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オフィス街のど真ん中、東京駅の向かいビル地階。宮城県栗原産の食材に特化して宮城の美味しさを伝える「旨いめしとお酒 くりはら」が12月1日オープン

まさに和を象徴する店の外観。地階フロアには様々な飲食店が入居するが、この大きな杉玉と青い看板が目印
厨房を囲うように配置された白木のカウンターはL字型をしている。1人客でもカウンターならゆっくりと酒や食事が楽しめる
店内右手前にあるテーブル席。酒蔵の名前が入った行灯や日本酒の空き瓶を活用した照明器具がユニーク
栗原で造られる日本酒。いろいろ試してみたいのならば、飲み比べのセットがおすすめ
カウンターに置かれた食欲をそそる岩魚の焼き物。日本で初めて栗原市が養殖に成功した土地であることから、同店でも主力食材として扱っている
向かって右から。プロデュースに関わったカフェクリエイトの八尋 豊氏。中央は女将の鈴木 由貴氏。左は大将の武田瑛之氏。

東京駅日本橋口の向かいに建つ、日本ビルの地階フロアに、121日、「旨いめしとお酒 くりはら」がオープンした。このビルの地階フロアは、日本の食の美味しさを東京のど真ん中で味わえるようにとリーシングにこだわっているようで、宮城の美味しさを伝える店として「旨いめしとお酒 くりはら」が入居した。運営はクラモトF&F(宮城県栗原市、代表取締役社長:鈴木 聡氏)だが同店をプロデュースするのは仙台で「ケヤキカフェ」「VERANDA(ヴェランダ)」「mogura(モグラ)」などの人気店を切り盛りする有限会社カフェクリエイト(宮城県仙台市)の代表、八尋 豊氏だ。店内中央の厨房を囲うようにカウンター席が配置され、店内手前側にはテーブル席、店内奥には栗原でとれる井草でつくる、栗原畳を使ったテーブル個室が1室設えてある。フロアに吊るされた照明をよく見ると、栗原市でつくられる日本酒の空き瓶がうまくシェードとして使われていたり、壁面には酒蔵の名前が書かれた行灯が並んでいる。また蔵元の名前が入った枡にはコケシガラスが酒器として添えられている。食材に関わらず、栗原を象徴するものがたくさん目に飛び込んでくる。

栗原市には現在6つの酒蔵があるという。そこでつくられるそれぞれの日本酒を90ml140ml180ml3サイズで展開。そのほか隠し酒と利き酒セットを3種・6種で用意する。取材時のラインナップは、一ノ蔵 金龍蔵の「金龍 純米吟醸」、金の井酒造の「綿屋 純米吟醸」、千田酒造の「栗駒山 特別純米酒」、萩野酒造の「萩の鶴 純米吟醸」「日輪田 山廃純米 雄町」、はさまや酒造店の「桂泉 特別純米酒 こんこん」、門傳酒造の「神輿 ササニシキ特別純米」であった。そのほか、ビール、焼酎、ウイスキー、果実酒のほか、檸檬サワー各種に加え、“つね子さん”と八尋氏が慕う作り手さんの紫蘇、梅酵素で作るサワーや酎ハイも気になるところ。また、青森のりんご農家から直送される「外崎アップルジュース王林」(550円)も特におすすめと絶賛し、ノンアルコール類にもこだわっている。

料理に使う食材は、八尋氏が兼ねてより付き合いのある農家と契約し、約8割の食材が作り手から店へ直送してもらうそうだ。その時々で最盛を迎える食材を、宮城流に料理して出すという。「今の時期、ぜひ食べてもらいたい」自信をみせるのが、みやぎ森林鶏と食べる「宮城名物 せり鍋」(1500円)。旬のせりは根っこから丸ごと食べられるので、鍋にしてもシャキっとほどよく歯ごたえが残る。また葉物特有のほのかな苦味が酒ともよく合い、冷えた体をほっこりとあたためてくれるため、今や宮城の冬の代名詞となりつつあるのだ。2月までは収穫ができるため、店でもメニューとして売り出していくという。そのほか、栗原は日本で初めて「岩魚」の養殖に成功した街としても知られており、岩魚料理もシンプルな塩焼きのほか「岩魚のコンフィ」(850円)「炊きたての岩魚めし」(1200円)などを取り揃える。肉類では豚肉を推していて、「漢方三元豚」や宮城名物牛タンも「野菜ゴロゴロ 土鍋牛タンシチュウ」(1500円)で提供する。はたまた、「雄勝直送!超特大ムール貝の酒蒸し」(880円)「三陸産 大粒牡蠣フライ」(700円)や蒸したホヤなども東北らしい一品としてメニューに並ぶ。そしてデザートにもこだわりが。地元出身者でフランス修行を経て独立した加藤 氏のパティスリーを店にわざわざ運んでもらっているという。加藤氏のデザートが食べられるのも、同店ならでは。

ちなみに「旨いめしとお酒 くりはら」は、オフィス街ということもありランチ営業も行うが、ランチは宮城の美味しい米・味噌汁・漬物を食べてもらいたいとの思いからで定食を出している。しかも、すべてのお客に“おひつ”で白米を提供しているそうだ。時期により品種は変わるようだが今は「ひとめぼれ」を使っているとのこと。「食べたい分だけ自分でよそって食べてほしいと思いまして」と話す八尋氏。オフィス街のランチとしては非常に珍しいあたたかなもてなしである。

 同物件は、5年の定借物件。まずは5年間、宮城県栗原の魅力を、飲食を通じて伝えることに注力するが、飲食店はあくまで出口戦略のひとつと八尋氏は語る。同店の営業は平日だけだが、土曜日は蔵元を招いた日本酒のイベントなど、通常営業とは違う形で栗原の魅力発信に努めるという。また現在、運営会社であるクラモトF&Fでは冷凍技術の開発にも着手しており、地元産食材の販路拡大を狙い、精度の高い冷凍技術で鮮度や質を落とさずに、全国あるいは世界へ届けられるようにと考えている。こうした技術開発により地元に雇用を増やし、地元に利益が生み出される仕組みや事業を構想する。まだまだ栗原の活性化は、八尋氏やパートナーである運営会社にとっては道半ばなのだろう。定借契約が満了を迎える2022年、同氏が取り組む永続的な地元への貢献モデルは、いったいどのような形になっているのか楽しみである。

 

(取材=小野 茜)

店舗データ

店名 旨いめしとお酒 くりはら
住所 東京都千代田区大手町2-6-2 日本ビルヂング 地下1階
アクセス 東京駅 日本橋口から徒歩3分
東西線 大手町駅から直結
半蔵門線 三越前駅から徒歩3分
電話 03-6281-9662
営業時間 【月~金】11:00〜15:00(L.O.14:30)、17:00〜23:00(L.O.22:00)
定休日 土日祝
坪数客数 15坪・28席
客単価 昼1000円、夜4800円
運営会社 有限会社クラモトF&F
オープン日 2017年12月1日

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