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注目店クローズアップ

【注目店クローズアップ】レインズインターナショナル「かまどか」が4月23日にグランドメニューを一新。熟成鶏、特別栽培米、日本酒を 柱に、総合居酒屋からの脱却を図る。

看板メニューの熟成鶏の一枚焼き。20時間をかけてゆっくりと低温熟成した鶏肉は噛むほどに旨みを感じることができる。
自慢の釜炊きご飯は特別栽培米を使用している。
アルコールを飲まない客層や食事需要の家族連れの客層に対しても居心地の良さを演出してリーチを図っている。(写真:北千住店)

食品偽装問題やブラック企業問題など、大手居酒屋は低迷する一方で、株式会社レインズインターナショナルの「かまどか」ブランドは素材にこだわり、手間暇をかけた料理・サービスで総合居酒屋からの脱却を図る取り組みを行っている。そんなレインズインターナショナルのかまどかの新しい取り組みを取材した。


株式会社レインズインターナショナルが、都内を中心に全国で76店舗を展開する「かまどか」。創業当初より、全国の銘柄鶏料理と、かまどでひと釜ずつ炊き上げる銀しゃりを柱に掲げた総合居酒屋として、30〜40代の会社員を中心に集客するブランドであった。一方で、2013年10月より食材の深堀を開始。この背景を、かまどかブランドマネージャーの小谷哲雄氏は次のように話す。「多様化がますます進む中で総合居酒屋の競争環境も年々激化し続けています。そうした中でこれまでも差別化を図ってきましたが、居酒屋という環境にとらわれることなくそこからの脱却を狙いました。つまりは、より食材に着目したブランドであるべきと、食材を中心に再度ブランドの見直しを図ったのです」。2014年からは、ロゴに入っていた居酒屋の文字を外し、鶏、米、酒のアイコンのみに変更。より専門性を高めた業態へモデルチェンジを果たした。

食材変更などのマイナーチェンジを繰り返してきた中で、2015年4月23日からは「かまどか」全店にてグランドメニューを変更。熟成鶏、釜炊きごはん、日本酒をこれまで以上に際立たせる内容で構成する。まず、熟成鶏は「モモ炭塩焼き」(約300g870円〜)、「熟成鶏の一枚焼き」(790円)、「熟成鶏と新鮮巻き野菜」(980円)の3つの看板を立てる。中でも「モモ炭塩焼き」は1gあたり2.9円のグラム売りを実施。また、骨付きの熟成させたモモ肉を鉄板で供し、客前でカットするエンターテイメント性で付加価値を高める。熟成鶏は、国内工場で鶏を締め内臓を抜いた状態で氷詰めし、冷蔵庫で20時間低温熟成をかけた骨付きを使用。「氷詰めにした状態で低温熟成させることで繊維質が破壊され、旨味が増しより柔らかくなる」と小谷氏は評する。また、熟成鶏に馴染みのないお客も多いため、初回来店客にはメニュー表を見せながらスタッフが説明。オーダーを促す予定だ。また、看板3品以外にも串焼き5品、生ハムサラダなど10品以上の熟成鶏料理をそろえる。

もう一つの柱である釜炊きごはんの米は、当初より山形産はえぬき米を使用していたが、2013年より特別栽培米に変更。これは、化学肥料や農薬の使用を通常の5割以下に減らし、自然環境への負荷を低減して栽培した米のことだ。この希少な米を、同じ産地である山形の天然名水・出羽三山の水で銀シャリを炊き上げ、食材にストーリー性を持たせるとともにクオリティアップを図る。

アルコールの主力である日本酒は10種を用意。ラインアップの多さよりも品質を重視し、一般的なチェーン店では提供しない銘柄を中心に独自性を打ち出す。量と価格は半合グラスで390円〜、一合690円〜に設定。9種の日本酒から好みの3種を選べる「日本酒呑み比べ」(790円)も、おすすめ商品として提案する。その他のアルコールは、梅酒・果実酒を7種390円〜、日本ワイン5種ボトル2700円〜をそろえ、和酒を集客のフックの一つに掲げている点も見逃せない。

コース内容も変更し、熟成鶏をメインに入れた宴会コースは2時間飲み放題付き3500円〜を5本提案。女性客向けには、「鶏会」を用意してコースの一部を24品の一品料理から自由に選べる匠2980円と極3480円もそろえ、料理内容の自由度を高く設定する。また、よりアルコールを楽しみたいという男性客向けには、飲み放題3時間に加え、固定2品とつまみや〆など39品から1人2品ずつを選べる「飲み部」(2980円)を用意する。

「食材の深堀を行なうことで、実施前と比べるとフード原価率がアップしました。それでも、お客さまに高い満足度を提供し、選ばれる店であるためには必要なことだと踏んでいます」と小谷氏。今後は、日本ワインや日本酒などの限定酒を差し込み、安定供給を根底とするチェーン店ではできない発想で、ブランドの独創性を打ち出す予定だ。また、地方都市へのFC出店も増加傾向にあることから、ファミリー層の取り込みにも注力していきたいという。

(取材=虻川実花)

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