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スペシャル企画

トップ経営者が考える分煙の取り組みとは? Vol.4 ルール化に先駆けた取り組みを常に考えるべき!


年数十店舗のペースで出店し、2013年2月現在で345店舗を全国に展開する際コーポレーション(株)。本企画に、度々ご登場頂いている中島武社長に、今回は、2012年11月、六本木にオープンした「DEMODE6(デモデ シックス)」の取り組みを中心に、最近の店づくりとたばこの関係について、お考えを伺った。
中島武社長

中島武社長

エリア分煙にすることが一つのサービス

2012年11月にオープンした「DEMODE6」のコンセプトは、赤身肉とワインを楽しむ店。1階はカウンターメインのバー、2階はソファーシート、テーブル席を中心とし、奥には個室を用意する。空間を変えることで、腰を据えたレストランとしても、軽く1杯のバー利用としても活用できる。
同店舗は、この立地で業態変更をしながら10年以上続けている。このことについて中島社長は「時代に即した業態を常に提案していきたい」と言う。
同店の喫煙状況は、ランチタイムが全席禁煙、ディナータイムには1階が全席喫煙、2階が全席禁煙のエリア分煙を実施。酒を楽しむバーでは、酒と同様の嗜好品であるたばこを可とし、2階は食事をゆっくり楽しめるよう禁煙にすることで、吸う人と吸わない人が共存できる店づくりを行なっている。
「根底にあるのは、"外食で人生を楽しんでほしい"という想いです。それをたばこというアイテムで制限したくない。法令でいうと神奈川県等の条例を除いて、飲食店でのたばこは厳しくルール化されていないですよね。逆に、アメリカではヒステリックにたばこを制限している。けれど日本ではなじまない。そこで、店側が店舗環境に合った分煙を示すことで、吸う人と吸わない人が共存できる店づくりに、ある程度、方向性を示唆できるのではないか。それがお客さまに対する一つのサービスでもあると私は思うのです」と話す。
また、予約時や入店時、禁煙・喫煙状況を不快感なく説明できるホスピタリティや、ホールの状況を見て、喫煙客や非喫煙客に席移動をお願いできる距離感をつくることも、外食には必要なサービスであるとも付け加える。

バー利用ができる1F

バー利用ができる1F

2Fはゆったりと食事ができるスペース

2Fはゆったりと食事ができるスペース

店頭表示の先駆け

際コーポレーションでは、2009年より客に店内のたばこ環境を事前に告知する店頭表示ステッカーの貼付を全店で実施。「店頭表示ステッカーがお客様にとっては入店の判断基準の一つになると思います。入店前にきちんとお知らせするために、ステッカーで明確にしておくことが必要です」(中島社長)
どこの外食企業よりも先駆けて行ない、4年経った現在では、その活動が他企業へも波及しており、店頭でたばこ環境を告知している飲食店は多くなった。
「フードサービスとは、楽しんでもらう場所を提供すること。そのためにも、たばこ環境を含めた世間の流れに応じる店づくりを考えるべきですね。法令で決められたから対応するのではなく、常にその先を考えて取り組むべきだと思うんですよ」と中島社長は語る。

これまで、飲食店におけるたばこへの取り組みを率先して考え、客を楽しませる店づくりを行なってきた際コーポレーション。今後もたばこを吸う人、吸わない人両者が楽しく過ごせる環境づくりとともに、外食を通じて人生に楽しみを提供していく。

 

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