西荻窪駅南口、JR線高架沿いに伸びる中央線を代表するのんべえ横丁に7月16日にオープンしたおしゃれな立ち呑み「山小屋バル 西荻ヒュッテ」(東京都杉並区 代表長内研二氏)。“山”をテーマのもと、アウトドア仕様の調理器具で作る山料理と山スタイルのお酒を楽しめると人気になっている。山小屋をイメージしたスタイリッシュな空間も話題である。
有名な大衆やきとり酒場をはじめ、立ち寿司や立ち呑み、さらにはエスニック酒場が軒を連ねるのんべえ横丁は東京の名所酒場街としても知られる。そんな今も昭和の時代を色濃く残す横丁の景色のなかに、白い壁に窓枠の黒をアクセントにした、モダンな山小屋的空間が、新鮮な空気感を放つ。長く継続される横丁も時の経過のなかで、世代交代などに伴い新しい表情をつくりだす。「山小屋バル 西荻ヒュッテ」がオープンしたのも、そんな時の流れを映し出す一コマであると言えよう。長内デザイン室(東京都杉並区 )を運営し、武蔵野美術大学で講師も勤める長内氏の本業はグラフィックデザイナーである。長内氏が飲食ビジネスを始めたのは、縁あった先代からの誘いがきっかけだった。「もともと、本業のグラッフィクデザインで飲食業界との関わりも深く、飲食ビジネスへの関心は高かったので」という。また、先代から現場を仕切る店長中村泰介氏と信頼ある付き合いも大きく貢献し、まさに店をオープンするための条件が揃ったのだ。
スタンディングカウンターのなかに機能をまとめたミニマムデザインの1階。壁一面に描かれた八ヶ岳のシルエットが、まま山小屋から望む景色を見事に演出している。白い空間のなかに白木のテーブルと立ち木をデザイン化したモダンな居心地の良い2階は全席着席となっている。山登りを趣味とする長内氏がデザインした空間は、シンプルでスタイリッシュな山小屋をイメージして仕上げられている。箸置きをはじめとした小物まで、現役のグラフィックデザイナーとしての優れた感性とセンスが溢れた店である。
そんな同店で味わうのはスキレットとホットサンドメーカーといったアウトドア仕様の調理器具で作る山料理だ。専用の器具バウルーで作る具材たっぷりな「本日のバウルーホットサンド」(時価)はボリューミーで山登りのパワーを想像させる。小型の鉄製のフライパン、スキレットでそのまま提供する「本日の魚介のスキレット料理」(時価)と「本日のお肉のスキレット料理」(時価)も温かさが嬉しい一品だ。自家製のヒュッテの薫製は「卵の薫製」(300円)、「チーズの薫製」(450円)などのほか、その時々に作る薫製が加わる。ほかに「サルチチョン・イベリコ・ベジョータ」(450円)、「チョリソー・イベリコ・ベジョータ」(450円)といったスペインのタパスを代表するサラミ、生ハムを揃える。
ドリンクは「富士山麓」(50°36ml/450円)をハイボールかロック。「藤山麓のジンジャーハイボール」(500円)。「角瓶」(40°40ml/500円)。「角瓶ジンジャーハイボール」(550円)といったウイスキー類。そして名物なのが携帯用ウイスキーボトル、ステンレス製のスキットルに角瓶(40°)を詰め替えたキープボトル「角瓶スキレットマイボトル」(約240ml/1800円/キープは1年間)だ。棚に整列するシルバーのスキットルが目を引く。ワインは赤・白それぞれ2種類ずつ(グラス500円〜/ボトル2500円〜)と「プレミアム山のワイン(赤・白)」(グラス時価/ボトル時価)を置く。ほかにアイテムを絞り込んだ焼酎割りなども揃えている。
山小屋は休憩所や宿泊所として休む以外にも緊急の避難所として大きな役割を持つという。夜毎酒好きが集うのんべえ横丁のなかに山の景色と風を感じさせる、まさに都会の避難所、都会のオアシスである。
店舗データ
店名 | 西荻ヒュッテ |
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住所 | 東京都杉並区西荻南3-11-7 |
アクセス | JR西荻窪駅南口より徒歩30秒 |
電話 | 090-9373-9511 |
営業時間 | 17:00〜24:00 |
定休日 | 火曜日 |
坪数客数 | 5坪・18席(1F 8名・2F 9席・外 3席) |
客単価 | 2000円〜3500円 |
運営会社 | 長内デザイン室(Osanai design studio) |
関連リンク | 西荻ヒュッテ(HP) |
関連リンク | 西荻ヒュッテ(FB) |
関連リンク | 長内デザイン室(HP) |