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スペシャル企画

「HCJ2012 国際ホテル・レストランショー」リポート


アジア最大級の飲食・ホテル業界に特化したビジネストレードショー「HCJ2012」(主催:社団法人日本能率協会他9団体)が2月21日(火)から24日(金)の4日間にわたり、東京ビッグサイトで開催された。昨年に引き続き、分煙機器メーカーにより合同出展された「分煙トータルソリューション」ブースには、多くの飲食・ホテル関係者が来場し、その関心度の高さを窺わせた。ここ数年で対策が急務となった喫煙環境に関する問題。その主力メーカーが集う貴重な機会ということで、早速、今、最注目の分煙方法をリサーチ!

「分煙トータルソリューション」ブース

約88000人もの来場者で賑わった「HCJ2012」。会場の一角に設けられ、約8000人が訪れた「分煙トータルソリューション」ブースには、分煙機器やパーティション等を扱う主力メーカー全9社の展示がズラリと並び、中央には分煙に関するさまざまな相談に応じてくれるJT(日本たばこ産業株式会社)による「分煙コンサルティングカウンター」が設置された。

「04年より分煙に関するコンサルティング活動を行なってきていますが、特に、神奈川県で受動喫煙防止条例が制定された前後辺りから、条例の内容に対応しなければならなくなった飲食店経営者や、ホテル関係者の方々からお問い合せが相次ぐように。しかも、その大半の方々が、何をすべきか、何から手をつけたらいいのか分からない、という状況でした。
分煙コンサルティングカウンターそのため、多くの人が集うHCJで今年からコンサルティングカウンターを設置することで、様々なお悩みやご相談にお応えすることにしました」とJTの担当者さん。期間中、多くの来場者が同カウンターに立ち寄り、「リーズナブルにできる対策を教えて欲しい」「新規店を作る際に気を付ける点は?」といった相談の声が寄せられていたようだ。

また、合同出展している分煙機器等に関する主力メーカー全9社の展示コーナーでは、定番商品から最先端の技術を駆使した新製品までイチオシの製品が勢揃い。なかでも注目を集めたのが、既存店が分煙を検討する際にネックとなっていた”排気設備の増設”をしなくてもOKという高性能空気清浄機だ。

新菱冷熱工業の「smoClean」

1000mm×500mm×2100mmの床置きタイプ、新菱冷熱の高性能空気清浄機「SmoClean」は、喫煙エリアの外に煙が流れないよう気流を制御できると同時に、喫煙エリア内の空気もきれいにしてくれて一石二鳥。その浄化力はというと、実際に清浄後の空気を嗅いでみると、タバコの匂いが一切感じられないという驚きの結果に! 「浄化した空気は屋内排気で再利用できるので省エネ効果も期待できます。空気の再利用で冷暖房の電気代を節約できる点は大きい。一番寒暖の差が激しい時期には導入前と比較して約半額くらいのコストで済むのでは!?」と担当の湯懐鵬さん。(施工費は250万~+水を使うため、給排水工事のコストが必要)

日鉄鉱業の「プラズマダッシュ」

同様の効果が得られる高性能空気清浄機に日鉄鉱業のプラズマ脱臭機「プラズマダッシュ」がある。こちらは水を使わないので吸水工事も不要。100Vの電源コンセント1つあればOKと設置箇所が限定されず、設置工事も1~2日と短期間でできる。
「分煙をするうえで大切なことは、たばこの煙を”排煙”したり、”吸煙”したりするだけではなく臭いの元を取り去ることです。プラズマダッシュはプラズマ発生装置と触媒の力で、臭いの元であるガス成分を徹底的に分解・除去することができます」と担当の五十嵐太覚さん。タバコ以外に除菌や花粉などにも効果があり、店内環境の向上に効果大。見た目も、シンプルな白・黒のボディのほか、温かみが感じられる木目張りのパネルもあり、店の雰囲気に合わせて選べるのも魅力だ。(本体定価165万円、パーティション別途)

トルネックスの「エアカーテン」

空気清浄機のほか、既に数多くの導入実積を持ち、「とにかく低コストで分煙を」「扉や壁を設置できない」といったニーズにぴったりなのがトルネックスの「エアカーテン」。「店の雰囲気を壊さず、低予算での対策を望む方にオススメです。禁煙エリアと喫煙エリアの空気の移動を遮断する”空気の壁”がタバコの煙の流れを防ぎます。間仕切りではないのでスプリンクラー増設などの消防設備費用も抑えられ、導入コストは13万円~。夜間工事で設置出来る点も好評いただいてます」と担当の島田秀治さん。

省電力タイプの喫煙ルーム「i-smoking」

また、1店舗単体でなく、飲食店が集う商業施設のフロアなどにおける喫煙スペース設置を検討するデベロッパ–向けの提案としては、高砂熱学工業とオカムラの共同開発による省電力タイプの喫煙ルーム「i-smoking」が注目を集めた。喫煙ルーム内へ足元からきれいな空気を供給し、上部パンチングパネル面全体から汚れた空気を排気する置換型の換気方式により、従来のエアクリーナーを設置した喫煙ルームと比べ、紫煙排出能力実験の結果、消費電力が約60%節約となるそうだ。消費電力を抑えられて省エネなうえ、喫煙ルーム壁面は汚れが付きにくく落ちやすい特性を持つ特殊粉体塗料「エコクリーンコート」で塗装されているのでメンテナンスも簡単。換気風量が少ないため、排気ダクトのサイズも小さくて済み、これまで大きな排気ダクトを設けられず、喫煙室の設置工事が難しかった既存のビルでも実現できる。(設置費用約300万円前後)

会場内には、店内の分煙に限らず、店先に灰皿だけ置いておくのも・・・といった飲食店にぴったりのテラモトの屋外用喫煙ルーム「スモーキングサイト・ドーム」など多彩な製品が揃うほか、イラストや写真を交えて分煙の手法や事例をiPadで見られるコーナーや、実際の店舗、施設における分煙事例や手法が学べる展示などが満載。
イベント終了後もJTや分煙機器メーカー各社では随時相談を受け付けているので、分煙についてもっと知りたい、また気になった製品などがあれば気軽に問い合わせてみよう。

 

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