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「新鮮」「ボリューミー」「リーズナブル」と三拍子揃った肉と、色鮮やかな有機野菜がウリの「焼肉ホルモン かねや」が旗の台にオープン。日本式焼肉を韓国への逆輸入も視野に

ガラス張りの扉から、ダクトが外へ突き抜けているのが見える特徴的な外観。薄暗い通りを明るく照らしている
「敢えて焼肉店らしさを取り払いたかった」と、大作氏。藍色の壁が優しい印象を受ける。また、外から見るより奥行きがあり、ゆったりと広い店内。入り口には金氏が使用していたベースも飾られている
金氏自慢の「上ハラミ」。鮮やかな赤身に入っている美しいサシが食欲をそそる。時間をかけて仕入れ先を吟味した、金氏の努力の結晶だ
「せっかくなら、野菜焼きだって印象に残ってもらいたい」と、大作氏が考案した「オーガニック野菜焼き」。あっと驚く色味の鮮やかさに、思わずカメラを構えるお客が続出
左から大作氏、金氏。豊かなアイディアを詰め込んだ店づくりと、気さくなキャラクターで、お客の心を鷲掴みにしている

旗の台駅から徒歩5分。閑静な住宅街に差しかかる路地に「焼肉ホルモン かねや」が2018年11月30日にオープンした。オーナーは音楽活動の後、焼肉店の修行を経て開業に至った金逸樹(キム イルス)氏。様々な職種を経験し、ワインソムリエの資格も有する大作奈央氏を店長に据え、ふたりで店を切り盛りしている。今回は独立第1号店だ。「ふたりのやりたいことを出し合って、詰め込む店にしたいんです」とは、金氏。物件探しから内装のデザイン、メニューレパートリーなど、互いにアイディアを出し合って形にしている。特に、「東京都中央卸売市場食肉市場」から仕入れている新鮮なホルモンと、見間麗しいオーガニック焼き野菜が店の看板メニューだ。「普通とは言われたくない、面白い焼肉店にしたい」という、ふたりの共通の思いが、店をどんどんアップデートしていく。

大作氏の接客に光るものを感じた金氏が声をかけ、ふたりで店を始めた

「若いころは、焼肉店はやりたくなかったんです。親戚でやっている人が多く、苦労している姿も見ていたので」と振り返る金氏。音楽を生業とすることに決めたのも、そういった理由があったからだ。音楽活動の方は順調だったが、諸々事情が重なり、バンドは終わりに向かっていく。次の道を考えている中、ふと、焼肉店に興味が芽生え、当時住んでいた町田にある人気焼肉店「李家本舗(いがほんぽ)」で働き始めた。料理長に師事して厳しい修行を積んだ4年間で、焼肉店を忌避する気持ちはすっかり無くなり、自店舗を持ちたいと思うようになる。その後、麻布十番の焼肉店で2年間店長を務め、経営も学んだ。この時、系列店のホルモン店で働いていたのが大作氏だった。金氏は、当時から大作氏の接客を高く評価していた。「とにかく、麻布十番は色々なお客さまが来るし、時には難しい方もいます。けれど、どんな人が来ても大作さんは必ず気持ちを掴んでしまうんです。私は大作さんより先にお店を辞め、北品川の『もんもん』でホルモン焼きの勉強をしていたのですが、その後大作さんも店を辞めたと聞き、すぐさま一緒に店をやろうと声をかけました」と、語る。

一方の大作氏は、高校生の頃から飲食店のアルバイトを数多く経験しているが、その合間には、それ以外の経験も積んでいる。「高校時代にはデザインの勉強をしたり、卒業後には貸衣装の会社や介護の仕事をしたりもしましたね。そういう経験も接客や店づくりに役立っているのかも?」と笑う大作氏。今回の内装のデザインも手掛けた。

「おいしく」「量が多く」「安く」をモットーに、仕入れ先の厳選や徹底したコスト管理を行う

店舗出店にあたって、ふたりがターゲットにしたのはファミリー層を中心とした幅広い客層だ。金氏は、「ふたりとも、地元密着でワイワイとしているお店作りに憧れていたんです。なるべくゆる~い雰囲気でやりたいなあと」と、笑う。良い肉をボリュームたっぷりに、なるべく安価で提供するため、開業前の仕入れ先の選定には特に力を入れていたという。「以前働いていたところのつながりで選べば楽なんですが、それだと安くすることができない。それだけは嫌だったんです」と、語る。市場の中でも、肉の種類や部位によって仕入れ先を選定。時には生産者の農場まで足を運ぶこともあった。

「かねやホルモン(シマチョウ)」(780円)や「ミノ」(780円)、「レバー」(680円)などの定番から、「幻のヤン」(680円)や「噂のコブクロ」(580円)、「なぞのコリコリ」などの変わり種も揃えた約15種のホルモンが看板メニュー。また、「カルビ」(980円)や「ロース」(980円)などの精肉も人気だ。特に、「上ハラミ」(1280円)は、「本当に良質でおいしいんですよ」と、金氏の太鼓判つき。

また、大作氏が「絶対これを出したかった」と語る「オーガニック野菜焼き」(880円)も、もう一つの看板。静岡県富士宮市の「ホールアース農場」から取り寄せているオーガニック野菜は、コウシンダイコンやイエローキャロットなど、色合い鮮やかなものばかりだ。焼き野菜以外にもサラダやナムルに使うことも。さらに、季節ごとの旬のものが届き、お客を飽きさせない。その他、「キムチ」「カクテキ」「オイキムチ」(各380円)は自家製。金氏こだわりの韓国風スープの「冷麺」(880円)や、牛バラ骨を7時間も炊いてとった出汁で作る「カルビスープ」(780円)、「コムタンスープ」(780円)など、サイドメニューや〆にも手を抜かない。

ドリンクは、「凍結レモンサワー」(580円)が人気だ。「おかわりサワー」(380円)で、4~5杯軽く飲み干してしまう人も多いという。また、ワインは大作氏が選んでいる。「私自身がおいしいと思うものを、時期によって変えながら選んでいますね。小難しい知識を得てもらうよりも、まずは楽しく飲んでもらいたいので」と、大作氏。グラス(580円~)、ボトル(3480円~)で赤白常時4種類ずつ揃えている。さらに、日本酒は、お互いに縁のある土地のものをピックアップ。金氏の故郷山口県と、大作氏の母方の故郷福島県の地酒を扱っている。その他、「サッポロ生ビール(中)」(480円)や「カムカムサワー」や「くえんさんサワー」などのサワー類(各480円)、「マッコリ」(グラス380円、ボトル1480円)など、定番ドリンクも充実だ。

ふたりは「お客さまの反応を見たり、時には感想を聞いたりして、今後もメニューを増やしていきたい」と、語る。

旗の台での展開を始まりとし、ゆくゆくは韓国に「日本スタイル」の焼肉屋を逆輸入したいと目論む

今後の展開としては、まず同店を軌道に乗せつつ、ここを起点として旗の台に店舗を増やしたいと言う。「お客さまも、周囲のお店の方々も、新しい店に対してすごく優しい街なんですよ。本当に、想像以上の居心地の良さで」とは、大作氏。「例えば立ちスタイルや、カウンターのみの店とか、同じ街で少しずつ楽しみ方の違う店を作るのも面白いんじゃないかなと思っていますね」と、続けた。また、金氏はゆくゆくは韓国で出店するのが夢だと語る。「韓国は、焼肉大国であることと、独自の賃貸システムで日本の焼肉店は未だに大成功していないんです。焼肉のスタイルも違っていて、向こうは店員が焼くし、肉一皿に対しての副菜の量が多い。それに対して、肉の部位や焼き具合を自分の好きなように楽しめる日本のセルフ焼肉で、どのように勝負できるのかを試してみたいんです」と、意気込む。

あたたかみのある人柄の中に、エッジの効いた柔軟な発想と妥協を許さない職人魂を併せ持つ金氏と大作氏。ふたりのアイディアが海を越え、多くの人の話題になる日が来るかもしれない。

(取材=髙橋 健太)

店舗データ

店名 焼肉ホルモン かねや
住所 東京都品川区旗の台2-4-3
アクセス 東急池上線・大井町線旗の台駅から徒歩5分
電話 03-6874-1454
営業時間 17:00~23:30(L.O.23:00)
定休日 不定休
坪数客数 13.3坪 20席
客単価 3000~4000円
オープン日 2018年11月30日
関連リンク 焼肉ホルモン かねや(HP)
関連リンク 焼肉ホルモン かねや(Facebook)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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