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編集長コラム

「ラゾーナ川崎プラザ」と「アーバンドックららぽーと豊洲」

9月28日の「ラゾーナ川崎プラザ」に続き、今日10月5日に豊洲に「アーバンドックららぽーと豊洲」がオープンする。2週連続の三井不動産によるニュータウン型巨大商業施設の開業である。

PROFILE

佐藤こうぞう

佐藤こうぞう
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』10年の編集者生活を経て独立。2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2004年1月より業界系WEBニュースサイト「フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。


両方の施設内飲食ゾーンを歩いてみて、率直に感じたことを記そう。「ラゾーナ川崎プラザ」は駅と直結するだけあって、地域密着型の日常使いの業態と 外からの客も狙った非日常志向のレストランがバランス良く配置されていた。“非日常”型が「南国酒家」とグレース六本木にも出店したルビーカフェグループ (株式会社フェアネスクリエーション)の「RISTORANTE RUBY Sopraffino」というのが少し物足りない。しかし、その代わりに“日常”でも“非日常”でも使える4階広場側に面したゲタ履きの飲食店群が面白 い。 中央に向き合う形で並ぶスティルフーズの新業態「鉄板焼S」とダイヤモンドダイニングの新業態(新規出店は常に新業態だが)の「ベルギービール&カ フェ Patrasche」が見所、行き所、旬の業態である。それらと両側に並ぶのが「柿安 三尺三寸箸」「Tasty Thai Dining ティーヌーン」「妻家房」「ろくまる 五元豚」「波照間」のオーガニックバイキング、タイ料理、韓国家庭料理、豚しゃぶ、沖縄料理のいまで はお馴染みになった“トレンドアウト”(トレンドとして成長後半期にある業態=筆者命名)。できれば“トレンドイン”(成長前半期)の業態をもってきて欲 しかった。 一方、「アーバンドックららぽーと豊洲」はどうか。はっきり言って、こちらは湾岸新住民(団塊ジュニア・ニューファミリー層)を狙ったコンセプトが 明確だ。住友の晴海トリトンが“ノーキッズ”のDINKSを狙いすぎて外したのと対照的に、あるいはお台場のアクアシティ、デックス、ヴィーナスフォート などの観光目当ての空洞化リスク(土日はいいが平日最悪)をヘッジしたかなり計算されたMDではないかと感じた。要は、“巨大な新ファミレス&新ファース トフード”の集積である。もちろん「キッザニア」に代表される、教育問題という現代の政治的社会的課題解決をディズニーランド的切り口で提案する“子供目 線”のMDは言うに及ばす、すべてがエンタメ性を含んだ「新しいFR、FF」である。 そのコンセプトずばりの店がダイヤモンドダイニングの「ファミレスキャンディ」である。WDI出身の住谷栄之資氏が手がけた「キッザ二ア」の前には WDIのババ・ガンプがあるのも分かりやすいが、マルハレストランプロデュースのフードコート「フードサーカス」は意外性があった。ただ環境と料理・サー ビスがマッチングできるのか見守りたい。明らかにクリエイトレストランツのベンチマーク店である。三井には出にくいクリエイツの岡本社長は苦虫を噛み潰し ているに違いない。すかいらーくグループの新業態「グランブッフェハワイアンアイランド」は柿安の「八尺八寸箸」のハワイアン版、まさに進化したファミレ スと言えないだろうか。ほかに、目を引いたのは豊田の「豊洲漁港 寿し常 市場内店」。今流行りの「魚屋スタイル」だが、これも質が伴っていない。でも、 子供たちには新鮮な体験だろう。“新しい回転寿司”とでも言おうか。 その他、トレンドインの「鉄板ダイニング Kirara 風月」はワインや日本酒とのマッチングを提案しているし、グッドコックの「餃子の福包」、いま旬の「韓国スンドゥブ ポジャンマチャ」も面白い。ちょっと がっかりは際コーポレーションの2店舗。すでに最新の商業施設に出店すべき業態開発テーマがあると言えるのだろうか。いずれにしても、川崎、豊洲のライフ スタイル提案型開発の三井不動産に対して、来年ラッシュを迎える三菱地所がラグジュアリースタイル提案型開発でどう対抗するのか、この巨頭の戦いも見もの である。 「ラゾーナ川崎プラザ」 「アーバンドックららぽーと豊洲」 ※グルメブログ・ランキングに投票する!

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