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インタビュー

株式会社ノート 代表取締役 貫啓二氏


【interview】“大阪名物串カツ”を主力に、住宅立地で繁盛店を多く輩出する「串カツ田中」。2012年はFC展開に乗り出し、初のターミナル立地・渋谷にも出店を果たした。串カツ業態でなぜ売れているのか、その秘密にフードスタジアム編集長・佐藤こうぞうが切り込む!

直営店7店舗目となる渋谷店を5月17日にオープンさせた「串カツ田中」(株式会社ノート 代表取締役・貫啓二氏)。2店舗のFC店に次いで、6月には新たに3店舗の出店が決まっている。“串カツ大衆酒場”で売れる秘密は何か。売れる理由を聞き出すとともに、成長企業のトップとしての考え方を聞いた。

―元々東京では高級な串カツ店が多かったですが、近年では低価格の串カツチェーン店も増えてきましたね。けど、どの店舗も伸び悩んでいるように見受けられます。そうした中で、なぜ御社はここまで成長しているのか、貫さんの考えを教えてください。

編集長・佐藤こうぞうと貫啓二氏

言ってしまえば、単に味だと思います。うちをリサーチされるお店さんも多いようで、結構似ているお店も出てきてるんですよね(笑)
メニューを真似していたり、価格帯も同じくらいのところとか。実際に、本当にうちと同じようなメニューと価格帯で営業しているお店を見たことがありますが、やっぱりダメでしたね。最初2ヵ月は入っていたようですが。
ソースの味がまったく違うので。うちのオリジナルブレンドを真似することはできないんですよ。一概には言えませんが、やはりソースの味に違いがあると思いますね。

―なるほど。では、串カツの調理に関してはどうですか? 本来串カツって、職人の世界だと思うんですが。それを平準化する、味の均一化を図るっていう仕組み化ができているのはすごいですよね。

揚げって焼くよりは全然簡単だと思うんですよ。衣かぶってますし。うちの串カツは衣を薄く付けて、さっと揚げてと、見た目にも綺麗にまとめています。衣づけは練習すればできるようになりますし、揚げ時間はレシピで指示していますので、難しいことはないと思いますよ。
けれど一度に大量に串を入れると油の温度が下がって、指示した揚げ時間では提供できないなどバラツキはあります。なので、それを見極めるためにしっかりトレーニングさせています。社員がメインとなって、1~2ヵ月は体で覚えさせますね。アルバイトに任せっぱなしにはしません。
綺麗に揚げるだけなら誰でもできますが、ずらーっと伝票が並んで追われている状態でこなすには慣れることが必要ですからね。

 

-トレーニングはしっかりさせているんですね。では、そのスタッフの採用基準はどうしていますか?

元気にハキハキしていたら良い、という感じですかね(笑)。けれどうちはスタッフの9割が人見知りなんですよね、何故か(笑)
それを狙って採っているわけでもないんですが、みんなできないんですよ。人見知りって限界があるんですよね。だからこそ、“笑顔と元気”はうちの合い言葉になっています。

 

貫啓二氏

―私が思う御社のウィークポイントって「スタッフがキャラを出しきれていない」というところだと思っていましたが、皆さん人見知りだとは(笑)。逆に押し付けがましくない接客に安心感があるんでしょうかね。

どうなんでしょうか(笑)。たまに思うんですが、僕らが思っている以上にお客さんって何とも思ってないのかなって。僕らプロなんで、他のお店行ったら「あの接客がどうのこうの」ってなりますけど、お客さんはただ楽しみにきている。だから普通のサービスに、笑顔と元気がプラスされれば良いと思っています。元気は活気を生んで、店の雰囲気づくりにもなりますし。
出すものが美味しくて、基本的な最低限の接客ができれば良いと思うんですよね。
ただ、その最低限から成長してもらいたいと思っています。飲食ってチームじゃないですか。誰のおかげで売上げが立っているかわからない。例えば、めっちゃ明るくてお客さんに好かれる人がいても、そいつは整頓ができないとなるとどうなんだろう、と。できない子に「やれ!」って言うのは酷なんで、それぞれの得意な持ち場を伸ばしていって欲しいと思いますね。

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