恵比寿駅西口から徒歩1分、線路脇にあるビルの地下1階に、隠れ家のような店が5月6日、オープンした。焼肉・もつ鍋・塩ホルモンの「好ちゃん」、イタリアンの「トラットリア タンタボッカ」などを手掛けるセレソン(東京都千代田区、代表者:岡田章氏)の新業態「BISTRO CarneSio(ビストロ カルネジーオ)」だ。地下へつながる階段を下りると、コンクリート打ちっぱなしの壁に、赤と黒のインテリアがスタイリッシュな印象の空間が現れる。入口にワインセラー、真ん中にオープンキッチンがあり、キッチンを囲むカウンターでは、目の前で肉を焼く様子を見ながら食事ができる。「『カルネ』はイタリア語で肉、『ジーオ』は日本語の塩をもじった造語で、その名の通り、旨い肉を焼いて塩で食べてもらう店です」というのは、店長の加藤俊明氏。店のコンセプトが、そのまま店名になっているといってもいい。
そのコンセプト通り、この店のメインはなんといっても牛や豚の肉である。迫力ある「豚タン一本焼き」(ハーフ 600円、レギュラー 1200円)をはじめ、「レバー」(600円)、「イチボ」(100g 1500円)など、国産の肉が炭火でこんがりと焼かれ、かたまりのままテーブルに運ばれる。ナイフで切ってみると、中はレアかミディアムレアくらいの焼き加減で、柔らかく焼きあがっている。それをシンプルに塩で食べるのだ。「ステーキよりもカジュアルに、旨い肉をガッツリ食べてほしいと思っています」という加藤氏。肉だけではなく、野菜もたっぷりだ。中でも、肉と相性がいいという「春菊バクダン」(800円)は同店の名物だ。生の春菊をオリーブオイルと塩、ライムでいただくのだが、皿に山盛りのボリューム。いい素材をシンプルに味付けするメニューは、女性にも好評だそうだ。飲み物も「ガブガブ飲んでほしい」というだけあって、グラスにすりきりいっぱいのハウスワインが注がれる「グラスワイン」(赤、白 各600円)、フランス、イタリア、チリ、スペイン、アルゼンチン、アメリカと各国の美味しいワインの中から、その日のおすすめを提供する「ボトルワイン」(赤、白、スパークリング 各2800円)と、シンプルでリーズナブルな価格設定だ。
肉へのこだわりは、運営会社であるセレソンのこだわりでもある。「人が好きで肉が好き。だから私たちはお店をはじめました」という会社のキャッチコピー通り、これまでも肉料理を中心に店舗展開をしている。7番目の店舗としてオープンしたこの店は、「焼肉やホルモンの店と、洋食をあわせたような」新業態だ。恵比寿に出店したのは、代表の岡田氏が以前から考えていたためだという。「ちょうどいい物件があいたタイミングと、ワイン業態の流れがマッチして」できた店とも言えるそうだ。セレソンの専務であり、この店の店長を務める加藤氏は、これまで3店舗で店長を経験し、店の立ち上げにかかわってきた。「その店の雰囲気をつくるために大事なことのひとつは、活気とあおりのバランスだと思います。店は楽しくなくちゃいけないけれど、うるさすぎても、お客さんの居心地が悪くなってしまう」。新業態のこの店がオープンして1ヶ月あまり。まだ試行錯誤の毎日だというが、「恵比寿は、いいものを知ってるお客さんが多い街だと思います。30代はもちろん、50代でも気軽に来られるような、大人が来る店にしたいですね」と、目標を語ってくれた。
会社名「セレソン」は、ポルトガル語で「選ばれし者」。サッカーの元日本代表チームの監督ジーコ氏が、日本の選手によく言っていた言葉だそうだ。「お客さんから選ばれる店をつくっていきたい、という願いが込められています」という、加藤氏。「今7店舗目ですが、できれば10店舗くらいに増やしたいですね」。多くのサポーターから支えられるサッカーチームのように、多くの客から選ばれる店づくりは、これからも続いていく。
店舗データ
店名 | BISTRO CarneSio (ビストロ カルネジーオ) |
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住所 | 東京都渋谷区恵比寿西1-1-3 第一ビルB1F |
アクセス | 恵比寿駅西口より徒歩1分 |
電話 | 03-6416-9772 |
営業時間 | 月~木 18:00~24:00、金・土・祝前日 18:00~26: 00 |
定休日 | 日曜 |
坪数客数 | 15坪・32席 |
客単価 | 5000円 |
運営会社 | 株式会社セレソン |
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