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コラム

女性パワー花盛り

別に男子だから女子だからと、区分けするつもりはないが、このところ話題の飲食店ヒットコンテンツは女性が引っ張っているケースが多い。 なぜ、いま「女性」なのだろうか?

PROFILE

佐藤こうぞう

佐藤こうぞう
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』10年の編集者生活を経て独立。2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2004年1月より業界系WEBニュースサイト「フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。


立ち飲みをカジュアルダイニングの領域に引きずりこんだ「BUCHI」「buri」、そして5月8日にビストロ「bongou noh」をオープンした岩倉久恵さん。具沢山のスープで瞬く間に店を増やしたディア・スープの東條真千子さん。「ura.」や「coci」のほか、5月 18日には神宮前に新しいスタイルのカフェレストランをオープンするCPCenterの杉浦幸さん。岩倉さんは居酒屋、東條さんは建築デザイナー、杉浦さ んは広告代理店出身。それぞれに自分の持てる才能を飲食店という舞台で開花させた。 5月10日、「店のコンセプトづくりもオペレーションもすべて女性だけに任せた」(にっぱん・村田社長)という寿司ダイニングが新橋にオープンし た。店主ももちろん女性。系列の立ち食い寿司で修業した吉川直美さんだ。カウンターの中で丁寧に寿司を握り、魚を盛り付けながら店内の客の様子への目配り も忘れない。はたして「女性だけの寿司屋」は成功するだろうか。昨年8月に銀座8丁目にオープンしたスペインバル「マルコナ」も女性店長。ソムリエとチー ズアドバイザーの資格を持つ宮本慶子さんはイタリア料理出身だ。 ご主人の転勤で行ったニューヨークでは料理教室を開いていたという。スペインワインの権威・畠盛敬二氏との出会いからスペインのワインや食を学び、 マルコナオープンとなった。スペインワインのみ50種類以上という品揃えが凄い。旬の素材を使ったタパスのほか、宮本さんの手作りケーキも楽しめる。この ような女性の活躍の背景には、彼女たちの「生活スタイル」へのこだわりがあるのではないか。そのセンスや思い入れが男子社会が作ってきた飲食店経営の常識 を破壊し、隙間を自ら開拓してパワーコンテンツに育ってきたと見るが、どうだろうか。

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