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スペシャル企画

【スペシャル企画】都内・神奈川の飲食店で「ふくしまの牛肉」キャンペーンを実施! 参加店舗オーナー2名の対談を通じて迫る“福島県産牛の魅力”


猪苗代湖、磐梯山、あぶくま高原をはじめとする壮大な自然を有する福島県。おいしい牛肉が育つには最適な環境が整ったこの地で、のびのびと愛情たっぷりに育てられるのが福島県産牛、「ふくしまの牛肉」だ。その中でも、とくに銘柄としての「福島牛」は、淡い甘みの霜降り、濃厚な旨みの赤身、風味豊かでまろやかな味わいが特徴で、数多くの枝肉共励会でも賞を受賞した実績を持つブランド牛だ。

そんな「福島牛」をはじめとした福島県産牛を多くの人に味わってもらうため、現在、東京都と神奈川県の飲食店約30店舗にて、福島県産牛を使ったスペシャルメニューを提供するキャンペーンを開催中されている(2018年3月中まで。店舗による)。

今回は、同キャンペーンの参加店舗のオーナー2人に、福島県産牛の魅力や想いを語ってもらった。登場するのは、「東京オーブン」の代表、渡邉真祐氏と、「SAKE story」の橋野元樹氏だ。


渡邉真祐氏(写真右)

テンプルボーイ代表取締役。全国各地から厳選した素材を、南部鉄器で調理する料理がウリの「東京オーブン」などを展開する。2011年3月に起きた東日本大震災の際には、岩手県釜石市へキッチンカーを送り、支援を行った。

橋野元樹氏(写真左)

五反田の「SAKE story」オーナー。2017年8月に開業した同店は、3ヶ月を1クールとして、クールごとに一つの都道府県の日本酒にフューチャーするスタイルで営業する。オープンしてから最初のクールは、福島県をテーマとした。

 

 

―まずはお二人に福島とのかかわりについてお伺いしたいと思います。橋野さんの「SAKE story」は、1クール(3ヶ月)ごとにフューチャーする都道府県を変えて日本酒を提供していますが、オープンから最初の記念すべき1クールは、福島をテーマにしていましたね。それはどういったことがきっかけだったのでしょうか?

橋野元樹氏(以下、橋野):実家が笹塚にある「兎屋」という日本酒を扱う居酒屋なのですが、この店に最初に訪れてくれた蔵元が、福島県会津若松市の高橋庄作酒造と宮泉銘醸の方々でした。福島の蔵元の方々は、よく日本酒イベントの際に東京でお会いすることが多く、顔なじみも多い。加えて、東日本大震災のこともあり、少しでも力になれればという想いで、開業から最初の1クールは福島で営業したんです。今回の福島県産牛のキャンペーンについても、応援、なんていうのはおこがましいですが、飲食店でこういったかたちで地方の生産者を支援することもアリなのではないかと思っています。まあ、なによりはご縁ですね。


 

―渡邉さんは震災をきっかけに「東京オーブン」をオープンされたとか。

渡邉真祐氏(以下、渡邉):ええ。実は2011年の3月18日に、東京で釜石産牡蠣のイベントをやるはずになっていたんです。ポスターで大々的に告知し、釜石市長も来るはずだった。その矢先に大震災が起こってしまって……。そこで、釜石にキッチンカーを数台送り、現地の方々への支援を行いました。その後、現地の方々と、「釜石産の牡蠣を、『釜石の』という産地で打ち出すのではなく、『生産者の〇〇さんの牡蠣』というように売り出せたらいいね」、なんて話になりました。震災があってから、地方と東京、さらには生産者とお客さまをつなぐ役割を担いたいという想いが芽生えてきて。そこから、釜石の牡蠣と同じ岩手県の名産品である南部鉄器が出てきて……全国各地の魅力ある食材を南部鉄器で調理するという、現在の「東京オーブン」の業態が固まっていきました。

 

―今回の福島県産牛のコラボメニューの提供は、どういった理由で行うことにしたのでしょうか?

渡邉:震災のあと、さらに2015年、岩手に大きな台風がきて、またしても牡蠣の網が全部流されてしまい、生産者の方々は苦境に立たされた。ようやく震災を乗り越える見通しが立ったことだったのですが……。そして今年、ようやく牡蠣を安定的に出荷できるようになり、3月には生産者の顔が見えるよう、「釜石のけんちゃんの牡蠣」として店で提供しました。そんな折、福島県産牛の話がきて、縁を感じました。岩手と福島、同じく震災の被害を受けながらも頑張っている地域を応援したいという気持ちで、福島県産牛のメニューを提供することにしたんです。

 

―お二人とも、福島に“縁”を感じたことが、福島県産牛を扱うきっかけになったんですね。

橋野:ご縁だから、というのは大事ですよね。理屈ではなく、やりたいと思ったらチャレンジすれば、自然と良い結果につながる気がします。それが結果として生産者支援につながれば、飲食店としても嬉しい。


 

―橋野さんには、今回のキャンペーンで、福島県産牛のなかの銘柄牛「福島牛」を使って昆布締めローストビーフを作っていただく予定です。

橋野:はい、現在は試作を重ねているところです。私、普段あまり肉は使わないのですが、福島県産牛はサシが美しく、やわらかくておいしいですね。昆布締めにすることで、日本酒と合うよう仕立てています。試作では、和風のデミグラスソースをかけましたが、肉そのものがおいしいので、シンプルにもみじおろしと山葵でもいいんじゃないかな。

 

―どんな日本酒とペアリングするのがおすすめですか?

橋野:肉に合わせるならば、しっかりとした山廃仕込みなど、生酛系のクラシカルな作り方の日本酒が合いますね。生酛は酸味もありますので、肉の脂を流してくれます。常温のお酒と楽しむのもいいですね。

 

―渡邉さんも銘柄牛の「福島牛」を使ったメニューをしていますが、どのような料理を?


渡邉:「福島牛」は当店でも久しぶりに扱った和牛でしたが、うまいですよね~! 今回の福島県産牛の話を受けて、シンプルにステーキもいいですが、どうせなら福島を全面に打ち出したかった。そこで浮かんだのが、肉寿司。肉寿司なら、肉はもちろん、米、酢、醤油などすべての素材を福島産にすることができる!と考えたのです。


(「東京オーブン」で提供する福島県産牛メニュー)

 

―なるほど! 肉以外でも福島の食を盛り上げたいという想いがこもった商品なんですね。

渡邉:「福島牛」のローストビーフに、福島産のあきたこまち、福島県須賀川市の「太田酢店」の米酢、河沼郡の「高砂屋商店」の金高砂特級醤油、相馬市の「鳥久精肉店」の南蛮味噌を使用している“福島づくし”の商品、その名も「アイラブ福島肉寿司」(笑)。多くのお客さまに食べていただきたいので、価格設定は気持ち抑えめで一貫380円にして、数量限定。神田の2店舗「東京オーブン 本店」と「東京オーブンプチ」で提供していますが、おすすめしていることもあり、好評です。


(左:「アイラブ福島肉寿司」一貫380円、右:「福島和牛ステーキ」1980円/100g)

 

橋野:へー! うちの昆布締めローストビーフ、価格設定に悩んでいたので参考にさせてもらおっと(笑)。


渡邉:「東京オーブン」では、肉寿司に加えて「福島和牛ステーキ」(1980円/100g)も提供しています。橋野さんの昆布締めローストビーフにも期待していますよ!

 

―その品質の高さはもちろん、素材が持つストーリーに惹かれて福島県産牛を提供されている2人でしたが、飲食店という仕事を通じて、頑張っている生産者を応援したいという気持ちが伝わってきました。本日はお忙しい中、ありがとうございました。

渡邉&橋野:ありがとうございました

(取材=大関愛美)

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