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目指すは“日常使いのできる大人のためのファミレス!?” ステーキ&イタリアンを軸にしたフィレンツェスタイルの食堂「VACCA VINO(バッカビーノ)」が2月9日、西麻布にオープン!

がっつり食べて、がぶがぶワインが飲めるイタリア食堂。フィレンツェスタイルのステーキを心ゆくまで味わいたい
注ぐときに初めて空気に触れるピュアなイタリア直送樽生ワインや、豊富に揃ったトスカーナワインを是非とも味わいたい
イタリアンカラーに彩られた店内。窓際にはおひとり様向けのカウンター席、奥には段差を設けることで空間を仕切ったテーブル席などを配置
赤白カラーの外観と、同じ赤白カラーを使用したキュートな牛のアイコンが目印

(取材=田村 真理子)


昨今、都内ではワインバルやワインビストロ、ワイン食堂といったカジュアルワイン業態の店が勢いを増し、ワインのがぶ飲みスタイルが広がりを見せている。安くて美味しいワインと料理で、ちょっと贅沢な気分が味わえるカジュアルリッチなバル業態が増える中、価格はファミレス、雰囲気と使い勝手の良さはバールといったフィレンツェスタイルの食堂「VACCA VINO」が、西麻布交差点近くに2月9日オープンした。最寄駅から徒歩10分の人通りが多いとはいえない六本木通り沿いにあるが、開店から1ヶ月にも関わらず、リピーター続出で賑わいを見せている。 同店を運営するのはシンプライズ(東京都港区、代表取締役:大野太陽氏)。同社は「パスタバール タスパ」「ビストロ酒場 ジョイ」「からあげバル ハイカラ」などの飲食店のほか、「パスタフレスカ」「パニーニパニーニ」などの宅配事業も手がける。今回は、肉料理発祥の地であるイタリア・トスカーナ地方のTボーンステーキにスポットを当て、看板商品として打ち出すと共に、パスタのデリバリーからスタートした実績を活かし、得意分野であるカジュアルイタリアンをマッチングさせることでステーキとイタリアンという新たな業態を立ち上げた。 同店の特徴は、フィレンツェスタイルのステーキを頬張りながらワインをがぶ飲みできることに加え、しっかりランチやブランチ、仕事の後には一人で食事、または仲間とがぶ飲み、休日はファミリーでと、その日の気分に合わせて日常使いができることにある。 Tボーンステーキというと、高級イタリアン店にはメニューとして取り揃えられているものの、手軽な価格で食べることのできるカジュアルイタリアンには存在しない。そうした現状に着目し、老若男女を問わず、肉の好きな人に本格的なステーキを安価で提供し、ステーキと相性ぴったりのワインを楽しんでもらうことはできないかと考えた。 「ステーキとワインの場合、日常的に食べたいと思ってもレストランで食べるとなると高額になってしまいます。ファミレスなどでも必ずメニューにステーキがありますが、本格的な味わいには程遠いものの、他のメニューと比較すると高額なため中途半端な印象が否めません。ワイン好きの方がファミレスで提供されるワインで満足することは難しいのではないかと…。そこで、150g/1500円以下で提供可能な牛肉を探すところから、この業態は開始しました」と、代表の大野太陽氏。 約2ヶ月間の東奔西走の結果、ファミレス価格が可能な牛肉の仕入先を見付け出すことに成功。料理のクオリティにこだわりながら、西麻布という場所で値頃価格を実現するためには、仕入先を探す努力のほかに、厨房に過度の負担がかからぬよう、特化メニューに集約させるという秘訣が垣間見える。しかしながら、メニューにはステーキはもちろんのこと、前菜やパスタ、ピッツァにデザートまで豊富にラインナップされている。 一番の看板メニューは、300gのサーロインステーキに赤ワインソースをあしらった「名物!バッカビーノステーキ」(3129円)。ステーキの付け合せというとフライドポテトが一般的であるが、ここはイタリアン食堂ということでたっぷりのペンネが添えられているのも同店ならでは。3種類(洋風、和風、フルーツ)からソースを選べる「サーロインステーキ」(200g/1659円)や「フィレステーキ」(170g/2079円)の他、「ハンバーグステーキ」(150g/1239円)などを取り揃え、プラス294円でライスまたはパン、スープが付くというから驚く。また、ファミレスとは一線を画す前菜の充実ぶりも見逃せない。ハンバーグの原点とも言われる「タルタルステーキ」(980円)や「肉の前菜盛り合わせ」(1554円)、「有機野菜のバーニャカウダ」(1029円)「あさりとムール貝のワイン蒸し」(892円)など、食事や酒のつまみとして両方に対応できるメニューも多く揃えている。ドリンクには、イタリア直送の「樽生ワイン」(グラス580円)を用意。樽から注ぐ瞬間に初めて空気に触れるワインの味わいは、通常のワインとは異なり、限りなくかろやかでフルーティーなため、食中酒にぴったりだとか。他にも肉料理に合うトスカーナワインを45種類ほど取り揃え、ボトルで2400円からの値頃価格で提供する。自家製サングリアやカクテルの他、ビール好きの日本人のために他ではあまりお目にかかれない「ヤードビール」(3980円)なども提供する。気軽に来店できる店ながら、ちょっとした遊び心を加味することで、ファミレスにはない異国情緒などが味わえるのも魅力のひとつとなっている。 オープンから16時まで続くランチに関してもステーキを筆頭にした肉メニューをメインに、大盛にしても価格は据え置きのパスタメニュー(780円~)を18種揃え、お財布とお腹のニーズに対応する。 今回の出店経緯について代表の大野氏は「知り合いが経営していた店舗が撤退するということで、物件ありきでスタートした業態。西麻布界隈は隠れ家のような高級店と赤ちょうちんが混在するもののその中間がない。郊外や地方ではファミレス飲みなどというものも登場していることに着目し、1人でも仲間とでも、家族でも来れる、大人のファミレスを目指して夜のニーズを拡大したい」と話す。 店内の改装後、イメージは一新されたものの、器用なスタッフの協力により投資は100万円程度に抑えることができたという。その分をできるだけ顧客に還元していきたいと考えている。 現在のところ、男性客を中心にリピートスパンが非常に早く、肉とワインを楽しみたいと同店のような店を切望していた人は、想定以上であったようだ。シェアして食べることを念頭に置いていたボリューム満点の「名物!バッカビーノステーキ」は、西麻布という場所柄、外国人男性客が一人で平らげるシーンが多く見受けられ、思わぬ誤算もあったという。老若男女を問わず好まれるステーキという普遍的なメニューを、得意とするカジュアルイタリアンと融合させることで目新しさが加わり、現代的に見せることに成功している同店。フレキシブルに時流に乗りながらも個性と奥深さを発揮する同店の奮闘に今後も目が離せない。

店舗データ

店名 VACCA VINO(バッカビーノ)
住所 東京都港区西麻布3-24-23 八星ビル1F

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アクセス 地下鉄 六本木駅・広尾駅 よりそれぞれ徒歩10分
電話 03-5413-6811
営業時間 月11:30~24:00(L.O.23:30)
火~土11:30~翌4:00(L.O.翌3:30)
定休日 日・祝
坪数客数 14.5坪・24席
客単価 ランチ1050円、ディナー4000円
運営会社 株式会社シンプライズ
関連リンク VACCA VINO(ぐるなび)
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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