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新時代のカップ酒!中野レンガ坂路地裏から“全国の純米カップ酒”を発信「晩酌処 tententen (テンテンテン) 中野店」に注目

カウンターにずらりと並ぶ純米カップ酒
オレンジの暖簾に「・・・」と●が3つ並ぶ。和カフェのような雰囲気
緩やかな円形のカウンターでは客同士の会話が自然と始まる
燗温計のついた燗容器(写真奥)で、日本酒を好きな温度に
大道ゆかり店長(手前)と布施有美子オーナー(奥)

(取材=渡辺 未来)


中野で今最も盛り上がりをみせている南口界隈。丸井手前を入ったレンガ坂の路地裏に昨年11月オープンした「晩酌処 tententen (テンテンテン) 中野店」は、全国の純米カップ酒を常時25種~30種揃える日本酒専門店だ。店はまるで和カフェのような佇まい。オレンジの暖簾に「・・・」と●が3つ並ぶ。店名の「tententen」とは「余韻を残す」とう意味だという。オーナーの布施有美子氏は2003年開店の“女性が運営する、女性一人でも入りやすいバー”をコンセプトとした「tententen新宿店」で店長を務めた。以後、オーナーとなり2010年にはスペインバル業態の「tententen初台店」をオープン。店づくりについて布施氏は「お酒が好きでよく飲みに行く。こぢんまりとしている店が好き」「臨場感が伝わりやすいカウンターで、お客様の気持ちを察しやすい距離感をつくるようにしている」と話す。

3店舗目となる中野店は初の和業態。日本酒を扱いたかったが5坪のため一升瓶でのストックは難しい。そこで、カップ酒を仕入れることにした。純米酒にこだわった理由は「カップ酒というと安くて低品質のイメージが強い。そんなイメージを払拭したかった」という。カップ酒(180ml)は一律700円で提供する。「純米吟醸:上喜元、酒田酒造(山形県)」「特別純米:貴、永山本家酒造場(山口県)」「純米:早瀬裏、三宅彦右衛門酒造(福井県)」など。カップ酒は冷やして提供するが、燗温計のついた燗容器を用意しており、ぬる燗、熱癇と自分の好きな温度に調整して飲むことができる。半分は冷やで、半分はぬる燗と一つの銘柄で味わいの違いを楽しめる。その他、自家製日本酒サングリア(650円)小西酒造の日本酒酵母をつかった「幕末のビール」(950円)、「ゆず酒」(600円)など和酒をラインナップ。

フードメニューは店長の大道ゆかり氏が担当。飲食店でのホール、キッチンを経て今回知人の紹介で布施氏と出会った。日本酒に合う珍味や、家では手間がかかる家庭料理をつくる。黒板には日替わりメニューが並び、お通しはこの中から一品好きなものを選べる。常連さんも多いのでマンネリにならないよう季節の食材を使いながら、毎日つまみをアレンジすることを心がけているという。にんじんの甘みが引き立つ「いぶり人参」(350円)、ぴりっとした辛みがくせになる「みつば明太子」(400円)、日本酒にぴったりな「とうふの味噌づけ」(300円)、日本酒に合うポテト料理をと考えてつくった「塩辛ポテサラ」(350円)。サバ缶バター(550円)。つまみは少しずつ、300円台~400円台が中心なので一人呑みにもちょうどよいメニュー構成。店長が女性だから、一人でも入りやすいと女性一人客も多い。「はってでも帰れるから!」とカップ酒を4、5本開けていく女性客もいる。店のカウンターはゆるやかなカーブを描いており、自然と隣客とも会話がはずむようだ。

布施氏の近い将来の目標は、飲食業で独立をしたい女性をサポートしながら育てること。「今までは、新店舗を出そうと思ってから女性店長を探してきた。今後は、店をやりたくなったら布施にまずは相談してみよう…と思ってくれる女性たちが集まってくれるような存在になりたい」「また、女性は結婚・出産を通し、働けない時期がどうしてもできてしまう。飲食業においても女性が社会復帰しやすい環境をつくりたい」と笑顔で話してくれた。

店舗データ

店名 晩酌処 tententen(テンテンテン) 中野店
住所 東京都中野区中野3-35-8

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アクセス 中野駅から徒歩1分
電話 03-3229-2233
営業時間 17:00~26:00(L.O.25:00)
定休日 年中無休(年末年始除く)
坪数客数 5坪・11席(カウンター7席)
客単価 2000円~
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※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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