農業革命をスローガンに掲げ、契約農家500軒以上から毎日届けられる安心・安全、そして新鮮な旬の野菜をビュッフェスタイルで提供する「農家の台所 銀座店」が12月1日、並木通り沿いの商業ビル、アルボーレ銀座7階にオープンした。経営は農作物の生産・販売を手がける国立ファームのレストラン部門を担うKFダイニング(東京都渋谷区、取締役社長・高橋がなり氏)。 これまで国立を筆頭に恵比寿・新宿三丁目・立川・広島の5店舗を展開し、消費者の健康志向と食の安全、安心への関心が高まる中で女性客を中心に支持を集めてきた同店。6店舗目となる銀座では、既存店で実施してきた「特選野菜のサラダバー」に加え、大皿料理とデザートまでもがお替り自由となるビュッフェスタイルでの提供という新たな試みを展開する。ビュッフェに加え、野菜たっぷりの鍋料理(お野菜お替り自由)をプラスし、これを基本メニューとして3980円というリーズナブル価格で銀座で勝負するというから驚く。特選野菜のサラダバーだけでなく調理した野菜もたくさん食べてほしいという思いからビュッフェスタイルで提供。サラダバーには旬の野菜をメインに20種ほどをラインナップし、大皿料理は日替わりで8~9品、デザートは3~4品が並び、さらにお茶やコーヒーも仲間入りしている。 店内には、キノコの栽培室があり、味が鮮度で左右されることに配慮して、契約栽培農家から育成段階で送ってもらったものを引き続き育て、鍋をテーブルで提供する際にポットから生命力溢れるキノコを客の目の前で投入するというこだわりぶりだ。また、エントランスには最新の放射冷却システムを導入した土蔵が設けられており、契約農家から仕入れた珍しい野菜が販売されている。1mほどの階段を昇り、今度は1m階段を降りて野菜販売コーナーを通過して入店できるようになっているが、これは、冷気が上から下へと流れる習性を考慮し、地面を1m低くすることで野菜の保管に適した保冷庫を作り出しているから。土蔵の冷却システムは、通常の冷蔵庫のように野菜に直接冷風が当たらず、冷水により冷気が作り出される自然のメカニズムに即したもののため、鮮度が保たれ乾燥も防げるという。 さらに店内には、選挙ポスターのような契約農家の写真がずらりと貼られており、設置された4つの大型モニターからは、いま食べている特選野菜がどこの農家でどのようにして育てられたのかを収めたプロモーションビデオを流すなどして、安全・安心な農法に取り組む“篤農家”の様子を見ながら料理が楽しめるようになっている。そして、サラダバーコーナーには必ず野菜のスペシャリストである“語り部”が、野菜の特徴や農家の話、おいしい食べ方などを説明しながら、サラダをサーブしてくれる。さまざま手法によるアプローチで、野菜の奥深さを消費者に伝えていく。 「『農家の台所』初となるビュッフェスタイルを採用した銀座店では、女性客のみならず男性客にも十分満足してもらえるよう、大皿料理の充実はもちろんのこと、肉料理にも力を入れていきます。会社帰りやデート、ファミリーでの来店と、さまざまな世代の方に気軽に好きなだけ美味しい特選野菜を楽しんでほしいと思っています。旬の野菜を提供しながら、奥深さや美味しさを知っていただけたら嬉しいですね」と店長の村田訓一氏。 今後の展開に関しては、新たな試みとなる銀座店が鍵を握るとされる。ランチ時もディナー時もオープン時は満席状態ではあるものの、既存店と比較するとまだまだ認知度が十分ではないとのこと。オープンから3ヶ月が経過し、口コミ効果とリピーターの増加が見て取れるものの、フリー客の来店を増やすための対策が急務であるとしている。
店舗データ
店名 | 農家の台所 銀座店 |
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住所 | 東京都中央区銀座2-4-18 アルボーレ銀座7F |
アクセス | 地下鉄 銀座一丁目駅より徒歩1分 地下鉄 銀座駅・JR有楽町駅より徒歩3分 |
電話 | 03-5159-4831 |
営業時間 | 11:00~15:30(L.O.14:30) 18:00~23:00 ※入店ラスト21:30(L.O.22:00・ドリンクはL.O.22:30) |
定休日 | 年末年始 |
坪数客数 | 63坪・60席 |
客単価 | 昼1700円、夜4500円 |
運営会社 | KFダイニング株式会社 |
関連リンク | 農家の台所 |