新宿3丁目で人気のワインバル「MARUGO(マルゴー)」ブランドを展開しているワルツ (東京都新宿区、代表取締役:大竹信子氏)は、スペインバルの新業態「BAR PELOTA」を、3丁目ではなく、今度は新宿御苑を望む新宿2丁目に8月1日オープンさせた。ワルツの事業全体を取り仕切る統括マネジャーの中嶋俊活氏は、「新店舗は『マルゴー』ではなく、今後、ワルツを代表するような新しいブランドとなる業態を考えていました」と話す。中嶋氏自身、スペインバルへの想いも強く、「いつかできれば・・・」、と温めていた構想であったことから「あえて、今、ブームではない、スペインバル業態での展開を仕掛けました」と続け、新事業への想いの深さを語ってくれた。実際に、新店舗がオープンしたばかりであるが、すでに次の出店も考えているようだ。
中嶋氏のこだわりの一つに、公園や緑を借景とする立地という条件があるようだが、自らも物件を探したというこの場所、テラスに座ると新宿御苑の緑が大きく広がる。店の営業が昼の12時から深夜24時までの12時間と長いのが、いままでの業態とは大きく異なる。「お茶だけ、食事だけでも楽しんでください」と話すように、カフェとして、バルとしてと、いろいろな使いこなしの出来る新しい店づくりを意識している。そして、なによりもワインバル業態「MARGO」とのブランドの違いを明確にしてもいる。
とはいえ、いずれのブランドも同社が展開しているため、新業態もマルゴー同様、ワインなどへのこだわりは強い。9割をスペイン産としたワインは独自の仕入れも多く、その数はなんと300本、半分がオーガニックワインだという。野菜や米が有機栽培であることにこだわるのは、健康への気遣いもあるが「なによりもそのクオリティであり、味の良さにあります」と中嶋氏は話す。バイザグラスで提供するワインは赤・白、スパークリング合わせ16種類。価格は500円から1000円前後、ボトルでは2800円からとお手頃価格。
実は「BAR PELOTA」ではワインのほか、バイザグラスで気軽に楽しめる“シェリー”が自慢である。23~4種揃えたうち20種類ほどをグラスで提供しているが、日本では珍しい銘柄もあり、スペインバル業態としての専門性を極めている。「フィノ」、「マンサニージャ」、「オロロソ」、「パロコルタド」、「アモンティリャード」、「ペドロヒメノス」、「モスカテル」、「クリーム」と、特徴ごとに分類されたシェリーがメニューに並ぶ。
例えば「エミリオルスタウ・フィノ・ハラーナ」(600円)、「バルバディージョ・マンサニージャ・ソレアール」(600円)、「ゴンザレス・ピアス・ペドロヒメネス・ノエ」(1600円)などを、グラス500円から1500円前後の価格で楽しむことができる。基本はストレートで飲むことが多いシェリーだが、中嶋氏は「トニックウォーターで割る『シェリートニック』がおすすめです。シェリーの香りが漂う爽やかな口当たりで、バルらしい一杯です」と話す。
料理は「フラメンカエッグ」(900円)、「蛸のガリシア風」(800円)、「海老のアヒージョ」(800)、「ラ・マンチャ風野菜の煮込み」(700円)、「メキシカンピッツア」(800円)、「ジャガイモ半熟トルティージャ」(700円)など自慢のタパス料理が豊富に揃う。その数、約30種類、本場スペインテイストから日本人好みに合わせたアレンジのきいたものまで、バリエーションに富む。タパスは大皿に盛るような作り置きをせず、オーダー毎に作るように、食へのこだわりも高い。「アベル黒豚のグリル」(1800円)といったボリューミーな肉料理も好評だ。
新宿3丁目のトリガーとなり、街の流れを変える店を出店してきた同社では、“街に残る店づくり”をコンセプトに、イニシャルコストに投資する。
「BAR PELOTA」も例に漏れず、新宿2丁目の新たなランドマークとなり、街を変えるパワーを持つ店として今後も目が離せない。
店舗データ
店名 | BAR PELOTA(バルペロタ) |
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住所 | 東京都新宿区新宿2-5-15 |
アクセス | 地下鉄 新宿三丁目駅、新宿御苑駅より徒歩1分 |
電話 | 03-5925-8605 |
営業時間 | LUNCH&CAFÉ TIME 12:00~17:00(一部タパス料理も提供) BARTIME 17:00~24:00(アルコールは12:00から) |
定休日 | 無休 |
坪数客数 | 23坪・65席 |
客単価 | 3000円 |
運営会社 | 株式会社ワルツ |