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スペシャル企画 兵庫県で受動喫煙の検討委員会発足。今年度中に次年度以降の方針固める見通し

2月下旬、厚生労働省より全国自治体に全面禁煙の通知が発せられるなど、受動喫煙問題が社会的に大きな変化の時期を迎えている。これは、飲食業界においても同様。顕著な例が、4月、全国に先駆け施行された神奈川の「受動喫煙防止条例」だ。飲食店においては、環境変化による売上への影響などが考慮され、罰則については一年の猶予期間が与えられているものの、今後、規定に沿った分煙、または禁煙と、経営者は決断を迫られる。大手フードサービス業の中には、既に、全面禁煙化に踏み切った企業も少なくない。厚生労働省の通知にしても、現状、自主判断とはいえ、各自治体ともに、今後、なんらかの施策を求められることが予想される。

果たして、飲食店における受動喫煙問題は、今後、どのような方向に向かっていくのだろうか。


昨年、本連載にて取り組み事例を取り上げた東京・中央区の担当者は、「現状、中央区としては、飲食店等店舗に喫煙環境を示すステッカーを貼ってもらうことで受動喫煙防止に努める、という方針は変わっていません」と話す。

東京都の中でも、他区に先駆け、早い時期から分煙問題に取り組み始めた中央区では、平成18年より、保健所の名前を入れたステッカーを地区内すべての飲食店約1万店舗と2000ヶ所の理・美容施設、公共施設等に無償配布を行ない、定期講習の場でも、掲示協力を求めるなど積極的な啓発活動に務めてきた。その結果、店頭表示を行なう店舗は街中でかなり見られるようになっている。

その他、全国自治体が今後の方針を模索する中、6月、兵庫県で受動喫煙の検討委員会が立ち上がり、注目を集めている。神奈川の二番手として全面禁煙化に乗り出すのか、早速、同県担当者に話を聞いた。

 

兵庫県、受動喫煙防止対策に関する次年度以降の方針作りをスタート
(兵庫県健康福祉部健康局 健康増進課健康政策係:明神 繁氏)

−−−この度、受動喫煙の検討委員会を設けた経緯を教えてください

最大の理由は、今年度が、兵庫県の受動喫煙防止対策に関する取組みの目標年度であり、次年度以降の対策を検討する必要があった為です。兵庫県では、平成15年度に、受動喫煙防止対策に関する指針を作成し、官公庁、教育機関、事業所等、機関別の目標を定め、今年度を目標年度として取組を続けてきました。しかし、努力目標ということで、掲げた目標値に対し、平成20年度での中間調査段階での達成数は、飲食店や宿泊施設で2割ほどと、結果は芳しくありませんでした。そのため、今後の展開として、来年度以降、より実効性のある対策を検討する必要があり、学識者などからなる検討委員会を立ち上げました。

−−−現状、取組みに関する行政としての考えは?

条例ありきではありませんが、条例制定も視野に入れて検討します。神奈川の事例は参考にしていますが、正直、現段階で、県内あまねくすべての場所で禁煙というのはなかなか困難ではないかと思われます。6月に行われた第一回検討委員会で、官公庁や医療機関などについては、条例で規制する方向で検討すべきという意見が多かったものの、飲食業、旅館などサービス業関係の施設については、規制について慎重な意見が出ました。しかし、対策が進んでいない飲食業や宿泊施設などについても、今後、関係する方々のご意見も聞きながら、実効性のある対策について検討を行ないたいと考えています。

−−−今後のスケジュールを教えてください

第1回検討委員会は既に終了しており、第2回は7月中旬頃、第3回は9月上旬頃と、全3回程度を予定しています。9月以降、検討委員会のまとめを踏まえ、対策の具体化を図っていくことになります。検討委員会の結果は、HPが出来上がり次第公開していきますし、飲食店等の事業者の方々からも、どうすれば受動喫煙防止対策の取組が進むのか等、ご意見がありましたら、是非積極的に聞かせていただきたいと考えております。

 

以上、兵庫県の現在の動向である。

神奈川の条例については、現在も、賛否両論、さまざまな声が上がっており、そんな中での同会の発足。この動向は、全国の自治体関係者等も注目しており、その内容は、後に続く他県の方針に大きな影響を与えると予想される。

今、当事者である飲食店関係者らがすべきことは、行政に対し、飲食業界関係者として、どういった施策を望むのか、自分たちの率直な意見を投書など具体的な方法で伝えることだ。条例化がいいのか、それとも業界自主努力を望むのか、その理由は!?、罰則については・・・状況は刻々と変化している。神奈川の際には、制定直前に全国の居酒屋従事者から意見が投稿され、急遽、条例が緩和されたという事例もある。一人ひとりの声が、今後の行政の取組みに大きく関与することは間違いない。

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