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アコンプライスフードプロジェクトが音頭を取った「ハマ横丁」、7月30日オープン!単なるノスタルジーではない「イケてるヨコハマ」を、全店力を合わせて実現。

横丁に誘われて入れば、昭和のノスタルジックな雰囲気が迎えてくれる
4階のオープンスペース「メリケン波止場」では、ハマシャンガールがキンキンに冷えたビールをサーブしてくれる
2階は本牧をテーマにしたフロア。馬肉とおでんの「お富さん」では、米兵と割烹着の日本女性が出迎えてくれる
3階フロア全体を使った「サウンドバー 電気クラゲ」では、60~70年代のしびれるソウルやジャズの生演奏、音楽が堪能できる

(取材=鳥羽山 康一郎)


横浜市を中心に10店舗を展開しているアコンプライスフードプロジェクト(神奈川県横浜市、代表取締役:牧野利彦氏)。総帥である牧野氏が地元飲食店に声をかけ、古き良き時代の横浜を今に再現した「ハマ横丁」が7月30日、横浜駅西口にオープンする。もともと横浜には、独特な「空気感」が漂っている。それは開港以来のモダニズムや戦後のアメリカニズムを色濃く繁栄した、いわゆる街のカラーなのかもしれない。特に、「野毛」「本牧」といった、伝説に彩られたエリアに顕著に現れているといえる。だが、昨今それが希薄になってしまったと、牧野氏は憂う。「いわゆる横浜らしさが薄れているんです。特に横浜西口は、東京と同じ店が並んでいる状況になってしまった…」。そこで、自分が入りたくなるような店を集めた「横丁」を作ろうと思い立ち、地元横浜で頑張っている店を誘って「ハマ横丁」の誕生にこぎ着けた。横浜西口の鶴屋町に建つビルを、「横丁」としてリニューアル。1階と2階に9軒、3階はライブバー、4階はオープンスペースで、夏期はビアテラスとなる。「ハマ横丁」のコンセプトは「昔のカッコよかった横浜をもう一度」。東京との明確な違いを全面に打ち出し、少年時代に憧れていた格好いい大人の空間をプロデュースしたのだ。2階に入店する「Party AnimalZ」オーナーの田辺勝典氏は「横浜で育ち、格好いい先輩たちにいろんなことを教わった。今の人たちはどこにでもあるような店に、何も考えずに入ってしまう。それは、町の特色がなくなってしまう一つの原因」と話す。先輩から受け継いだ「イケてるヨコハマ」を次の世代に伝える使命も感じているのだ。各店が口を揃えるのは「横浜らしさ」を出すこと。そもそも「横浜らしさ」とは?という問いには。「心意気、だと思います」とは、1階に入店する「炙塩旨魚 勢」オーナーの多賀谷彰氏。「おいしいものをリーズナブルな値段で提供し、お客様に満足していただくというのが基本。そのために、原価率はとことん高いんですよ」。野毛の近くに住み、町に親しんできた多賀谷氏ならではの思いだ。この「横浜らしさ」は、各店独自の解釈で発揮される。例えば「怪しさを出すために、米兵の格好をしたハーフの男性ウェイターと割烹着の女性を置き、ミスマッチ感を出す」(2階:焼酎とおでん「お富さん」)。「四角いピザやスパピザという横浜独自の洋食と、横浜発祥のカクテルを提供」(2階:「うえちゃん」)。他にも、「横浜的解釈のモダン焼き」(2階:モダン焼き「しゅう」)、「洋の器で純和食と飲み物を」(2階:焼酎&カクテルバー「Rockwells」)などなど多彩だ。そんな超個性派な各店舗オーナーの想いをすべて取り込んで、デザイン設計を担当したのは、昨今の「横丁」ブームの火付け役、スパイスワークスだ。その名の通り「横丁」形式で構成される「ハマ横丁」だが、1階は「野毛」、2階は「本牧」をイメージしている。野毛は、今でも昭和が残る庶民の町。本牧は、戦後米軍住宅があった関係でアメリカの最先端が身近にあった町。前述の「横浜らしさ」は、これら2つの町のイメージが大きく影響している。非常にわかりやすいイメージ戦略だ。ここまで横浜にこだわった「ハマ横丁」、ターゲットはどこに置いているのだろうか。「ズバリ、横浜に住んでいる人たちです」と牧野氏。東京に職場がある横浜市民も多いが、終電の時間を気にしながら東京で飲むより、とりあえずは横浜に帰ってきて落ち着いて飲んでもらいたい。「横浜に3日住んだらハマッ子」という言葉があるが、開港以来さまざまな人・人種を受け入れてきた町の伝統はこの横丁にも息づく。「一見さんでもその日から常連さん」という声も聞かれる。お店もお客も顔見知りという交流、ゆるいつながりが生まれてくれたら、と言う。「横丁」は一種の共同体なのだ。それは、オープン後1か月をめどにスタート予定の「出前制度」にも通じている。これは、横丁に入っている店舗のメニューが、どの店に居ても出前スタイルでオーダーできるシステムだ。会計はその場でキャッシュで支払うキャッシュオンデリバリーにする予定だ。店の垣根を限りなく低くできるうえ、どうしても生まれがちな「流行る店・流行らない店」の格差を埋めることができるという。客単価は、すべての店でそれぞれ2000~2500円、目標月商は35万円/坪を目指している。ハマ横丁により、大都市の繁華街から消えつつある「共同体」が再び生まれる可能性がある。それは横浜が本来持ってきた「空気感」にも通じる。気心知れた関係、心意気…、ハマ横丁らしい雰囲気は、すでにオープン前から色濃く漂っている。ありがちな疑似レトロではない独特の「空気感」を感じるのであれば、それはもう横丁の命そのものだ。

店舗データ

店名 ハマ横丁
住所 横浜市神奈川区鶴屋町2-11-4

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アクセス 横浜駅西口より徒歩3分
電話 045-314-9825(管理事務所)
営業時間 平日・日曜 17:00~24:00、金・土・祝前日~翌4:00
定休日 無休
客単価 2000~2500円
運営会社 株式会社アコンプライスフードプロジェクト
店舗企画:株式会社スパイスワークス
関連リンク ハマ横丁
※店舗情報は取材当時の情報です。最新の情報は店舗にご確認ください。

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