くいだおれの街、大阪・道頓堀を中心に、たこ焼をメインとした飲食店を展開する、くれおーる(大阪市中央区千日前、代表取締役 加西芙子氏) が、2月23日、渋谷・道玄坂に東京初出店となるたこ焼屋「くれおーる 道玄坂1丁目店」をオープンした。同店は、居酒屋要素を取り入れた形態で、1階はテイクアウトと立ち飲み、2階にはテーブル席を設けている。看板メニューのたこ焼は、外はカリッ、中はトロッとしていて、冷めても美味しいのが特徴。代表の加西氏が、食べるタイミングを逃した冷めたたこ焼を食べたときに、「冷めても美味しいたこ焼をつくろう」と試行錯誤を繰り返し、7種類の粉の配合とカツオが効いた出汁にこだわり独自の生地をつくりあげたという。
くれおーるのたこ焼のはじまりは、軒先の1坪のスペースからだった。もともと介護事業を20年ほど行なっていたという加西氏。今から15年前に花壇をつくる予定だった事務所の軒先に、「人が来たときに、花壇よりもたこ焼屋でもやれば、少しでもお金になるのではないかと思い、はじめたのがきっかけ」と当時を振り返る。やがて、その味が評判となり、大阪・京橋に3坪5席の店を構えることになる。さらに口コミが客を呼び、商売として軌道に乗り出したところで、介護事業を廃業し、2号店を出店する。たこ焼一本から、串かつ、お好み焼の大阪グルメを1つの店で全部楽しめる飲食店として築き上げた。現在は、鉄板をテーブルに設置した体験型のレストラン形態、調理から提供まで店側が行なう居酒屋形態、持ち帰り専門の3タイプを大阪で8店舗展開している。
同店自慢の「たこ焼」は、定番の「ソース」と「だし醤油」(各6個 480円)をはじめ、「半熟たまごとねぎたっぷり」(6個 600円)や「トリュフ味」(6個 700円)、「ペペロンチーノ風」(6個 600円)などの他店にはないインパクトのある創作たこ焼で楽しませる。斬新な発想の創作たこ焼は、見た目に現れない生地の美味しさを訴求するために考案したものだという。そのほかには、ラードなど使用せず植物油のみでヘルシーに仕上げた「串かつ」(5本盛り 600円、10本 1080円)、いろいろと食べられるようにと直径10cmほどのミニサイズで用意した「お好み焼」(530円)など、大阪グルメが一堂に会する。ドリンクは、どこか懐かしい味で飲み飽きない「大阪チューハイ」(380円)、女性客を意識して開発した「シャリシャリうめ」(450円)、大阪下町の味「冷やしあめハイボール」(450円)を主力商品としている。
社名と店名の「くれおーる」とは、ラテン語で「創造」、英語の「クリエイト」の意味を持つ。「創業当時から海外でたこ焼文化を広めたいとの思いを込めて命名しました」と専務取締役の加西幸裕氏。冷めても美味しい生地から創作たこ焼などのアイデア商品を次々に開発し、たこ焼で飲むカルチャーを浸透させて来た。その名の通り、前例にないことをして革命を起こしてきた一方で、同業他社と戦うのではなく、オリジナリティに富むことで共存共栄をはかってきたのだ。「一度食べたらクセになると、創業以来たくさんのお客様に支えられています。大阪で培って来たことを直球ストレートに東京で勝負したいです。店舗数を競うのではなく、理念共有できる人と手の届く範囲で店舗展開も考えています」と意気込みを話す同氏。世界進出を目指す今後に注目だ。
店舗データ
店名 | くれおーる 道玄坂1丁目店 |
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住所 | 東京都渋谷区道玄坂1-6-4 |
アクセス | JR・地下鉄・私鉄各線 渋線駅より徒歩2分 |
電話 | 03-5459-2100 |
営業時間 | 11:30~15:00、18:00~24:00 |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 16坪・1階 立ち飲み10席、2階 テーブル 25席 |
客単価 | 1階 1500円、2階 2500円 |
運営会社 | 株式会社くれおーる |
関連リンク | くれおーる |