飲食店・レストランの“トレンド”を配信するフードビジネスニュースサイト「フードスタジアム」

コラム

アクセストップ10から見えるトレンド

2012年下半期(2012年7月1日~12月31日掲載分、2013年2月20日集計)、フードスタジアムに掲載されたヘッドライン記事のPVアクセスランキング上位10が決定した。トップ10から見える飲食トレンドとは...?

PROFILE

佐藤こうぞう

佐藤こうぞう
香川県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後、日本工業新聞記者、雑誌『プレジデント』10年の編集者生活を経て独立。2000年6月、飲食スタイルマガジン『ARIgATT』を創刊、vol.11まで編集長。
その後、『東京カレンダー』編集顧問を経て、2004年1月より業界系WEBニュースサイト「フードスタジアム」を自社で立ち上げ、編集長をつとめる。


トップを飾ったのは、六本木「クッチーナ イタリアーナ アリア」で、オーナーの高瀬篤志氏はグローバルダイニング出身。2011年6月にオープンした六本木1号店の「東京バル アジト」も2011年上半期ランキング10位に入っている。ともに隠れ家立地にあり、気取らないで楽しめるフレンドリーな店だ。2位の恵比寿「居酒屋 佐藤」のオーナーは恵比寿ドミナントで「スペインバル ガポス」「アンティカ オステリア マジカメンテ」など、現在8店舗を展開する31歳の佐藤充氏。3月1日には日本酒と日本ワインを提案するカジュアル割烹「黒帯」をやはり恵比寿にオープン、近々ビストロ業態の新店もオープン予定だ。注目の若手経営者が出てきたといえる。3位に入った「クラブハウスエニ シーフード&オイスター」の女性オーナー、奥澤友紀氏もグローバルダイニング出身。オマール海老やカニなどの高級シーフードをリーズナブルに提供している。4位の池袋の人気ワインバル「ゴッチス」2号店の「ビストロ ボアドック」青山剛氏、7位の「ビストロ ハッチ」高島巨房オーナーもグローバルダイニング出身で、トップ10に4人がランクインした。6位「キッチン タチキチ 旬熟成」は徒手空拳からオーナー跡部美樹雄氏が熟成肉に挑戦。熟成肉ブームに乗ってランキングを上げた。8位「ニコ」はジビエフレンチバル。オーナーの小林研氏は「あて」「カギロイ」「玉響」などの和食業態、「ビストロアリゴ」「ブラッスリーザン」などのフレンチバルを手がける“隠れ家一軒家”の仕掛人。飲食業界では知る人ぞ知る業態ヒットメーカーだ。9位は新橋「立ち呑み 庫裏」は全国から有名酒蔵が詣でるという日本酒啓蒙店。女将の栗原伊津子さんが日本酒の魅力、蔵元情報、飲み方まで初心者にもわかりやすく伝えてくれる。新橋のサラリーマンだけでなく、日本酒愛好家、最近日本酒を飲み始めた女性客まで、客層は幅広い。昨年後半から人気に火が付き始めた日本酒トレンドの象徴的な店である。10位の「東京オーブン」は地方の行政や生産者とのネットワークを活かした“地方食材アンテナショップ型”のワインバル。オーナーの渡辺真祐氏はNPO法人農商工連携サポートセンターの理事を務め、既存店の「プラットフォームデリカフェ」で毎月イベントを開催している。2012年下半期のアクセスランキングから浮かび上がるキーワードは「グローバルダイニング卒業生」「熟成肉」「日本酒」「地方活性化バル」などだ。ワインバル系は専門性、明確な売りが必要になってきた一方、日本酒ブームはこれから大きく盛り上がりそうだ。

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