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特集

飲食に関わる全てのプレーヤーを強力バックアップ!飲食業界専門転職支援サービス「飲食マン」の挑戦に密着取材 第2回

㈱OICYが昨年9月にスタートした「飲食マン」。飲食業界で働くすべてのプレーヤーに寄り添った新しい転職支援サービスとして注目を集めている。東京と大阪2都市に拠点を置く「飲食マン」の現場では、日々どのような取り組みが行われているのか?具体的なサービス内容を聞いた。


《話し手》

株式会社OICY 飲食マン キャリアコンサルタント 赤阪良彰氏

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《プロフィール》

1981年大阪府生まれ。カフェレストラン、ブライダルレストランでのサービス・店舗責任者を経て、飲食業界専門人材紹介会社で勤務。その後、㈱OICYに入社。現在は「飲食マン」チーフキャリアコンサルタント兼事業統括として活動中。

 

一人一人に“寄り添った”サポートを目指す

―赤阪さんは「飲食マン」のキャリアコンサルタントとして活動なさっておられます。まず、一般的な人材紹介会社と「飲食マン」では、どこに大きな違いがあるのでしょうか?

最も大きな違いは、当社が「東京馬焼肉 三馬力」や「カフェレストラン8G心斎橋」など、食店の実店舗を運営している会社だということです。

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そもそも代表の兼子や副社長の山川、私を含めて、「飲食マン」に関わるメンバーはみんな飲食の現場経験者です。ですからこの業界で働く皆さんが、どんな心 境でどういった転職先を希望するに至ったのか、より繊細な部分まで理解できると自負しています。そこが同業他社さんとの一番の差別化要因となっています。

 

―なるほど。ミスマッチな転職先を提案する可能性が少ないということですね。

そうですね。通常の会社ですと、機械的な条件マッチングをベースにすることが多いと思うのですが、「飲食マン」では我々スタッフが転職希望者の個性や状況をしっかりヒアリングし、把握しています。

最も大切にしているのは、転職を希望する人、採用者それぞれの目線に立って「もし自分だったら…」と、具体的にイメージをしたうえの提案です。「飲食マン」のキーワードは、業界の全てのプレーヤーの気持ちに“寄り添った”マッチングということなんです。

 

―それはとても心強いですね。具体的には、どんな局面で寄り添うことが必要になるのですか?

例えば独身なのか、あるいはご家族を抱えた方なのか。そうした個人的背景を鑑みて将来の目標やビジョンを考えた時、新しい職場探しで最も優先すべきことがそれぞれ違ってきます。

仮にスキルアップを一番に目指している転職希望者だとしたら、まず現在のスキルとキャリアをしっかり整理します。自分に足りないものを習得したいと願う場合、待遇として我慢せざるを得ない事も出てきますが、その際には「正直、この会社は入社すぐには希望条件を満たしません。でも、将来的にはここで働くことで、あなたが望んでいるスキルを身に着けながら、ポジションも待遇面も上げていける環境があります。そこの部分を中長期でしっかり掴みに行ってはどうですか?」という風に、良い事ばかり話さず、長い目で将来を見据えた企業提案をする事もあります。こうした際には、相手の立場に寄り添って、丁寧な提案をすることが何より大切になってきますね。

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もちろん、ご家族や守るべきものがある方には、待遇面を重視したその方の希望に沿った提案を差し上げる事も多々あります。我々の最も重要な仕事は、一人一人の「優先順位の整理」をすることだと思っているんです。

 

―なるほど。転職希望者それぞれが将来的に有益なビジョンを描きやすいように、個人の情報を整理してあげるわけですね。

はい。そこの優先順位がしっかりできていないと、転職先で理想と現実が混同して「なんか違うな…」とだんだん迷いが生じる方が出てくるんですね。

人は誰だって給料が高くて休みが多い仕事の方がいいに決まっていますが、皆が完全に希望条件通りの仕事に就けるわけではないのが現実です。たとえ100%理想通りの環境でなくとも、掴みたかった自分の目標をしっかり見据え、多少のトラブルでは折れない心を持って転職していただくことがとても重要なんです。

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採用する企業側にとっても、被雇用者がそうした心持で転職すると「契約内容と違った」などと訴えられるトラブルが少なくなりますので、これはどちらにとっても大切なことなのです。

これまでの実績でいうと、弊社のサポート後に再び転職する割合は約5%。ほとんどの方にずっと継続して新しい職場で頑張っていただいています。

 

離職率5%の実力を見せる「飲食マン」のサービス

―5%とは理想的な数字ですね。では「飲食マン」ならではのサービスとしては、具体的にどんなものがあるのでしょうか?

まず、「動画履歴書」というものがあります。

※注意:音が出ます。

 

これは、「どうしたら面接が苦手な人の長所を引き出せるだろうか?」と考えた結果誕生した当社オリジナルのサービスです。動画なら口下手な人でものびのびと自分の長所をアピールできるので、初任給にも影響してきます。

料理人であれば包丁遣いや調理風景、またサービスマンであれば実際の接客風景など、それぞれが得意とする実務シーンを我々が事前に動画で撮影し、面接前に企業のご担当者様に目を通していただくというシステムになっています。

youtubeにも「飲食マン」の動画としてアップしていますが、ダンスが得意な子の場合ですと、突然踊ってもらうといった動画もあります。飲食未経験でも度胸のよさや思い切りのいい所を存分にアピールできて、採用する側にとっても決め手を増やす良いポイントとなりますね。

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もう一つは、採用決定者に対して「20万円のお祝い金」をお渡しするということ(*3ヵ月間勤務後)です。

現金を渡すというのは、サービスとしてやや直截的ではあるのですが、会社の倒産や給与の未払いといった金銭的な困難を抱えている転職希望者も本当に多いんです。そういった方々に向けて、ポジティブな転職のきっかけになればと考えました。

また首都圏では、引越前提でないと希望する環境で働けない方も非常に多くいらっしゃいます。この業界が好きでも労務環境を考えると他業界に行かざるを得ない、現実が厳し過ぎて夢や目標を諦めざるを得ないという方にとっては、このシステムが最後の砦となって、飲食業界で働き続ける橋渡し役となっていますし、採用企業様にとっても初任給の設定の緩和にもなるケースもあります。

 

―どちらも現場の実情に即したサービスですね。「動画履歴書」に対しては、求人企業からどんな反応がありますか?

とてもご好評をいただいています。大手企業様ですと、面接を担当する人事担当者の採用に対し現場の責任者の希望が食い違うことがあったりするのですが、動画の履歴書によって人事担当の方から「現場からのクレームが減りました」という感想をいただいています。

 

―素晴らしいですね!ところで、例えばキャリアがとても浅い人とか、外国人の転職希望者に対してもこうしたフォローをしているのでしょうか?

もちろんです。キャリアの有無に関していえば、チャレンジ精神や独立心があれば、経験が少なくてもチャンスは山のようにあります。外国人の方に関しても同様です。ただ、いくつかの条件は必要だと思います。

まずは日本語と日本の文化を理解してもらうこと。そして私や会社のスタッフを信用してもらうことです。

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過去に、イタリア人のシェフをピッツェリアに紹介したことがあったのですが、お国の気質柄か遅刻が多く、また店から求められているピッツァと彼の思うピッツァが違うとトラブルになったことがありました。こうした際に我々を信用してもらわないと、フォローすることも難しいので…。

現在、外国人の方に対しては、当社の面談の際に日本語検定テストを実施し、どこまで日本語を理解しているかきちんと把握します。また、会社との面接時には、例えば料理人ならこれまでその方が創作した料理写真も持参して、実力をアピールできるようにお手伝いしています。

 

―そこまでバックアップなさっているんですね。平均すると、転職希望者一人に対してどのくらいの時間をかけていらっしゃるのでしょうか?

そうですね…。かなりまちまちですし、長ければいいというわけでもないのですが、一回の面談で約1時間半、その後電話のやり取りで30分×多い方では4,5回くらいでしょうか。また動画履歴書の撮影で1時間、その後メールのやり取り複数回、という感じで長時間かけて密に関わる方もいます。

また、仕事が終わって深夜からでないと連絡が付かないという方も多いので、単純に時間だけでは測りきれない部分のある事業ではありますね。

 

―それは大変ですね…。まるでお見合い相談のような細やかな関わり方です。

そうですね、お見合いと等しい部分はあるかもしれません。その方の人生がかかっていますから、我々全員が想いを込めて24時間体制でやっていますので…。

こちら側がその人以上に親身になってキャリアビジョンを思い描き、そのイメージが相手の心に響いた結果、新しい将来の可能性が生まれるんだと実感することも多いです。結果として、就業される方が新しい会社で評価されていたり、出世なさっているのを目の当たりにすると、本当に嬉しいですね。こうした成功事例を地道に積み重ね、口コミで丁寧に会社を成長させていきたいと思っています。

 

最終目標は「セルフスターターの育成」

―これまでの転職希望者からは、どんな感想がありますか?

「自分自身の適性や、望んでいる形がよくわかっていなかったのが、今回の転職を機にハッキリわかるようになった」という声はよくいただきますね。仮にいつかは独立したいと思っていても、じゃあそのためにはどうキャリアを磨いていけばいいのか?というアプローチが明確になっていない人は結構多い印象です。

また、例えば「3年後に独立したい」といった明確なビジョンをお持ちの方の場合には、ややハードになっても実際に3年で独立・出店するビジョンをご提案しますし、先々でグループの店舗仲介専門のTEMPO不動産を通して、優先的に優良物件をご紹介させていただく事もしています。

 

―なるほど。その人に合った転職先を見つけるということは、飲食業界全体の将来に貢献することにもなるんですね。では最後に、今後の「飲食マン」の目標と、転職を希望する人に向けてアドバイスがあればお願いします。

一概には言えませんが、今多くの企業から求められているのは、定年まで安定した雇用を望む人というよりも、例え独立するまでの限られた期間であっても、会社を大きく引っ張って売り上げを作っていける人だと感じます。そのために必要な要素は、「過去の成功体験に縛られず、柔軟な思考を持つこと」、また「エネルギー量が高く、ムードメーカーになれる」といえると思います。

山川が前回お話したように、「飲食マン」の目標は、この飲食業界に一人でも多くの自分自身でビジョンを持った“セルフスターター”を育成することです。そのためにはまず「ゴールの設定」が重要。リアリティを持ってゴールをくっきり見据えている人は、仕事でも大成しやすいですから。今後もそうしたポイントに立って転職希望者様や企業様に寄り添い、転職支援を行っていきたいと思っています。

 

  「飲食マン」プロモーション動画 ※注意:音が出ます。

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