていた。そのため大学卒業後は、雑貨店に就職。そこで2年間勤めた後、調理の技術を習得するため、グローバルダイニング(東京都港区、代表取締役社長 長谷川耕造氏)に飛び込む。しかし面接のとき、このようなアドバイスを受ける。自身の強みを伸ばせる経験を積んで、相方となる料理人を探す方がよいのではないか、と。その言葉に刺激を受けた氏はホールスタッフとして入社し、「カフェ ラ・ボエム 表参道」などの店舗で人材・数字のマネジメントスキルを磨いていく。7年間務めた後、より経営層に近いスキル習得を目指して、奥澤友紀氏が率いる「Crab House Eni Seafood & Oyster(クラブハウスエニ シーフード&オイスター)」に転職。同店の店長を務める傍ら、統括マネージャーとして新店舗の立ち上げなどにも携わる。こうした経験を一号店の業態開発などに生かして、「comodo」のオープンを実現させた。

同店では、イタリア語で「コモド州」の意味を持つ「regione nuova “comodo”」という副題を付けている。イタリアに21番目の州があったとしたら、どのような料理を提供するだろうか。そうした空想をコンセプトに落とし込んで、独自のイタリアンを提供していく。ベースになるのは“食を通した健康の実現”で、限りなく100%無化調で料理を行う。そのためのキーマンがシェフの松𣘺ひらく氏だ。同氏はイタリアンシェフとして広く名前が知られており、業界に携わる者でその名前を知らない人は少ない。イタリア・リグーリアにあるミシュランの一つ星レストラン「La Bitta nella Pergola di Genova(ラ・ビッタ・ネッラ・ベルゴラ・ディ・ジェノヴァ)」で修業を積んだ後、今はなき日本橋兜町の名店「CORVIERA(コルヴィエラ)」や「Ristorante incantina (リストランテ インカンティーナ)」、「表参道バンブー」などに在籍し、同氏にしかできない提案の数々で多くのファンを持つ。今回、松𣘺氏の腕が最大限発揮されるように、増山氏は調理関連の設備投資を惜しまずに実施。二人三脚で、同店から無化調イタリアンの魅力を伝えていく。

料理は4000円から受け付けている「シェフのおまかせコース(8品)」を中心に、アラカルトで「本日の鮮魚のロースト」(1900円)や「本日の鮮魚のアクアパッツァ」(2200円)、「本日のフリット」(1300円)、「具だくさんの気まぐれサラダ」(1600円)といった、その日仕入れた素材を生かしたメニューも並ぶ。メニューの中でも特に人気なのが「本場のジェノベーゼ」(1800円)だ。自家製の太めのパスタ麺に新鮮なバジルベースのソースが絡んで作り出す濃厚な味わいと香り。本場のジェノバで修業を積んだ一流シェフの再現するジェノベーゼが楽しめるとあって、オーダー率は抜群に高い。

ドリンクでは「ヴィッラ モレッティ」(880円)や「ヴィッラ メッシーナ」(880円)などのイタリアで人気のビールをはじめ「農民ドライ」(1000円)や「ラ・フィーユ 樽甲斐ノワール」(1000円)といった国産ワインも揃う。ワインのライアンアップの60%ほどを自然派ワインが占めるのも同店の特徴の一つだ。なお、「自家製のノンアルコールサングリア」(700円)や「ノンアルコールフルーツスプリッツァ」(700円)といった酒が飲めない方に向けたメニューも用意しており、フルーツをたっぷりと使っていて女性客から人気を集めている。

“食を通した健康の実現”という「comodo」の提案は、現在、感度の高い人を中心に刺さり始めている。例えば、月に2回ほど、午前中にヨガをしてランチに同店の料理を食べるイベントは、回を重ねるごとに参加者が増えており、毎回顔を出す人も少なくない。今後、生産者とのコラボレーション企画を実施し、地域への貢献と農業の活性化を両立されたイベントを行う予定だ。増山氏の地域への貢献に対する意識は、池尻大橋周辺だけにとどまらない。同氏の地元・栃木県には年配の方が経営をし、後継ぎのいない旅館が数多く存在する。こうした旅館をいずれ買い取って、地域の財産を守るだけでなく、料理人の新しいキャリアも作っていきたいと増山氏は話す。同店を中心に広がっていく新しい食の在り方が、次世代のスタンダードを作っていく。

(取材=三輪 ダイスケ)

店舗データ

店名 comodo(コモド)
住所 東京都目黒区大橋1-7-9 1F
アクセス 東急田園都市線池尻大橋駅から徒歩5分
東急東横線中目黒駅から徒歩13分
電話 03-6416-5710
営業時間 ランチ 11:30~14:30、ディナー 18:00~23:00
定休日 火曜日
坪数客数 21坪 30席
客単価 6000円
オープン日 2017年5月26日
関連リンク comodo(FB)
関連リンク comodo(HP)

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