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日本酒新時代を牽引した渋谷百軒店「chintara」の2号店が戸越銀座に登場!燻製と肉がテーマの「日本酒chintara 燻ト肉」は、商店街立地で地域密着コミュニティ酒場を目指す

人通りの多い戸越銀座商店街の中に立地。元居酒屋を居抜きで取得し、最低限の造作で済ませた
6.5坪ほどの、うなぎの寝床のような店内。カウンター7席に加え、奥にはテーブル6席を配置
名物「バックリブ炙りツンツンソース」は、葉わさびのツンとした風味のソースがクセになる味わいだ
「国産牛いちぼ燻製ガーリックステーキ」は、燻製の香り、ニンニクの風味、肉の旨みが合わさった逸品
写真左からシェフの吉村章氏、代表の川畠嘉浩氏、日本酒担当の山崎満則氏。営業時は主に吉村氏と山崎氏で切り盛りし、2人の息のあった軽快なトークも楽しい

(取材=大関 愛美)


10月13日、戸越銀座商店街に「日本酒chintara(チンタラ) 燻ト肉」がオープンした。同店は、渋谷の「日本酒バル Chintara(チンタラ)」の2号店だ。1号店の「Chintara」は、渋谷の中でもひと際ディープな繁華街、百軒店に2013年4月にオープン。日本酒専門店らしかぬスタイリッシュで洒落た内装や、日本酒をワイングラスで提供するという当時は斬新だったスタイルを打ち出し、それまで日本酒に馴染みのなかった若年層や女性客を取り込み、日本酒新時代を牽引してきた存在だ。今回の出店は、渋谷の繁華街からは一転、のどかな雰囲気の商店街立地。さらに日本酒に対し、燻製&肉というコンセプトを加えているのが見どころだ。運営はGARBAGE(東京都渋谷区、代表取締役:川畠嘉浩氏)。ほか、目黒の「能登の夜市」、恵比寿の「なゝ樹」を展開している。

シェフとの出会いで開業が実現、商店街立地で地域密着店を目指す

「日本酒chintara(チンタラ) 燻ト肉」の開業のきっかけは、同店でシェフを務める吉村章氏と代表川畠氏の出会いだったという。吉村氏は料理歴20年、鉄板焼、すし、イタリアン、フレンチ、さらに食肉卸売業でも働いた経験も持つベテランシェフで、肉料理を得意としている人物だ。「吉村シェフとは知人を介して知り合い、彼の得意分野を生かそうとステーキ店の開業を計画していました。ところが物件の都合で計画はなくなってしまった。せっかく凄腕シェフと出会ったので、別の場所で開業しようと物件を探しました」と川畠氏は話す。「これまでは渋谷や恵比寿などの繁華街立地で店舗を展開してきたので、次は地域密着型の商店街立地に挑戦したいと、商店街が元気な戸越銀座や武蔵小山を候補地に。そうして見つかったのが、この戸越銀座の物件でした」。うなぎの寝床のような、わずか6.5坪の空間で、希望通り商店街の通り沿いに立地する。元居酒屋の居抜きでほとんど造作は加えず低投資でオープンさせた。

日本酒と肉を“燻製”でつないでペアリング

戸越銀座では、渋谷「chitara」と同様に日本酒という軸はそのままに、シェフの得意とする肉料理をテーマに加えている。さらに、日本酒と肉、それらをつなぐ役割を果たすのが“燻製”だ。燻製した肉料理をメインとし、肉の勳香が日本酒の旨みをさらに引き立てるという演出を狙っている。

「地元の人がふらっと立ち寄れる日常使いの店にしたかったので、A5ランクなどの高級肉などではなく、リーズナブルでおいしい肉を選んでいます。手頃な肉でも、燻製をはじめ調理法を工夫した自慢の肉料理と、日本酒のペアリングを楽しんでもらえるはず」と吉村氏。名物の「バックリブ炙りツンツンソース」(2本650円)をはじめ、「豚モツ串炙り」(各種1本150円)。「豚モツ低温調理刺し」(各種550円)は必ずオーダーしたいメニュー。「自家製ポテトチップス燻製塩かけ」(550円)「燻製タコのアヒージョ」(780円)など、燻製メニューが目白押しだ。卓上にある塩やこしょう、しょうゆなどの調味料も薫製するこだわりも見せる。

日本酒は、五反田の日本酒専門店「それがし」などで活躍してきたスタッフの山崎満則氏がセレクト。日本酒は常時約20品を用意し、メニュー表では「肉・燻製との調和タイプ」「味を洗うタイプ」「酒そのものを楽しむタイプ」のカテゴリに分けて提案する。価格は120ml 800~850円。「三種選べる利き酒セット」(1200円)も用意する。「日本酒を選ぶ基準は、まずは“シェフの料理に合う”ということが大前提ですが、さらにイメージしているのが“うちのバイトの若い女の子がおいしいと思いそうな日本酒”です。つまり、日本酒を飲みなれない女性や若い人にとって、取っ掛かりとなるような味わいを中心にセレクト。日本酒に対する敷居を下げ、その魅力を伝えていきたい」と山崎氏。その他のドリンクは「瀬戸内レモンサワー」(600円、サワーおかわり400円)や「隅田川ブルーイングゴールデンエール(生)」(580円)、卓上の燻製黒コショウを振って飲むのもオススメな「スーパーニッカ」「ジャックダニエル」(各600円)などを用意する。

渋谷の『chitara』から6年。変わらず日本酒の魅力を発信

ターゲットは、近隣に住む20代~40代の男女。地域密着店を意識し、狭い店内で自然とお客同士の会話が生まれるような雰囲気を目指している。さっそく、連日、仕事帰りの近隣住民を中心に、女性一人客からグループまで賑わいを見せている。中心となって店を切り盛りする吉村氏と山崎氏の2人の明るく人懐っこい人柄や軽快なトークも、常連の心をガッチリ掴んでいる一因のようだ。

「渋谷の『chitara』はおかげ様で6年目。現在、渋谷のお客様の7割が女性で、当時から比べると日本酒の裾野も随分広がったように感じます。戸越銀座の店舗は、渋谷とはまったく異なる雰囲気ですが、変わらず日本酒の魅力を伝えていければと思います」と川畠氏。今後、同社では酒販店と共同で事業を立ち上げる計画が進行中のほか、石川県の農家から直送で仕入れる農作物などを販売するアンテナショップも構想中だ。

店舗データ

店名 日本酒chintara 燻ト肉
住所 東京都品川区戸越1-17-9

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アクセス 戸越駅から徒歩3分
戸越銀座駅から徒歩5分
戸越公園駅から徒歩8分
電話 03-6426-8290
営業時間 【火~金】17:00~24:00【土・日・祝】14:00~24:00
定休日 月曜 ※月曜が祝日の場合は営業、翌火曜休み
坪数客数 6.5坪13席
客単価 4000~4500円
運営会社 株式会社GARBAGE
オープン日 2018年10月13日
関連リンク 日本酒バル Chintara(記事)
関連リンク 日本酒chintara 燻ト肉(FB)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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