飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

ヘッドライン

オープン以来ほぼ満席が続く話題店、イタリア・ピエモンテ料理を中心にバローロ、バルバレスコなどを安価に提供する「CUCINA BUONA ITALIANA KNOCK」(クチーナ ボーナ イタリアーナ ノック)六本木ヒルズウェストストリートに12月20日、オープン!

グランドハイアットホテル正面玄関横の通り、通称ヒルズウェストストリート沿いに位置する
入ってすぐの客席は昼間は日差しが入り、ランチ客で賑わう。お値打ちのヴィンテージポスターが壁面に並ぶ
りんご、梨、キノコなどが入ったピエモンテ州の郷土料理である、「黒豚と佐賀梨のクケーラ」(1650円)は人気メニューの1つ
「パーネフラッタウピエモンテーゼ」(1400円)。元々はパーネフラッタウは、シェフが修業していたサルディーニャ島の料理だが、もしそれが、ピエモンテにあったらという料理長のオリジナル
オーナーの横山剛氏(右)とシェフの梶原政之氏(左)

(取材=若山 弥生)


日比谷線六本木駅から六本木ヒルズへ向かい、ヒルズ内通路を通り抜けた、グランドハイアット正面玄関横の旧テレ朝通り、通称ヒルズウェストストリートに12月20日できた新店が「CUCINA BUONA ITALIANA KNOCK」(クチーナ ボーナ イタリアーナ ノック)(運営:マザーレストランツ、代表:横山剛氏)である。同店は、某有名飲食企業から独立したオーナーの1店舗目で、オーナーは、取締役兼カリスママネージャーとして、多くのお客を魅了してきた経歴を持つ。さらにその前は、イタリア、トリノを本社に持つ企業のイタリアンレストランの店長として勤務していたため、今回のイタリア、ピエモンテ州に絞ったコンセプトを確立した。
ロゴは、その当時のものを使い、店内に飾ってある多くのヴィンテージもののポスターも、実はかなりのお値打ちものなのだが、使われずに倉庫に眠っていたものを全て無償で譲り受けたという。内装は、段差を設けたことで立体的に使い分けることができ、カウンター、個室、コーナーにはソファー席と、どんなシーンでも利用できるようにと、お客のニーズに対応する造りに。ホールスタッフ出身であるオーナーのきめ細やかな配慮が随所に感じられる。また、内装でおもしろいのは、ここまで綺麗に造り込まれた所に、テレビがはめ込まれている点だ。イタリアの食堂は何故かテレビのある店が多く、地元のニュースが流れているそうだ。そのため「夜はさすがに流しませんが、日本でもランチタイムは、“食堂”のイメージで気軽に来てもらえるように、そして六本木のワーカーの応援型でありたい」と、実際に昼間は民放の音声が流れていた。
イタリア、トリノに友人を多く持つオーナーは、トリノで食べるイタリア料理と日本での違いについて、いつも考えるところがあった。「自分の知っているイタリアンは、これでもかって言うぐらいたくさんの種類の料理が、まるで居酒屋のように同時に出てきて、好きなものをたくさん食べる」のだと言う。だから、同店も「居酒屋感覚で、前菜、肉、魚、関係なく、コースではなく、同時に好きなものを選んで楽しんでもらいたい」というコンセプトなのだ。ピエモンテ州は、イタリア北部に位置し、海に面していないため、魚というよりは肉料理が中心。ピエモンテの郷土料理をアレンジし、どれもが楽しみながら食べられるような料理に工夫されている。独立の際、唯一連れてきたビジネスパートナーである料理長の梶原政之氏もイタリアでの修業経験を持ち、メニューには独創的な発想を反映させた料理が並ぶ。「料理長のパーネフラッタウ ピエモンテーゼ」(1100円)は、ピザをメニューに載せない同店のピザ代わりとでも言おうか。元々「パーネフラッタウ」は、シェフが修業していたサルディーニャ島の料理だが、「もしそれがピエモンテにあったら……」という発想で開発したオリジナル。また、得意とする野菜料理も多く、全て産地直送で、佐賀県をはじめとする九州野菜が使われている。メニュー表にパスタは載せず、日替わりの小さな黒板を最後に見せ、締めにオーダーするのがこの店のスタイルだ。
ワインリストは、ピエモンテ州産のものに絞って取り揃えている。ボトルワインは2900円からと、価格設定も良心的だ。また、ピエモンテ州といえば、バローロ村の「バローロ」やクーネオ県の「バルバレスコ」が有名で、どちらも「ネッビオーロ」というぶどう品種で作られるイタリアの最高級赤ワインの中に数えられる。この2つの銘柄だけで、50種類以上が常にあり、5000円台からという価格設定からか、バローロだけで1日に20本も出るという。オーナーはソムリエの資格も持ち、自身の好きなバローロを「もっと日常的に楽しんでもらいたい」と言う。
「価格が安いからと言って妥協はせずに、見た目もサービスもきっちりやるけれど、楽しみ方はバール。でもバールとは絶対に謳いたくない」というオーナーの信念からか、口コミだけで、オープンからずっと混み合っており、バースデーなどのお祝いに利用されることが多い。このことからも、特別感を感じられる空間とサービスのあることが伺える。サービススタッフへの教育も徹底しており、「フレンドリーでホッとするサービス」を感じてもらいたいと言う。とりあえずは1店集中で、店舗展開は考えていないという。しばらくは予約が取りづらい日が続くであろう同店の今後に注目したい。

店舗データ

店名 CUCINA BUONA ITALIANA KNOCK
(クッチーナ ボーナ イタリアーナ ノック)
住所 東京都港区西麻布3-2-11 1F

 >> GoogleMap見る

アクセス 地下鉄六本木駅より徒歩5分
電話 03-3478-8220
営業時間 11:30~14:00、17:30~24:00
定休日 不定休
坪数客数 38坪・55席
客単価 5000円
運営会社 マザーレストランツ
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

ヘッドライン一覧トップへ

Uber Eats レストランパートナー募集
Copyright © 2014 FOOD STADIUM INC. All Rights Reserved.