ヘッドライン

六次産業化で焼肉業界に革新を。鹿児島県産の黒毛和牛の上位4%のみを提供する「薩摩 牛の蔵」が、吉祥寺に6月1日オープン

同店の入り口には、生産者のプロフィールなども記載されている
ほぼ全ての座席が個室になっているので、ゆっくりと極上の肉を堪能できる
最高級の肉特有のきめ細かいサシ。それが同店の肉の特長である
モモやウデの赤身部分の肉が楽しめる「赤身三点盛」(2980円)
店長の武笠 彰範氏(右・むかさ あきのり)とスタッフのみなさん

(取材=三輪 大輔)


3月にオープンした飲食ビル「KICHIJOJI PIATTO(キチジョウジ ピアット)」や、同じく3月下旬に開店した「YONA YONA BEER WORKS(ヨナヨナ ビール ワークス)」など、飲食マーケットが大きく盛り上がっている吉祥寺。その吉祥寺駅の南口から徒歩3分ほどの場所に「薩摩 牛の蔵」が、6月1日にオープンした。運営するのは、アンドワークス(大阪府和泉市、代表取締役 上村昌志氏)で、同ブランドの展開は6店舗目となる。出店の背景について、取締役の塚田知也氏は「『薩摩 牛の蔵』は、広尾や赤坂など、感度の高い方が多くいるエリアに出店をしてきました。吉祥寺にも、2012年にオープンした店舗があり、おかげさまで、連日予約で満席になるほど好評を頂いています。そこで、より多くのお客様に満足していただくため、吉祥寺にもう一店舗出店することに決めました」と話す。

同店が扱うのは、鹿児島黒毛和牛の中でも上位4%を占める牛肉だ。その希少性ゆえ、「4%の奇跡の鹿児島薩摩牛」とも呼ばれている。なぜ、そのような和牛を提供できるかといえば、同社が六次産業化を実現しているからだ。和牛の餌作りから繁殖、育成、製造・加工、提供までを一貫して行っており、和牛を育てているのは、鹿児島の信頼できる8人の畜産農家である。そのため、A5等級の肉でBMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)が10以上の希少な肉を確保することができるのだ。

今でこそ、鹿児島産の黒毛和牛のニーズは高いが、数十年前までは状況が違った。昔から鹿児島は和牛の生産が日本でもトップクラスであったにも関わらず、積極的にブランディングを行っていなかったこともあり、それほど評判が良くなかったそうだ。そこで一大消費マーケットである東京で鹿児島産和牛を広めて、ブランドとして確立させていこうという動きが起こる。こうして2005年に「薩摩 牛の蔵」がオープンした。その後、赤坂や大門などにも出店を重ねて行った。同ブランドを通して、「薩摩牛」という銘柄牛も広く知られるようになっていったといっても過言でない。

同店のメニューには、鹿児島産黒毛和牛を一頭買いしているからこそ提供ができる「牛の蔵盛」(8800円)や「薩摩盛」(5960円)をはじめ、「極上ハラミステーキ(180g)」(3280円)や「極上タンステーキ(100g)」(3280円)など希少な肉も並ぶ。ちなみに「極上ハラミステーキ」や「極上タンステーキ」は、他の店舗では予約完売になることもあるそうだ。また同店では、鹿児島の加工場で徹底的に下処理された鮮度抜群のホルモンも提供しており、「六臓盛」(2480円)や「三蔵盛」(1860円)などもラインアップされている。100%和牛のホルモンが揃うのは、数多くの焼肉店がある都内でも珍しい。

今後のビジョンについて、塚田氏は「最終的に、当ブランドを10店舗まで広げていこうと考えています。しかし、ターミナル駅などに積極的に出店していくつもりはありません。現在、四ツ谷と渋谷への出店が決定していますが、感度の高い方が集まる街に出店していくつもりです。その後、新たなブランドなどを作ることも検討はしています。薩摩牛の魅力を、より広げていけるように取り組んでいきたいですね」と語る。なお同社は7月1日から社名を「ビースマイルプロジェクト」に変更し、半官半民で新たな農業プラットフォームを作る事業も手掛けていく。六次産業化に成功している同社の次の一手は、産業全体の新しいスタンダードになっていくだろう。

店舗データ

店名 薩摩 牛の蔵
住所 東京都武蔵野市吉祥寺南町1-9-11 第2じぞうビル3 階

 >> GoogleMapで見る

アクセス JR・京王井の頭線 吉祥寺駅から徒歩3分
電話 0422‐26‐5829
営業時間 17:00~23:00(LO.22:30)
定休日 なし
坪数客数 50.85坪・61席
客単価 6500円
運営会社 アンドワークス
関連リンク 薩摩 牛の蔵(HP)
関連リンク アンドワークス(HP)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

ヘッドライン一覧トップへ

Uber Eats レストランパートナー募集